ゴースト もういちど抱きしめたい
2010年/日本
オリジナル脚本を敬愛しない結果
総合
50点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
『死刑台のエレベーター』(緒方明監督 2010年)が、オリジナルの『死刑台のエレベーター』(ルイ・マル監督 1958年)が演出と音楽とキャストの絶妙のハーモニーで成り立っている以上、無謀なリメイクの試みであることは見る前から分かっていたことだったが、『ゴースト/ニューヨークの幻』(ジェリー・ザッカー監督 1990年)のリメイクであるならば、アカデミー脚本賞を受賞しているシナリオを忠実に再現すれば酷い作品になるはずがないという思い込みが間違っていた。まさか忠実に再現しないということを私は全く予期していなかったのである。
冒頭で、記憶が飛んでしまっているくらいに酔いつぶれてしまったはずの、松嶋菜々子が演じる主人公の余りの寝相の良さと、それとは対照的に『死刑台のエレベーター』の吉瀬美智子ばりの相手の男性に対するヒステリックな態度に違和感を覚えるに加えて、‘小田’にはしないとしても彼女の苗字が‘小林’ではなく‘星野’であることから、監督も脚本家もオリジナルをよく見ていないという不安が早くも過ぎるのであるが、結局、オリジナルの見所の一つであった銀行口座を巡る攻防をコンピュータのキーボードのシーンにまとめてしまい、ラストでキム・ジュノの命を狙う犯人が大勢の人で賑わっている商店街で拳銃を撃ちまくるという常識では判断しかねる暴挙に出てしまう。
やはり今尚人気のある恋愛映画に韓国人俳優を起用し、韓流人気にも便乗することで、演出と脚本の出来の悪さを補ったという、良く言えば‘火サス’レベルの作品であることは疑いようのない事実なのであるが、樹木希林の孤軍奮闘と芦田愛菜の存在だけが辛うじて作品に救いをもたらしている。
水嶋ヒロさんの小説、12月中旬に発売へ(読売新聞) - goo ニュース
水嶋ヒロの処女作『KAGEROU』が12月中旬に発売されることが決まったこの日の
夕方、水嶋はツイッターで「ポプラ社の皆様が、一日でも早く発売にこぎつくよう
右往左往して下さっているようです」とつぶやいたことに対して「右往左往だと
うろたえている感じですね」「東奔西走の方が的を射ているかと」と指摘されてしまい
水嶋は「大変失礼しました!」「これからも御教示賜りたく願います」と応えてしまって
いるのだが、“ポプラ社の皆様”は水嶋の作品をどうすればいいのか本当の意味で
“右往左往”しているのではないだろうか? すなわちこれは水島の言い間違いでは
なく、水島は的確に言葉を使用していておそらく自分が見たままの本音が出たので
あろうが、さすがに“ポプラ社の皆様”が“右往左往”していることを認めてしまっては
マズイと感じて言い間違いにしたのだと思う。ますます楽しみになってきたね。