トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ところ変われば 1 「絶滅危惧種」

2018-06-29 | 旅行記
 居候先から歩いても行ける距離に牧場があった。乗馬クラブも併設している羊の牧場である。この羊、教えられるまで小型のヤギとばかり思っていた。ところがなんと羊だったのである。

 本邦で言えば絶滅危惧種で天然記念物、と言っても良い、現地の固有種なのだとか。厳しい環境に合わせて進化した種なので商業牧畜にはなじめず絶滅寸前まで行ったらしい。それを現地の篤志家と言うべきか篤農家と言うべきか保護繁殖に取り組み現在の数まで復活したとの話だった。

 小型の上に羊毛も乳も肉も採れそうもないのでは商業ベースに乗るのは難しいのだろう。国からの補助金も得て繁殖に努めていると聞いた。
 道路沿いの牧場は当然、草地区域を移動させながら食べさせている。びっくりしたのは草が伸びている地区の大半がキンポウゲ科の花畑だった。
 たしかキンポウゲは毒草と記憶していて「食べさせても大丈夫か? 食べないから繁殖したのか?」と思ってみても回答は得られなかった。
 このキンポウゲ科の植物、至る所で花盛りだったから、牧場特有の植生でもなかった。早い話、春と夏が一緒くたに来ている故のお花畑なのであろう。

 トンボの生息するだろう水溜りを求め湿地帯と森林が入り混じった地域を歩いていた時の事、牧場の近くだった事もあり格子状の柵が続いている。道路には扉や踏み越え用の梯子まであって放牧地の一部になっていた。
 当然、頸のベルを鳴らしながらの群れもいたのだが、小生、農家育ちで牛、ヤギ、豚、鶏の世話をしていたとは言え、やはりウンコは臭く懐かしくも、「臭いやさしい黒ウンコの 濡れているよな黒い艶…」なんて歌は出てこなかった。

 まあ、遠くまで出かけ観光地など行かず、廻り歩く所は歩ける範囲だけとは…そんな手太楽では小生が絶滅危惧種であろう。いいや、誰も危惧などしておらんこて…。そうだこて…。そだねー。