森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

シモツケソウの花

2021年10月12日 | 自然観察日記

コシジシモツケとシモツケの花は区別はつきません。シモツケソウの方が色彩が濃いように思うことが多いくらいです。


シモツケソウの葉

2021年10月12日 | 自然観察日記

奇数羽状複葉で頂小葉は大きく普通5裂しています。根生葉の小葉が沢山ありやや大きくなっていますが、この当たりの差がコシジシモツケと異なり区別する目安にしています。また、草丈はコシジシモツケの方が大きくなり株立ちの個体は豪壮な感じになります。


花が終わったシモツケソウ群落

2021年10月12日 | 自然観察日記

入笠山の下部に入笠湿原といわれる窪地がありますが、このエリアばかりでなく斜面に生じた草地の中にもシモツケソウが生育していて花期の最盛期はかなりの景観を作るようです。分布は関東以西の山地帯から亜高山帯に見られるとなっていて入笠山の周辺は一つの中心地なのかもしれません。


キキョウ

2021年10月11日 | 自然観察日記

庭や花壇などで見慣れていて誰もが知っているキキョウですが、野生のキキョウを見ることはほとんどありません。かつては全国的に草原には普通に見られたそうですが今はその面影もありません。この入笠山の草地のようにごくまれにみられる程度です。


キキョウの花

2021年10月11日 | 自然観察日記

星形の美しい花です。しかし、花の性質は案外知られていません。実は両性花ですが雄性先熟という性質があり開花後まずおしべが熟します。この花は開花直後のようでそのおしべさえ開いてきていません。ちょうどよいステージの花を探したのですが園路から観察できる範囲では見つかりませんでした。


めしべが開いた時のキキョウの花

2021年10月11日 | 自然観察日記

おしべがしぼんでいて花粉を出し切った後にめしべが開き5裂した柱頭になります。この状態で花粉を受け入れて結実することになります。自家受粉を避けて他花受粉を行うための見事なまでの仕組みです。


キキョウの葉

2021年10月11日 | 自然観察日記

私はまだ新潟県内では明らかな自生するキキョウに出会ったことがありません。かつて、群馬の榛名高原で1度見たくらいで入笠山はそれ以来のことでした。古くから薬草として利用されていたためあるいは花が綺麗ですから観賞用に野生品はどんどん採集されて激減したのでしょう。しかし、栽培は容易ですから身の回りでよく見かける種になったのでしょう。


ベンケイソウ

2021年10月10日 | 自然観察日記

見慣れない種がありました。ベンケイソウ科の種であることはすぐわかるのですが、これがベンケイソウそのものであることは初めて知りました。高径の種になるのだということや花の鮮やかさなどなどとても新鮮な感動を覚えました。高山性のイワベンケイなどは承知していますが、山地性のベンケイソウはもちろん初めて出会う種です。入笠山の草原に見られました。


マツムシソウの群落

2021年10月09日 | 自然観察日記

入笠山の域内にはマツムシソウが沢山自生しています。 新潟県内にもわずかに自生しているようですが、今まで出会ったことがありませんから縁のない種のグループです。しかし、長野や群馬の高原の草原に行けば必ず出会える種で少しうらやましい気持ちを抱いています。入笠山は至る所に見られますからあるところにはあるのだなぁ・・と感心して来ました。全国の山地草原に普通に生育するという記述がある資料もあります。新潟では馴染種でも他県では普通というものもあるのだなぁとまたまた感心しました。


マツムシソウの葉

2021年10月09日 | 自然観察日記

マツムシソウ科の多年草かと思いきや越年草なのだそうです。つまり、秋頃に発芽しそのまま越冬して翌年開花結実するという性質を持つことになります。思い込みで誤解していました。マツムシソウがこんなに多く自生しているというのがなんとなく頷ける気がします。とにかく一年草や越年草は発芽率が良く環境さえ合えば爆発的に繁茂する性質が見られます。ただ、高山形のタカネマツムシソウは多年性の習性を持つようです。


レンゲショウマ

2021年10月08日 | 自然観察日記

植栽されたレンゲショウマはいたるところで見ていましたが、おそらく自生?ではないかというものを目にしました。雑木林の林床で花をつけていました。他の場所でもほかの草本と混在しているレンゲショウマが見られましたからこの地域には間違いなく自生が見られるのではないかと思います。自生のものとすれば初めてのことですからこれはこれで感慨深いものです。