怪盗グルーの月泥棒 3D
2010年/アメリカ
物語と映像の乖離
総合 50点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
メインキャラクターのグルーの外見のトンガリ具合が良かったこととミニオンたちの愛らしさに惹かれて、日本語吹き替え版の笑福亭鶴瓶の声でイメージが壊されないようにわざわざ字幕版を観に行ったのであるが、その甲斐もなく物語は極めて凡庸なものであった。
しかしこの作品に対して物語の凡庸さを批判することは相応しくないのかもしれない。何故ならばグルーはみんなに、特に自分の母親に認められたいがために月を盗むという壮大な計画を実行したのであるが、グルーが成り行きで家に連れてきてしまったマーゴ、イディス、アグネスの3姉妹がグルーに求めたことは就寝前の、小学生でも書けそうな凡庸な物語の絵本を読むことだったからである。
やがてグルーは月を盗むような無理をして、自分の能力を誇示しなくても3姉妹や母親など愛している人たちに好かれることが分かるのであるが、この作品自体は無理に3Dにしてしまい、あらゆる手段を駆使して立体感を引き立てようとする余り、物語の主題と映像が乖離してしまっているのである。
「ミッフィーに酷似」オランダ地裁がサンリオに停止命令(朝日新聞) - goo ニュース
上の記事のイラストを見比べるならば、ミッフィー(左)とキャシー(右)は非常に
よく似ているのだが、ウサギという同じモチーフを用いているのだから似てしまう
ことは避けられない。さて、下のイラストはどちらのキャラクターか分かるだろうか
このキャラクターがミッフィーであることは誰にでも分かる。何故ならば×印の口が
あって鼻がなくてリボンをしていないからである。しかしミッフィーは世界的に有名で
あるし、サンリオは肖像権に関しては他のどの企業よりも詳しいはずなのだから、
キャラが被ることは予想できたはずだが裁判沙汰になってしまったことが不思議だ。