山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

蝶より蛾のほうがアートかもね

2012-06-17 22:13:39 | 生き物
 このところ、ユニークな蛾と会うことが多くなった。
 夕方、郵便ポストにモダンな蛾が待っていた。
 これが本当のポストモダン!?なんちゃって!

 まるでポストの錆が移ってしまったのか、キャラメルソースを垂らしてしまったのか、モダニズムの画家が絵の具を垂らしたのか、そんな幻想をかもしだす蛾だ。
 調べてみると、「モン・ウスギヌ・カギバ」(カギバガ科)という優麗な蛾だった。

         

 地面を見たら「ホタルガ」みたいな蛾がゆったり歩いていた。
 白い線がないので同定できなかったが、「クビワ・ウスグロ・ホソバ」(ヒトリガ科)という蛾だった。

 「ヒトリ」とは淋しい蛾だなと思ったが、漢字で書くと「火取蛾」「火盗蛾」と書くそうだ。
 焚き火に群がり飛び込んでしまうほどらしい。
 ここから「飛んで火に入る夏の虫」という言葉が生まれる。
 
 蛾が火に飛び込む情念を描いた画家、速水御舟の絵は鬼気迫る傑作だ。

                  

 ハチのような黄・黒の派手な蛾がいた。
 こりゃ「カノコガ」かなと思ったが、「キハダカノコ」(カノコガ科)というのだそうだ。
 体が黄・黒のツ-トンカラーが特徴で、蜜を吸う。

 蝶の種類より圧倒的に多い蛾なのに、ハンディな図鑑がない。
 蝶より、形といい、模様といい、生態といい、じつに多様だ。
「蛾を愛でる姫」ならぬ、蛾の再評価が必要だと思わずにはおれない。
コメント
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