MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ミッドナイト・バス』

2018-10-13 00:52:43 | goo映画レビュー

原題:『ミッドナイト・バス』
監督:竹下昌男
脚本:加藤正人
撮影:丸池納
出演:原田泰造/山本未來/小西真奈美/葵わかな/七瀬公/遠藤雄弥/渡辺真起子/長塚京三
2018年/日本

主人公の将来設計の「甘さ」について

 冒頭からラストあたりまでは手堅い演出で見応え十分だったのであるが、主人公で長距離夜行バスの運転手の高宮利一の最後の行動に疑問を持ってしまう。
 利一は東京の不動産会社に勤めていたのであるが、自身の母親と元妻の加賀美雪の不仲を改善できず、離婚に至ってしまい、息子の怜司と娘の彩菜を引き取って暮らしていた。しかし怜司は勤めていた会社を辞めて実家に戻ってきてしまい、一方で彩菜はアイドル活動に勤しみながら、ある日交際している大島雅也と彼の両親を連れてきて、高宮家と大島家は一緒に食事をするのであるが、雅也の母親と彩菜が諍いを始め、利一は自身の経験を思い出してしまい何も対応できずに破談してしまう。
 やがて元妻の美雪と彼女の実の父親の山辺敬三との関係を修復し、怜司も新しい仕事に就き実家を出て行くことになり、彩菜も自ら仲間たちと会社を興して本格的にアイドル活動を始めた後、利一はそれまで10年ほど交際していた古井志穂との関係を自ら断ったにも関わらず、急に寂しくなって彼女の創作フレンチレストラン「居古井」を訪ねていったら既に閉店していたのだが、どうしても志穂を忘れられず、志穂が新しくシェフとして勤めているレストランにわざわざ会いに行くのである。しかし自ら振っといて、どの面下げて会いに来るのかという感じが拭えないのである。


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