森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

モリアオガエル 3 幼生

2011年07月13日 | 自然観察日記
卵塊を観察していたらオタマジャクシにならないようなモリアオガエルのオタマジャクシが出てきました。大きな卵嚢をもっていてほとんど動きません。もう少しスリムにならないと動きにくいでしょう。この段階は少し早くもう少し経ってから水に入り生活するようです。

ツルウメモドキ

2011年07月12日 | 自然観察日記
生け花に良く利用されるツルウメモドキです。今は花の時期。とても控えめな花で、赤い実の時期に比べ存在感がありませんね。蔓の先四方に出た葉の中央に小さな花がかたまって咲いています。

ツルウメモドキ 蔓

2011年07月12日 | 自然観察日記
つる植物は群落的には森の周辺に生活圏があって木に巻きついて成長します。そして、森という空間を周辺から遮断する働きがあるとされ、そのため「マント群落」といわれることがあります。一方で蔓にもタイプがあって巻きつきながらよじ登るものと、着生根をだしてへばりつきながらよじ登るもの。巻きひげを出してつかまりながらよじ登るようなものもあります。ツルウメモドキは巻き付き型。左巻きですからクズと同じタイプですね。巻き付き型は樹にとっては最も嫌がるものかもしれません。なにしろ「締め殺」されることがありますから・・。でも、ツルウメモドキで絞め殺された樹は見たことがありません。むしろ上にかぶさっていてその下で喘いでいる低木が良く見られます。

銀山平からの駒ケ岳 

2011年07月11日 | 風景
夏山のシーズンになってきました。先日、あまり芳しくない天気予報のなか蓮華温泉に向かったのですがお天気どころかとんでもない事態に遭遇し散々。上高地で土砂災害があったときの豪雨が蓮華温泉にも災害を引き起こしたようで道路が崩壊し温泉にいけませんでした。その情報を事前にキャッチできなくて同行された方には悪いことをしたなぁ・・・。
これは先日銀山平から越後三山を背後から見た光景です。右側が駒ケ岳左が中ノ岳。八海山は見えませんでした。蓮華温泉からこれに近いというかもっともっと壮大な景観を楽しもうと思ったのですが残念です。来年度のお楽しみということになりました。銀山もなかなかいいところでかけ流しの温泉が2ケ所あります。今回はかもしかの湯にたった一人で独占してきました。

クマノミズキ

2011年07月11日 | 自然観察日記
不発の蓮華温泉の帰りクマノミズキを見つけて久々の体面です。糸魚川地区には結構目に付く樹で各所に白い花を沢山つけていました。普通のミズキもここにはあるのだと思いますが花の時期がずれているようでミズキの花は見られません(平岩から蓮華温泉に向かう山道ではまだ花が見られました)。ミズキとクマノミズキ同じようは花ですがミズキみたいに咲き方が棚状にならないので受ける感じが異なります。一般にクマノミズキは西日本、ミズキは東日本というような分布でしょうか。

ミズキ

2011年07月11日 | 自然観察日記
これは銀山に咲いていたミズキです。雪で押しつぶされたのでしょうか里山で見られるような本来の樹の姿にはなっていないのですが、なんとなく棚状に花が並んでいるのがわかります。

7月のワラビ

2011年07月10日 | 自然観察日記
山菜というと春早くのものというイメージがあるかもしれません。少なくとも「山菜取り」というのはせいぜい5月。でもワラビはお盆頃までは大丈夫で、草刈を行ったあとには次から次へと発生してきますから案外今頃が狙い目で競争相手がいない分簡単に必要な分は採れるのです。厄介な雑草の部類に入れられてしまう存在でもありますから、せっせと採集することにしましょう。

クロサンショウウウオ 幼生

2011年07月10日 | 自然観察日記
 里山フィールドミュージアムには水辺を好む小動物や昆虫が沢山います。先日ホタルの観察を行いましたが、あいにくの雨の中ゲンジボタルやヘイケボタルが草や木に止まって光るのが確認できました。条件がよいならゲンジボタルで300個体ほどの乱舞がみられると聞きましたが、今回は80個体ほどの舞が雨の間隙をぬってみられました。
 サンショウウオも沢山います。温水田といわれる冷たい水を温めるための小さな溜池にはこんな幼生が何匹もいました。一頃ブームを巻き起こしたウーパールーパの仲間ですね。幼生はエラが飛び出ています。成体になると陸に上がり森の林床にたまる落葉などの隙間に入って生活をします。

ポプラの果実

2011年07月09日 | 自然観察日記
丘陵公園の健康ゾーンにはポプラが何本かあって北海道の風景を連想させる丘もあります。もちろんそこに植栽されているいるのがポプラですが、おびただしいほどの尾状の雄花が落ちているのを目にすることはあっても果実を目にすることは今までありませんでした。しみじみ観察です。この実を割ると中から綿毛がもこもことでてきます。もちろん種子もあるのですが、時期になるとポプラから飛出す白い綿毛の正体を確認しました。

モミジイチゴの葉に見られたキメラ

2011年07月09日 | 自然観察日記
一種の枝変わりなのでしょう。モミジイチゴの枝の上部が葉緑素を持たないものになっている個体がありました。その枝につく葉がユニークで、一枚の葉を見事に色素のある部分と無い部分を真っ二つにした状態のものがありました。なかなか素敵な演出ですね。自然がなせる悪戯というか偶然が面白い・・。この上下の葉はいずれも葉緑素を持たない葉で、真っ白です。どうしたらこんな状態になるのでしょうか。緑と白、一般にこのような遺伝情報の異なる細胞が接する個体をキメラといいます。時々動物にも植物にもみられる不思議な現象です。

珍しいノハナショウブ 

2011年07月08日 | 自然観察日記
とても変わった色のノハナショウブです。稀に自然界に存在している色ということだそうですが、この株(群落)は民家の近くにありましたから自生のものではありません。しかし、ほぼ野生の性質を持っているようで特に改良されて作出したものではない気がします。改良されていても原種に近いものでしょう。こういく株があるのですね。