郵便受けを見たら、市井の隠居からのもので新聞の切り抜きが送られてきた。よく見たら、最近オイラが注目している「渡辺京二」の切り抜きだった。それも、14回にわたって連続した長期のインタビュー記事だった。

渡辺氏が文学や歴史に目覚めたのは少年時代に体験した植民地・大連での読書だという。それ以降、渡辺氏は、結核療養所・政治運動・雑誌編集者・石牟礼道子との出会い・水俣病闘争などを経て歴史・思想・文学など在野の評論家として現在に至る。

そこから、「文章を読むとは、自分の魂のなかを他者の魂が通過していくこと」を実感する。さらに、西洋化と共に「進歩や経済成長をよいものと信じて疑わなくなったのは、近代以降のこと」で、チッソの利益至上主義に直面してあらためて「近代の再考」を「自分のテーマ」としていったことを明らかにする。

渡辺京二氏の歩みをコンパクトにまとめあげた記者の手腕に感心する。同時に、品のいい隠居さんが送ってくれた配慮にあらためて感謝したい。渡辺氏はこうした人間的なつながりが思想的つながりよりも大切だと主張しているのを思い出す。

渡辺氏が文学や歴史に目覚めたのは少年時代に体験した植民地・大連での読書だという。それ以降、渡辺氏は、結核療養所・政治運動・雑誌編集者・石牟礼道子との出会い・水俣病闘争などを経て歴史・思想・文学など在野の評論家として現在に至る。

そこから、「文章を読むとは、自分の魂のなかを他者の魂が通過していくこと」を実感する。さらに、西洋化と共に「進歩や経済成長をよいものと信じて疑わなくなったのは、近代以降のこと」で、チッソの利益至上主義に直面してあらためて「近代の再考」を「自分のテーマ」としていったことを明らかにする。

渡辺京二氏の歩みをコンパクトにまとめあげた記者の手腕に感心する。同時に、品のいい隠居さんが送ってくれた配慮にあらためて感謝したい。渡辺氏はこうした人間的なつながりが思想的つながりよりも大切だと主張しているのを思い出す。