近くの町ではとっくに葉桜になっている「河津桜」だが、わが家の「河津桜」はやっと満開となった。一部、葉が出ているので急いで春を駆け巡っている寒村の桜ということになる。植え付けしたのが2013年、120cmほどだった苗はすっかり大人になった。シカに枝を食べられながらもなんとか生きてきた。
庭の「ヒメリュウキンカ」も次々花を咲かせてくれて金鵄勲章のような輝きを見せてくれていた。また、畑の隣の通路には「カントウタンポポ」が一つだけだったが発見。毎年、西洋タンポポとの競合・拮抗が見ものだが、環境的には関東タンポポの位置をキープしたいものだ。
都会ではとっくに咲いているスイセンも、「大杯水仙」の「アイスフォーリス」もミニスイセンに負けじと咲き出した。昨年とほぼ同じころに咲きだしている正確さだ。まさに暦を持っているかのような実直さだ。
ここに移住してまもなくの2010年に移植した「八重寒緋桜」も満開となった。ほとんど放任状態だったが着々と太い幹となってくれた。まるで花桃のように華麗だ。畑を囲んでこうした春を身近に見られるのが農的生活の発露に違いない。旅行や遠出をしなくても、また人込みにうんざりしなくて鑑賞できるのが最高だ。いよいよ春本番となる。