山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

苦悩を癒した民間信仰のしるし

2015-10-20 22:30:36 | 石仏・石造物
 国道の通行止めを迂回したとき、春野町上野集落のはずれで石仏を発見。
 向かって右が、「庚申塔」の青面金剛像。
 向かって左が、「三十三所観音」像。

     
 イケメンの青面金剛像の手は6本ある。
 向かって右手には、矢・宝剣を持っているが上段の持ち物が判読できない。
 向かって左手には、弓・羂索(ロープ)を確認できるがやはり上段の持ち物が判読できない。
 形態は「舟形光背型」だがかなり崩れかけている。

                       
 この村から関西の33か所の札所を回った人がいたのだろう、「巡拝塔」が隣にあった。
 観音の頭には化仏もどきが彫られている11面観音で、両手は蓮の花の蕾を持っている。
 下段には寄進した人らしき名前も彫られている。
寛政12年(1800年)に作られたようだ。
 観音は33の変身ができるというのでそれぞれのお寺・札所がある。

 急峻な地形の村から街に出ることが少ない環境の中で、せめてもの不安や苦悩を癒す対象だった野仏。
 お参りしてからまたつつましい生活の繰り返しを貫いていくのだ、なー。    
コメント
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