トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

昆虫食とはなりえない

2021-01-02 | 感じるままの回り道
 謹製と言うべきか特製とでも言うべきか、ファットボールという物を初めて作り2カ所に設置した。啄みに来てくれるかどうかは心もとない限りだったが年が明けても近寄りさえしない。鳥籠型やお茶漉し容器のエサ入れにもアクセスは全く無しなのだった。空腹より警戒感が勝っている事の証だろうが、これでは4ℓボトルに用意したフイーダー用の撒き餌が無駄になってしまいかねない。

 そんなことから幾つかの改善点をまずファットボールがに求めることにして、その改良型ファットボールの材料は「小麦粉の代わりにきな粉」、「蛹粉の代わりにコオロギ粉」とする処方で、これで更なる栄養価の向上が期待できると爺我自賛なのである。まあ「自慰我自散」に近いか・・・。それはともかく「まずは実物を五郎次郎」いいえ「御覧じろ」で、とりあえず「食用コオロギ」を自販機で購入してきた。自販機の前に立っても内容量が判らず「こりゃたまらん高いなあ、昼食夕食はコーリャン粥にするか…」と思いつつ大枚を投入した。

 手に取って初めて国産800円の内容量4g、輸入品1100円の内容量15gと判明したのだが、これではミドリムシ粉末1g当たり100円程度より大幅に高額だ。これでは食料というより添加物の類で値段である。イナゴやお蚕様の蛹のように小鉢に一品なんて扱いは無理であった。
 蛹は「冷凍生蛹」が釣り餌として入手できるが転用調理には度胸が無い。イナゴの佃煮もネット購入可能だけれど製造地は国内でもイナゴ自体が国産とは思えず、節操がなく毒物・まがい物、何でもありの生産地からでは食べる気も失せる。イナゴも蛹も祖母が達者で真綿を自宅で作っていた当時は普通におかずとして食べていたし、パラチオンなどの高毒性農薬が使われる前はイナゴなど自前で調達し甘辛く絡めて食べていたのだ。

 ファットボールに加える蛹粉を作るために冷凍生蛹から準備したのだが臭いがきつい。野鳥が喜ぶ臭いでもなさそうなので深夜丑三つ時入眠する前のビビビッで「食用コオロギ」が最適とばかり浮かんだのだったが、自分の食費を無しにしてまで食用コオロギを材料にするのは出来かねる。かくして「食用コオロギレシピプロジャクト」は頓挫した。購入した食用コオロギは試食し残りを粉末で添加する顛末と相成るだろう。スチャラカチャンチャン。
 まあ、食用コオロギの代わりに来季はバッタ類を集めておいて使う手もある。鈴虫飼育で均一大量に確保できる可能性もあるものの既に時期遅しであった。

 高い国産の食用コオロギを見て思いついたのは「食用ゴキブリ」も「あり」ではないかいう事で、飼育下で育てれば年中無休、不潔でも有毒でも無い昆虫に思えるし、何より繁殖力が高く餌を選ばなくて良いのも重宝するではないか。食感を悪くするのは翅だけに思えるもののローストすれば粉々になり易いだろうし、誰か試してくれる御仁はおらんだろうかね。