森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

サワオグルマ 花

2013年05月12日 | 自然観察日記
キク科特有の舌状花と管状花の配列。比較的大きな花穂で数も多いものですから見ごたえがあります。この種は種子を作った後は地上部は枯れいわゆる夏枯れの状態になります。晩秋他の草が枯れてくると再び葉を展開させてくるという特徴があります。冬場の光を独り占めしようという戦略ですね。

ウグイスカグラ

2013年05月11日 | 自然観察日記
綺麗ですね。この手の花は越後では見かけません。太平洋側の里山の代表的な種でしょうか。花が仰山付く種ではなく、花色も際だって自己主張をするものでもなくどことなく優しさを感じていたく気に入りました。名前の起源は不明なのだそうです。「カグラ」とは何のことでしょうね。

ウグイスカグラ 花

2013年05月11日 | 自然観察日記
花は正面から見るときれいな星形で、アップで見るとおしゃれな花です。スイカズラ科の種でタニウツギと同じなのですが、受ける印象がとても異なります。なぜでしょうか。

バラ科二種 ヤマブキ

2013年05月10日 | 自然観察日記
おなじみのヤマブキです。園芸用に植栽されていることも多く自生のものか植栽したものか分からなくなっているケースもしばしばです。北海道から九州まで日本の低地に普通に自生しているとことになっていますが、長岡近辺には自生と思われる個体はないのではないかと思います。というより、新潟ではどこに野生のヤマブキがあるのか残念ながら把握していません。三国の山々を越えるとごく普通にあるのですが・・・。

バラ科二種 モミジイチゴ

2013年05月10日 | 自然観察日記
地元の人はイバライチゴと言って嫌っています。確かにあの棘棘には往生することがありますね。果実は美味しいし花は結構きれいですが棘はいただけません。それに地下茎で増える増殖力にはお手上げで里山を管理するものにとっては厄介な種なのです。

スミレ四種 タチツボスミレ

2013年05月09日 | 自然観察日記
このスミレも普通にある種で色は青が基本。まれに白い花のタチツボスミレに出会います。ツボスミレより乾燥した日当たりのよい場所に生育しています。この種に似ているオオタチツボスミレがあり花も葉もやや大型なのですが、先日福島県で見たタチツボスミレはオオタチツボスミレほどの大きさになっている個体もありました。この両種を見分けるのは距の色が最も簡便でしょうか。色のついているのがタチツボスミレ、白いのがオオタチツボスミレとするようです。

スミレ四種 エイザンスミレ

2013年05月09日 | 自然観察日記
その福島でのこと。タチツボスミレの脇にはエイザンスミレがありました。前2種に比べ地上茎がありません。葉が切れ込んでいるのも大きな特徴で、私は白い花のエイザンスミレしか見たことがありませんが赤紫色に色ずくものもあるのだそうです。ぜひ見てみたいものです。これは新潟県内に分布しているのかな?そういえば野生のものを見た記憶はありません。

アカイタヤ

2013年05月08日 | 自然観察日記
サクラの花が終わりかけ、今最も目立つ樹はアカイタヤ。「春もみじ」という言葉がふさわしいと感ずるのはこの樹が里山には多くあって至る所が赤い塊に見えるのです。それを際立たせるのがオオバボダイジュの白く輝く芽だしやコナラの淡い新緑などで、今まさに里山は水彩画の世界ですね。

アカイタヤ 新葉

2013年05月08日 | 自然観察日記
アカイヤタは別名アカメイタヤ。葉を間近でみると本当にきれいな色彩をしています。赤い色素はカロチン系でしょうか。やがてクロロフィルが増加するとこの色は認識できなくなります。しかし、なくなるわけではありませんからクロロフィルが吸収できない波長の光を取り入れ仕事をするとされています。

春もみじ ①

2013年05月07日 | 自然観察日記
新緑の光景をいつしか「春もみじ」という言葉が使われ始めました。なんとなく気に入っている言葉で最近積極的に使うようになっています。里山は、「もみじ」はどちらかというと春の方が綺麗で、秋の紅葉はなんとなくぼやけてしまう年が多い様に思います。芽出しの頃の様々な淡い色彩は秋の際だった色彩とは次元の異なるものですが、「もみじ」としてはいいのです。本当は違った言葉が欲しいところですがぴったりする言葉がありませんね。

春もみじ ②

2013年05月07日 | 自然観察日記
芽だしの様々な色は葉緑素がどんどんできていく前のキサントフィルなどの補助色素との量的な関係で生み出されているのでしょう。やがて十分な量の葉緑素ができれば、すべて緑色に見えてしまう季節になります。秋が葉緑素が失われて色彩が現れるのとは反対の現象が起こっていると考えられます。

エツキクロコップタケ

2013年05月07日 | 自然観察日記
珍しいキノコに遭遇。里山の人の踏み込まない沢筋に見慣れないキノコがニョッキリ。色はいいとは言えませんが、形状がなんともはや素晴らしい!ちょっとした感動です。名前もなるほどコップタケとなっていました。黒いから黒コップタケ、それの柄がありますからエツキクロコップタケ。見たそのものが名称になっていました。至極納得なのですが、この形状には感心させられます。「なんで?こうなるの?・・・」どうしてこういう形状になる必要があるのでしょうね。自然というのは本当に摩訶不思議なものです。

カスミザクラ

2013年05月06日 | 自然観察日記
里の桜がピークを付けたころに咲きだす山の桜。カスミザクラが花を見せ始めました。だいたいは高木で低木のカスミザクラを目にすることが少ないのですが、偶然手ごろな樹があり花もたくさんつけています。長岡の西山丘陵には3種の自生の桜があります。カスミザクラとオクチョウジザクラ、それにオオヤマザクラです。オオヤマザクラは峰の上にあって遠目ですから花の色で判断しています。カスミザクラは別名ケヤマザクラ。西日本にあるヤマザクラの北日本でそれも日本海側を中心にした変異種と教わりました。花は白色です。里山にはごく普通にあって所々白い花を仰山につけた樹が山腹に散見されます。