MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『サユリ』

2024-10-11 00:59:55 | goo映画レビュー

原題:『サユリ』
監督:白石晃士
脚本:白石晃士/安里麻里
撮影:伊藤麻樹
出演:南出凌嘉/根岸季衣/近藤華/梶原善/占部房子/きたろう/森田想/猪股怜生
2024年/日本

怨霊に倒すための作品の「トーン」について

 『かくしごと』(関根光才監督 2024年)において主人公の里谷千紗子の父親の孝蔵が認知症を患ったというのが詐病ではないかと思った理由は、本作を観たことにある。10年前に悲惨な事件があった家に主人公で中学校3年生の神木則雄を初めとする両親と父親の祖父母と姉と弟も含む神木家が引っ越して来て、最初に父親の昭雄が亡くなり、祖父の章造も亡くなり、二人は心筋梗塞や心不全と診断されるものの、一気に母親の正子、姉の径子、弟の俊が奇妙な死に方をすると則雄は危機感を抱くのだが、そこから急にそれまで認知症のようにボケていた祖母の春枝が正気を取り戻して太極拳を駆使して則雄と共に悪霊を成敗する展開になったからである。
 さすがに春枝が一人で前の住人だった九条家の3人を車に乗せて連れて来るシーンはあり得ないと思ったが、既にその前に春枝と則雄が小百合の怨霊に向かって「元気はつらつ、オマンコ満々」と叫んだ時点で、ジャパニーズ・ホラー特有のトーンが変わっていたので、むしろ地上波で放送させるつもりがない思い切った演出に感心してしまった。
 それにしても怨霊との戦いに挑み打ち勝つには、トーンを変えなければならなかったのかという疑問は残った。


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/joshi_spa/trend/joshi_spa-1318859.html?_gl=1*mqjc0x*_ga*MTEzMzY0MzIzMy4xNzI1NTM0NDIy*_ga_XJ5END643J*MTcyODIxMjY2MS45NS4xLjE3MjgyMTI3MjAuMS4wLjA.


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