原題:『犬、回転して、逃げる』
監督:西垣匡基
脚本:西垣匡基
撮影:田中安奈
出演:長妻怜央/宮澤佐江/なだぎ武/中村歌昇/三戸杏琉/高橋怜也/ワタリ119/仁科亜季子/登坂淳一
2023年/日本
コメディと「ユルさ」の関係について
主人公の木梨栄木は元々は物見達也の下で泥棒をしていたものの、独立してカフェの店員をしながら相変わらず泥棒を続けている。泥棒先は眉村ゆずきが住むマンションで、預金通帳の他に彼女が書いた習字なども奪って行くのだが、その眉村は婦人警官をしながら爆弾予告魔で、元因貴は入水自殺をしようとしているところに先に真鍋という子供が入っていて家に連れて帰ったら誘拐犯になってしまい、元因が「爆弾」だと言って子供に託されて真鍋の家にもって行くのだが、渡した相手は警察官の服装をまとっていた木梨である。木梨が眉村の家に空き巣に入ったということは物見にバレており、実は眉村に部屋には父親によって本人に気づかれないように監視カメラが付けられていたのである。彼らの間を「天然君」と呼ばれる木梨が飼っている犬がうろついている感じである。
見ようによってはフランスのヌーベルバーグ作品のように見えなくはないのだが、例えば、作品の冒頭で木梨がレジを任されており、客として来ていた高齢の女性が10円で払っている間にレジが混んできて、別の店員が他のレジを開けて残りの客の対応をするのだが、カットが変わるといつの間にか高齢の女性客がいなくなっておりわざわざ別のレジを開ける必要などなくなっているのである。アフレコの眉村を演じた宮澤佐江のリップシンクが合っておらず、演出に緊張感が全く感じられなかった。
gooニュース
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