夢の森公園の湿地に見慣れないキク科の葉が密生していました。どこかで見たような・・・?と帰って調べてみて驚きです。オオニガナの葉だとわかりました。オオニガナは過去に絶滅危惧種に指定された極めて少ない種です。私も過去に数回しか花を観たことが無い稀な種という認識ですからこんなに群生している光景と記憶がミスマッチです。最近増加してきているのか環境省も絶滅危惧種から外したようですが決して頻繁に出会える種ではありません。しかし、夢の森公園には見事に適応して大群落になっています。花は秋ですからその時には必ず花を観に行くことにします。
柏崎の夢の森公園のカキツバタが見ごろだというので出かけたときのこと、カキツバタが植栽されているところやその周辺の水辺にウキヤガラ繁茂していました。浅い湿地に群生する抽水性の水草です。どこにでもいそうですが例えば丘陵公園の湿地には見られない種です。案外分布に偏りがありそうな気がしています。
家の近くにムヨウランが出たと聞いて早速その場に出向いて観察しました。地味な植物で薄暗い場所ですから撮影に手を焼き何回シャッターを切ってもうまくいきません。しかし、初めて実物を見る種ですからワクワクして臨みました。
県内にはホクリクムヨウランという種も報告されていますが、私はまだ花を観ていません。ホクリクムヨウランは少し黒紫色をした花という知識ですから、この黄色い花はムヨウランになります。周囲に10株ほど自生を確認しましたがその中で咲いている花は多くありません。草丈20cmほどですから地面に這いつくばるような格好でシャッターを切ったのですが上手くいったのは数枚でした。初めて見る花は何と神秘的に見えることでしょうか!
照葉樹林の林床に生育するという解説がある書籍がありました。しかし、このムヨウランが生育する環境はスギ植林地に隣接するコナラ林の林床です。常緑樹はヒサカキが目に付く程度でシロダモが近くにあっただけで照葉樹林とはいいがたい環境です。落葉樹林の雑木林でも発生するようです。