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最大の難所と想定していた屋根裏の採光窓と下地板の取り付けを行った。下地板を張る前に組みつけた採光窓の写真は前回編でアップしたから省いても良かったものの、とりあえず参考に再掲した。屋根自体は円錐形で作りたいのだが、骨格は垂木で12面体の角錐形になっている。厚めの下地板を用いサンダーで表面加工をすれば綺麗な円錐形に仕上がると思うものの、瓦を載せるので多少の角錐ぶりはカバーできるだろう。
この段階で瓦は鉛筆工場から出る木屑のリサイクル粘土か紙粘土あるいは石粉粘土で作る心算でいるのだが、全数300枚から400枚程度の1円玉未満の瓦制作に恐れを覚えている。柔らかい塩ビやスチロール樹脂のシートも転用可能なものの、これも全数、形を揃えて切り出さねばならず、粘土のように薄く延ばす手間が不必要と言うだけで労力はさして変わらない。
多少の省力化は出来ても合成樹脂材を使う事への戸惑いがある。なんといってもメルヘンの世界なのだから。
瓦への拘りは原画に忠実にしたいと思って、原画の屋根葺きに由るのだけれど、そこに拘泥さえしなければプランBはあるのだ。小生的にはこっちが好みなので、さてどうしようかと悩み多き老春になってしまった。
下地板を固定し、ためつ眺めつして失敗に気が付いた。屋根裏から見る下地板と垂木の合わせが雑なのだ。構造上、下地板の横断面は台形となるはずで直角ではないから鉋で削ってはめ込んだのだが上面の垂木との隙間だけに気を取られ、屋根裏から見る様子まで気配りが出来なかった。
上面は瓦で隠れるから雑でも良かったのだ。屋根裏から見た合わせ面こそ綺麗にすべきだった。悔やんでも「遅かりし由良の助」じゃあ。
まあ、モノ作りと言えども初めての時は逡巡、後悔、ため息、ボヤキばかりである。