
今年も桑の実が色づいてきた。誰よりも先に既に試食してみた小生であるが、桑の実の味わいと不可分な記憶がよみがえってくる。小学一年生の頃だろうか、隣の駐在所に同級のみっちゃんがいてアルマイトの弁当箱を持って桑の実採集に行ったことがある。記憶はこの一回だけなのだが忘れられなくした出来事があったのだった。
畑となっている原っぱの桑畑を伝い歩きしながら採集し持ち帰ったのだった。当時は養蚕をしている家があって桑畑も結構あったのである。翌日の事だろうと思うのだが持ち帰った桑の実を「全て捨てられた」と聞いたのだった。理由は「火葬場」がある区域だったからで子供心にも納得できた気持ちにはならなかったのをいまだに思い出す。
ほどなく転勤していったみっちゃんだが、中学生の頃一度だけスキー場に滑りに来た折り、姉さんたちと母に挨拶に立ち寄った事があったが小生は玄関に出れなかった酸っぱい思い出とも重なっているのだ。達者でいるのだろうか・・・。