暫く前に正吉君に買ってやった12インチの自転車だが、実はあまり喜んで乗ってくれない。
ペダル無しの自転車は上手に乗れるので、まだ上手く乗れないペダル自転車にはパッションを感じないようだ。
が、俺としてはどんどん上達してもらいたい訳で、どうやったら喜んで乗るようになるのか考えるのである。
当初から気付いてはいたのだが、実際問題としてこの自転車は、まだ正吉君の体格に合っていない。
サドルに腰掛けると足は地面に全く届かないし、ペダルを下に踏み切った時は、膝が完全に伸びきっている。
オマケにアップハンドルは、正吉君にとってはエイプハンガーそのもの(大袈裟か)。持て余してしまうのも無理はない。
そうなると俺的には、やはりカスタムを考えるのであるよ。
まずはサドルの高さ。
ノーマルの最低位置にしても、まだフレームに対して25mmほど余裕がある。
シートポストを加工して、より低い位置にサドルを調整できるようにしたい。
サンダーで溶接部分を削り、クランプを摘出。
シートポストを限界まで切断して、すり割りを入れた。
パイプ内のバリは、仕事では滅多に使わないベルトサンダーで除去。
その後クランプをTIGで溶接。
たかだか25mm低くしただけだが、正吉君の足はつま先だけではあるものの、両足とも地面に届くようになった。
ハンドルは、自転車屋でフラットなタイプのものを購入。
そのまま取り付けてみたら、いくらなんでも幅が広すぎだった。
片側10cm程度ずつ、切り詰めてやることに。
俺としてはこういった作業を、今後も正吉君に見せてやりたいな。
それなりに乗りやすくなったようで、喜んで乗り回していた。