MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『招かれざる客』

2016-07-08 19:40:13 | goo映画レビュー

原題:『Guess Who's Coming to Dinner』
監督:スタンリー・クレイマー
脚本:ウィリアム・ローズ
撮影:サム・リーヴィット
出演:スペンサー・トレイシー/キャサリン・ヘップバーン/シドニー・ポワチエ/キャサリン・ホートン
1967年/アメリカ

華麗な経歴と人種差別の関係について

 昔観た時には感動したのに、今改めて観るとそれほどでもなかった原因は、やはり黒人のオバマがアメリカの大統領になるなど時代の変化が大きいと思うのだが、例えば、新聞社の社長であるマット・ドレイトンが部下に命じて娘のジョーイ・ドレイトンが突然連れてきた相手のジョン・プレンティスの身元を調べさせた結果、「ロサンゼルス生まれ。1954年にジョンズ・ホプキンス大学を首席で卒業。55年にイェール医大助教授、ロンドン医大で教授を3年。世界保健機構で副理事を3年。教科書2冊、論文多数、医学賞は数知れず。」という華々しい経歴を持ち、さらに「1955年にエリザベスと結婚、男児をもうけるが、59年に妻子共に事故死。」という同情の余地まである。もちろんジョーイの両親はこのことを込みで結婚を認めた訳であって、もしもジョンが誠実ではあるが彼の父親のようにただの郵便配達員だったならば果たして認めただろうかと考えてしまうのである。


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