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トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

こけら版 「あっちのトンボ」1 プロローグ

2018-06-16 | 旅行記
 西方苔土は湖沼の地でもある。環境こそ異なるが「トンボは居るだろう」と読んでいたのだが最初は肩透かしを食った。「蝶もいないしトンボも見れない」、そうなると小生には身の置き所が無くなってしまう。まして夜など無きに等しい明るい短夜の地だ。

 「あっちのトンボ」と言っても彼岸では無い。海は渡ったけれど三途の川は渡っていないからである。「あっち」とは「60°20’N」辺りでけっして「アッチイ!」風土では無いのだが異常気象で暑かった。到着翌日は30℃超えで、連日言わば夏日の有様。
 冬物仕立てで行ったから半袖は無く、購入しようとも車が無くては買い物すら出来ない。自販機ひとつない有様だから、お出かけはペットボトルに水を入れポケットに忍ばせての徘徊だった。結局Tシャツは借りて済ませた。

 この快晴は四週間ほど続いたので苔類には大打撃だったろう。至る所枯れ色になり哀れだった。しかし庭の苔に水を与えると見る間に緑が現れる。よく耐えているのだ。
 聞けば火災防止のため「バーベキュ禁止令」が出たとかで「庭の散水も許可制」なのだとか。そんなことは露知らず散水する人が多く「水源が危うい」話もあったようだった。

 トンボの生息環境のひとつ、湖水では水涸れの心配は無かったものの、水中生活に最適な浅瀬の水草や水苔の部分は干上がってしまっている部分もあって、連日通っていると日干しになっていくのが目に見えた。
 特に湿地地帯、池塘とでもいうべき環境は干上がるまで見ていたし、そうなるとトンボの飛翔は全く無くなって、恐らく卵もヤゴも死滅しただろう。

 撮影出来たトンボ、確実は4種か。惜しむらくは撮影できなかったヤンマ系とサナエ系の二種である。ともに腹部の環状青色が美しく、撮影したかったのだが飛翔中だけでは捉えきれなかった。
 マルタンヤンマやマダラヤンマの青色を多くしたような体色で高速飛翔中でも美しさは分かりすぎる程分かった。これだけが心残りである。

 現地、ネットで日本語対照出来る事を確認したから「日本で」と思ったけれど、今のところ対照画像がヒットしない。そうでなくとも正しい名前など分かるはずもなく写真だけを連ねるしかないようである。

 その写真だが作業をしやすくするため借りたカメラからPCに全て移動させたら画質が暗くなってしまった。「えーっ、デジタルなのに!」と憮然としたが後の祭り。ケータイからの移動は遜色ないのだから原因不明である。
 よって「乞う、ご期待」と言えず、見難い写真が多くなったのはご承知おきくだされ・・・。

湖畔環境A   環境B、左側は干上がってしまった    環境C、

               この夏や湖水にうかむ波の上  芭蕉

作業記憶の問題…

2018-06-16 | 小人閑居して憮然
 旅行前になるが「夏草や兵どもの夢の跡」風、にはしないぞと老骨に鞭打ち、当座は「巡回路だけでも…」と水見回りするコースの刈り払いを行う。生物保全を考えると全面刈り払いはタブーだし、葦やカサスゲの席巻を許すわけにもいかず、この狭間ですったもんだするのが水辺の刈り払いだ。

 この日も泥水池のコースを刈り払いつつロープを回した場所まで進んだ。「ロープを切断しないように気をつけて…」と思いながらロープ下のカサスゲを刈り払い返す刈り刃でロープを切断してしまった。もう「アッチャー!」と言うしかなかった。「ブッチャー」も知っているがここでは使わない。博識とはそういうもんである。

 切断したままだと恒例のグループに踏み荒らされ蹂躙される。やむなく道具小屋まで戻りロープを持って継ぎ張った。たかだかロープの継ぎ張りと言えども、この手のロープはすぐ解ける。切断面はライターで溶かし固め、結び目も緩みやすいので工夫が必要だ。

 こんな事ですったもんだで貴重な作業時間を消費してしまった。他人から見れば「カサスゲの中でうずくまり何をやっているんだ?」となる絶対不審行動中の小生であるが、要は作業記憶の問題なのだ。脳味噌のモニョモニョが虎ロープ状になったのか短期記憶がうまくない。

 まあ、とにかく虎ロープ状というより、いわゆるマダラなのであろう。マダラと言えば「シロマダラ」に今期も出会えるだろうかと思いつつ、妄想はマダラにはならないのが不思議であるけれど脈絡が無いのが良いのか…。とにかく不要不急の内容はしっかりしているのである。
          切断した  ➡   補修終わり