カエデの仲間もたくさん展示されています。今回一番興味を引いたのがオオイタヤメイゲツです。花や果実の写真が撮れなかったのが残念でしたが樹の大きさが手ごろで目の高さで観ることができました。私にとってあまり観ることができない種でした。園内で観たいくつかのカエデ属の葉を並べてみます。
この種もハウチワカエデに近い種です。葉の裂片はオオイタヤメイゲツに似ていますが裂片の数は少なく、切れ込みは深くなっています。オオイタヤメイゲツに比べ葉の丸みは感じられませんし鋸歯が大きく深い葉になっています。
休憩芝生といわれる開けた場所に出ると芝生の中にかわいい花が沢山咲いていました。ヒナソウという外来の種です。園芸的に大量に流通しているようですから植栽された可能性もありますが、ここは花壇を作っているわけでもありませんからおそらく芝生を貼ったときに紛れて移入して繁殖しているのではと推測しました。
5~6月がタチガシワの花期となっています。この個体ばかりでなく周囲にあったどの株もまだ花はみられませんでした。葉腋にちいさな突起がありつぼみのようにも見えますが・・。それにしても遅い気がしました。この勢いでは花は7月にずれ込んでしまうようです。
雑草扱いされ花も見栄えのしない種はスルーされ気味です。ギシギシの仲間もほとんど注目されないグループです。しかし、日光植物園にスラっとしたギシギシが生育していて目に留まりました。里山で普段見慣れているギシギシとは趣がかなり違いますからなおさら目を引きます。果実がまだできていない時期で図鑑に記載されている特徴の重要な部分が不明なのですがコギシギシという種に最も近そうな判断です。ギシギシの仲間にもさまざまあり一筋縄ではいきません。
ギシギシの仲間は両性花でスイバの仲間は雌雄異株だそうです。このグループをしみじみと観察したことがないので知らないことが多くありました。ごくそばに存在するものも知らないことが多すぎます。謙虚に学ぶことが大切と感じました。