トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

オンブバッタ

2012-12-12 | 小父のお隣さん

Photo  家の南側に菜の花を見たくて播種し、葉だけだけれど20cmほどに育ってきた。まだ間引く前にヨトウムシに食害されて、ピンセットで根元を探りながら退治したのだが、その後は葉が部分的に食害されていた。

 団子虫も食害の仲間だったから「退治は難しい!」と思ってそのまま経過したのだけれど、葉が大きくなっても喰い痕が広がる。怪しんでいたのだが、今日、その犯人を発見した。

 オンブバッタだった。メスは5cmもあるが、オスは半分ほどである。数は多くないが、見つけたのは捕まえて鯉の餌になった。食物連鎖とは微妙に異なるけれど、早春の蝶やミツバチに花粉や蜜を提供したい花菜だから、バッタに喰わせる訳にはいかない。小生、梅や櫻より菜の花に「春が来た」を感じる田舎育ちなのである。


改修終わる

2012-12-12 | 感じるままの回り道

Photo_3  何日を要しただろうか、ようやくトンボ池の改修が終わった。水位を数cm上げたから、堤の高さをかさ上げしたかったのだけれど、これは排水の具合を確認してからの作業にした。

 池にいるメダカは、新設した水路まで落ちてはいないが、春までには落ちてくるだろう。そうなると狭い水路の両岸は足跡で一杯になる。

 堤の斜面に被害が及ばないように丸太を埋めてあるけれど、ゆくゆくはもう一段、丸太を並べなければ堤が崩され痩せる原因になりかねない。

 小さい生物の生息環境を整えようとすると、必然的に人為的影響への対策も講じなければならない。箱庭ほどの水辺だが、このような場所は近在ではここだけだ。それだけ少ない。


**絶望千里

2012-12-11 | 大震災

  今生は愛別離苦の世と知るも怨憎会苦ぞあの日の被曝

  断ち切られ一日千秋めぐり打つ寄るべ無きなり胸のさざなみ

  四苦をを受け八苦を知りて仮住まい浮世とはいえうたかたの日々

  大震災絶望千里のみちのくも希望は萌えるささやかな春


トンボ池の改修9「崩れぬ先の丸太」

2012-12-10 | 水辺環境の保全

Photo_2  水路に水が常にある様になり、入り込みに縁る踏圧ストレスで構造崩壊の可能性もある。おチビちゃん達は喜んで接近する環境にもなったから、再度思い直し、残りの丸太で補強した。

 踏みつけられるであろうルートの両脇と水の落とし口の斜面に手を入れた。樋の片側は丸太で段差工、反対側は松の半割りで木道にする。Photo

 おおかた、水の流れる樋は遊び場所になるのは間違いないし、崩れてからの補修は厄介でもある。一方では「安全対策」せずにはおれないし…。これで本当にケリをつけたい。


ヤマユリの採種

2012-12-10 | 今日は真面目に

Photo_2  ヤマユリの採種をした。採種株3本には、それぞれ1個だけ結実させて採種してみた。それでも鞘から出した種子の何割かはシイナである。他の結実株は風に任せる。

 ヤマユリもササユリも開花株を人工授粉させ、花弁を落とし、採種したのは適地に取蒔きしているが、まだその成果は出ていない。発芽したのかどうかも未確認なのである。Photo_3

 この種子もすぐに播種するけれど、発芽するのは再来春以降だ。開花株になるのは更に数年を要する。一連の行為で人の目に花を触れさせないから、在来の株は生き残ってあでやかな花を一時見せるし増えている。でも鑑賞する間もなく花弁を落としてしまう事に無念さもあるけれど「絶滅するよりは…」と言う思いでもある。

 花姿を鑑賞できないのは「無いのも同じ」と思うのだけれど、やむをえない。


虫瘤

2012-12-09 | 小父のお隣さん

Photo  カシワの葉に赤い点が見えた。「ハハア!」と思って脚立を運び覗いて見る。やはり虫瘤だった。

 鮮やかな色彩で喰い気を誘う色合いである。今まで見たこの手の虫瘤は葉表にあったが、これは葉裏である。この時は考えもしなかったのだけれど、分類されてしまうほどの条件の様なのだ。

 検索したら似たようなものが出てきて確定できない。「柏の葉」でなら「カシワハマルタマフシ」、似ているのは「ナラハヒラタマルタマフシ」、葉裏だと「ナラハウラマルタマフシ」でこれは緑色だった。どれも「これだ!」と言うには決め手が無い。柏の葉だったから「カシワハマルタマフシ」かあ。まあ、どうでも良いことではある。喰う訳でなし…。


トンボ池の改修8「最終段」

2012-12-08 | 水辺環境の保全

Photo_2  トンボ池の堤下、漏水の集水兼放流路からの落とし口を松の半割り丸太の樋に替えた。開放型の水口でないと出水時の流下物が詰まり越流の原因になる。

 臨時に埋めておいた塩ビ管は撤去して、Photo 最下段から本流への放水に使った。ここは詰まって越流しても、とりあえずの心配は無い。

 それより堤が通路の一部だから、歩き易さ優先と言うことになろう。ようやくトンボ池の改修が終了したが、計画性の無さで次々と手を加えねばならず意外に手間隙を掛けてしまった。

 今後の保存維持に後継者が出る可能性は無いだろうから、ある程度、構造上の耐久性は必要だ。それでも維持管理を停止すれば数年で薮原で、「夢の跡」など痕跡も無くなる。


ナメコの収穫

2012-12-08 | 何よりの楽しみ

Photo_2 Photo_3 Photo_4

 拠点に遅れて上がったらM氏が「ナメコが出ている」と教えてくれた。数年前に立ち枯れた山桜の大径木に菌を打ったホダ木である。当時からサルノコシカケのようなキノコに侵されており、「発生しないかも…」と覚悟していたホダ木で、この冬は片付けようかと思っていた。

 それが数本のホダ木に発生しているではないか。さっそく山分けして自宅で煮しめてみた。笠を開いているのが多く、見た目は悪い姿だが幼菌 のナメコとはまた異なる味わいである。キノコそのものを味わいたいから、醤油と味醂、旨みを増すために昆布と鰹節を加えた。

 「おかず」と言うより「おやつ」仕立ての薄味である。購入するキノコではこんな贅沢は出来ない。拠点広場に一歳ほどの坊やを連れたママさんが昼を食べに来ていたから、椎茸の発生したホダ木を子どもにやってみた。勿論、採集はママさんだったけれど「初めてです!」なんていっている。小生も拠点でナメコの採集は「初めてです!」とは言わなかった…。


**大雪

2012-12-07 | 感じるままの回り道

 谷の空枯葉舞う舞う見納めと春には土に還りて生きる

 天高く吹き上げられて落ちてくる空を埋めたる枯葉の数よ

 踏み入れば足首までも埋もれたりコナラ裸木落葉のベッド

 コナラ林葉を落としきり斜め陽に影は落葉を再び装う

 降霜も結氷もあり大雪に破れし翅のアカネ行く


**放言裂触多すぎ御国

2012-12-06 | 温故痴新

 民がため野田や小沢でセリ摘めぬ雪代すでに涸れて水無し

     君がため山田の沢にゑぐ採っむと雪消の水に裳裾濡れぬ  作者未詳

 父母が頭かきなで腰まげて言いたき事も言えぬ金蔓

     父母が頭かき撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる   丈部稲麿

 海に置く船の守りは少なかりたたみかけよと怒涛のあざけり

     瓶にさす藤の花ぶさみじかければ畳の上にとどかざりけり   正岡子規


線路は続くよ何処までも…

2012-12-06 | 水辺環境の保全

Photo_4  水見回りに行った。泥水池の最終段、放流口の脇にポッカリと漏水孔が開いてしまった。

 ここからの漏水は止むことが無かったけれど、土を押し込んで押さえることを続けていた箇所なのである。先日の低気圧通過に伴う出水で、大きく浸食され、もう土台から積み直さないと堤の構造まで破壊されてしまう状態になった。

 この部分も大きな浸食溝だったところで、下には投棄した竹や粗朶の類が残っている。水を貯めようとした頃には、こんなに大々的に構成するビジョンなどなかったから、大雑把に片付けて「水溜まり」のイメージで土を盛った。

 今にして思えば「大誤算」であるのだが、自分の尻の始末は自分で出来るだけ「良し」と思うべきだろう。さーて、身長ほど掘り下げなければならなくなった。溜息が出る。


初結氷

2012-12-05 | 感じるままの回り道

Photo_2  出かける前に最低気温を確認したら3度6分だった。地方気象台の数値だし、市街地にあるから参考程度なのである。

 降霜は予知どおりだったが、泥水池の止水域は薄く結氷していた。初結氷である。指で押せば割れるほどの薄さだったけれど、本格的な寒さが到来したことを思い知らされた。Photo_3

 周辺の草地は白く霜に覆われている。前回の降霜より広範囲に白い。当たり前と言えば当たり前であるけれど、こんな日でも マユタテアカネや薄青色のシジミチョウは活動している。

 周辺の裸木にはシジュウカラやメジロが渡って行くし、森のほうからは鳥の鳴き声が続く。寒くても陽射しがあると結構賑やかになる初冬の谷間である。


トンボ池の改修7「樋の変更」

2012-12-05 | 水辺環境の保全

Photo  トンボ池から放流する樋の断面積が気になって、塩ビ管半割りから松材の樋に取り替えた。松材は水に強いと聞いているので、先般、倒木となり処理した幹の一部を使った。

 チェーンソーで半割りし、くりぬく。長さが多少不足したが、もともとこのための用材でなく、現場で処理する都合で切断した長さだから、長さを合わせると径が大きすぎてしまう。

 ともかく納まりも綺麗に出来て、寸足らずの部分には目をつむった。小生だけの「どうのこうの」なのだから…。


アオサギ

2012-12-04 | 小父のお隣さん

Photo_3  泥水池にアオサギがいた。ケータイのカメラでようやくこのサイズなのだが、最大倍率で撮ると、くすんだ絵になってしまう。レンズの傷のせいかも知れないが、気持ちが悪い。

 何時もの様に飛び立つことはなく、採餌行動をみせてから飛び去った。「?」と思ったのだが、写真をみて納得した。まだ子どもだったのである。

 首の周りが白くない。成体は真っ白で、こちらが気付くより先に飛び立ってしまうほど警戒されているのが常なのだ。

 気温が下がるにつれ水が澄んで底まで一目瞭然なのであるが、みたところ泥の水底にしか見えない。カワニナやヒメモノアラガイも泥の中に入ってしまった。満腹するほどの餌場ではないのに時々は飛来する。小さな水辺だから大食漢?は歓迎したくないのだが…。


喰い散らかして

2012-12-03 | 小人閑居して憮然

Photo  小春日和になったこの日、下の草原でイベントが行われていた。「里山学校」とかで、今日は弁を持った笛を作っていた。

 完成した頃になると、試し吹きの音が響いてくる。弁で音を出す笛は穏やかで小春日和の原に相応しい。参加年齢層は児童だったから、蜘蛛の子を散らすようなことも無く、黙々と工作に励んでいる様子だ。

 解散の後、活動場所を通った。ブーブー笛を作るのに持ち込んだ篠竹、シートを敷くために拾った竹や枝などの木片、片付けもしないでそのままだった。環境教育を標榜する団体の活動がこうなのである。参加者の児童に「ひと声」かければ済む事をやっていない。1m横は除竹した竹が詰まった溝なのに、である。

 部外者の小生的には「蜘蛛の子を散らす」様なおチビちゃん達の活動が面白い。多少の事はあっても、それは「必要な発達課題」だと観れるから…。今回の課題は「公共のモラル」に属する事で常識、ましてや活動者の属性からして「許容外」で、こういうことの積み重ねが心象風景を悪化させる。舵取り役は大事である。