私が両親の介護をしていたとき、
幾度となく病院や施設を訪問したが、
〈なんと多くの寝たきり老人がいることか……〉
と、驚いたことを憶えている。
TVなどでは、元気そうなスーパー老人ばかりを紹介し、
「人生100年時代」が今そこに来ているかのような演出をしているが、
その実態は(日本は)「寝たきり老人」大国で、
世界の平均寿命ランキング(2022年)で第1位(84.3歳。数値は男女合わせて)なの . . . 本文を読む
私が利用している図書館では、
1回につき10冊借りられるようになっている。
毎回10冊借りるようにしているのだが、
あと1冊……となったときの「あと1冊」がなかなか決まらない。
早く帰りたいときは、近くにあった1冊を掴んで、カウンターへ行く。
今回、その最後の1冊だったのが、
本書『精神科医だから知っている「老後うつ」とは無縁の暮らし方』だったのだ。
正式なタイトルはもっと長くて、
『60 . . . 本文を読む
背の低い女の子チッチが、
ハンサムで長身の男の子サリーに抱く一途な恋心を描いた4コマ漫画、
『小さな恋のものがたり』をご存じだろうか?
1972年7月8日から9月30日まで、
岡崎友紀、沖雅也のW主演で、日本テレビ系列でドラマ化もされているので、
私と同年代くらいの方々はご存じのことと思う。
私には、かつて、若き頃、
大学時代の4年間つき合った彼女がいたのだが、(コラコラ)
社会人 . . . 本文を読む
先日、図書館に行った折、
新着図書コーナーで、“ジャケ買い”ならぬ“ジャケ借り”をした。
装幀が、遭難事故の新聞記事のようだったので、
中身を確かめもせずに、表紙だけを見て、
〈山での遭難事故を扱ったドキュメントだろう……〉
と、勝手に思った次第。
日頃、羽根田治さんの「ドキュメント山岳遭難シリーズ」などを愛読していたので、
同じ類いの本だと思ったのだ。
帰宅して、読もうとしたら、
それ . . . 本文を読む
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先日(2024年9月22日)、NHK・Eテレで、
「こころの時代~宗教・人生~ 医師と禅僧 生と死をめぐる対話」
という番組を観た。(2023年9月に放送した番組のアンコール放送)(コチラを参照)
医師の垣添忠生さんと、
禅僧のネルケ無方さんの対談であったのだが、
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本書『くもをさがす』は、
2023年4月18日に刊行された、
西加奈子の初のノンフィクション作品で、
2021年コロナ禍の最中、
滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された著者が、
乳がん発覚から治療を終えるまでの約8ヶ月間を克明に描いたものである。
刊行後、
NHK「 . . . 本文を読む
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今日は「敬老の日」。
総務省が15日に発表した人口推計によると、
65歳以上の高齢者は前年比2万人増の3625万人と過去最高を更新したとか。
総人口に占める割合も、過去最高の29.3%。
2023年の日本人の平均寿命は、男性81.09歳、女性87.14歳で、
世界の国や地域 . . . 本文を読む
『老年の読書』(前田速夫)という本は、
ネット検索しているときに、偶然見つけた。
『老年の読書』というタイトルに、
「読書好き」の「老人」である私は、興味をそそられたのだ。
ただ、前田速夫という著者は知らなかったし、
(老人をターゲットにしたような)“いかにも”なタイトルだ……とは思った。
〈はたして読む価値のある本なのか……〉
本の画像を見てみると、
本の帯に、私の尊敬する川本三郎の推薦 . . . 本文を読む
『バリ山行』(松永K三蔵)は、第171回芥川賞受賞作である。
もうひとつの受賞作『サンショウウオの四十九日』(朝比奈秋)の方には興味なかったが、
『バリ山行』は「バリエーション山行」のことだと知り、こちらには興味を持った。
私自身、「バリ山行」という言葉は使ったことはないし、馴染みがなかったのだが、
同じような意味の「バリエーションハイキング」という言葉はしばしば使っており、
近く . . . 本文を読む
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結果的に、12万部のベストセラーとなった、
『87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし』(多良美智子/すばる舎)。
2022年6月に、
……老後の極意……
とのサブタイトルを付してレビューを書いたのだが、(コチラを参照)
この本は、(今でも)寝る前などに何度も読み返していて . . . 本文を読む