トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

集水路の補修 3(土留め工も息上がる)

2016-11-17 | 今日は真面目に
 集水路の補修と言うより完全に法面の土留め作業である。意気上げて作業を開始し、多少は丁寧な作業をしようと丸太の皮むきから開始したのだけれど3本皮むきして「もう嫌、包茎でもいい!」になってしまった。中腰で皮むき器を引くのは結構腰に辛い作業である。包茎は心に辛い…。
 丸太を横たえて位置関係を確認しつつ土を削り安定させ3尺の杭を打ち込んで固定する。これを繰り返しつつ、結局は途中で「強制終了」してしまった。数日遅れたからと言って地盤が凍結する心配はないからが自己弁護の理屈だ。

 写真では分からないけれど、クワの切り株が二か所、それも丸太を据えたい位置にあって、これをチェーンソーで切り取るのにも苦労した。根株を半分除去せねばならず、結局は土も一緒に切らねばならない。これは切れ味の悪化が早いのである。切れなくなった刃物での作業も嫌気の原因で、意気ごんで開始、息あがって撤退、まあ、こんな作業ぶりで情けない…ホント。

         皮むきして据える  ➡   皮むき嫌になる…

今日のトンボ「溺れたメス」

2016-11-16 | 小父のお隣さん
 集水路と上棚の法面の土留め工が終わり、一息ついて眺めているところにマユタテアカネのカップルが産卵に訪れた。水面はいくらでもあるのに、作業で踏み潰しグズグズになり水に浸っているところを選んで産卵していく。「もう立冬過ぎてる…」と、その「神ってる」逞しさに感心しつつ見とれていたらミゾソバの茎に止まるつもりだったらしいのだが、そのまま水面に落ちてしまった。連結状態のまま動かないので「チャンス」とばかり撮影しようとケータイを構える間にオスだけ飛び去ってしまった。何とも甲斐性のない薄情なオスだったことよ。

 メスはと見ると横たわったまま動く事も無い。盛期だと水面に落下しても飛び立って事無きを得るのが常なのだが、さすがに立冬過ぎの終盤だと生気を欠く。其のままにするのもかわいそうだから拾い上げて杭の上に置いてみた。全身ずぶ濡れで体の撥水性も失われてしまっている。このままでは翅の乾きも悪いからと体を起こしてあげて気が付いた。右前翅が半分欠損していた。
 まあ、腰を折りながら「この身体でよくぞ産卵した」と思わずにはおれなかった。作業道具を集め帰路の途中に姿を探したが、既に飛び立ったようで姿が無い。生者必滅は世の理と言えども、また本能のままに赴く行動と認識していても拍手したくなる。あっぱれだ。

    びしょぬれ状態  ➡   体を起こして損傷が分かった

Pull Toy

2016-11-15 | 何よりの楽しみ
 「プルトイ」と表記されていたのを読んだときは何だかわからなかった。紐が付いていれば理解したのだろうが、恥ずかしながら小生の英語力は中学1年生にも達していないのだ。
 そういう恥ずかしい話はともかく、ヒノキの建築端材が手に入ったから、久しぶりにふんだんに惜しげもなく消費して玩具を制作してみた。最初は「総ヒノキ造り機関車トーマス」で、なかなかの質感である。木の玩具も多様な物が溢れているが値段が高すぎる。価格の高さは手作りしてみれば理解できるのだけれど、安価なプラスチック玩具とは比較にならない質感は捨てがたい。
 一方で「木の玩具」というだけで値段を上げている便乗玩具もある。竹製のカッコウ笛などネットの販売価格は4千円なんてものもあるのだ。小生も作っていたが、どう見たって数百円の代物にしか見えない。ぼったくりだ。

 ここからは手前味噌、我田引水、爺我自賛となるけれど、小生が縁台で工作をしていた時、建築中の隣家の棟梁があいさつに来た折、小生の玩具を見て褒めてくれた。気を良くして完成品を出して並べてみたのだが玩具専門店でン?万円なんてお世辞を言う。こんなことを言われれば好々爺の小生としては木製玩具作りがン?蔓延してしまう。罪作りな棟梁ではある。

 冗談はともかく、プルトイとして制作した3種5体、写真は4体しかないが、オス象1体は新築隣家のお子さんにトーマス1号機と共にプレゼントしてしまったのだ。孫と同性同年では最高級一点物玩具も小生の懐を容易にスルーする。

 さて写真のプルトイはヒノキ厚板2枚張り合わせで重量感を出し、なおかつ動かすと前輪が偏芯しているので体が左右に揺れる。ただスーと進むよりリアルに見える。首を動かす機構を組み込もうと思っていたのだが「山の祭り」への展示出品に間に合わず材もなくなり、とりあえずヒノキ造り玩具は一件落着。
 夏からの工作で室内が粉塵だらけになっている。掃除をどうしよう…。人生、喜びもため息も背中合わせなのだ。ヒノキの背中合わせで悦になっている場合ではない。

      象の親子     カバ    キリン

集水路の補修 2(小生の御柱災)

2016-11-14 | 今日は真面目に
 法面の土留め用に丸太材が必要なので間伐を兼ね林内に入った。小径木から製材できる大きさまで雑多な林内なのだが、林道から比較的近い場所で材を伐りだす事が出来た。
 伐採作業は本当に久しぶりで、それなりに留意点を意識しながらの作業となったのだが、資材調達水準の作業なので牽引器や木回しなどは持ち込んでいなかった。ここまで携行するとなると単独では「行きは好い好い。帰りはヨイヨイ」と嫌になる重量とカサになる。

 伐採も開いた隙間を狙って倒そうとしているのだが、スッキリ開けた上部など無いのが手入れされていない現場の常で、5本の内2本が掛り木になってしまった。先端部で細い枝同士が掛っても容易には落ちてくれない。細い蔓一本でさえも落ちない事が多いのだ。こんな時に木回しや牽引器が出番となるのだけれど「掛らない」前提で作業を開始したので大汗をかいてしまった。

 いつものことながら「掛り木」となると、その手間暇、危険性は通常の伐採と比較にならない。「誰も入らない林内だから」と放置したまま道具を取りに小屋まで向かう訳にもいかず、アイロープ一本ですったもんだの末にようやく落として枝払いを済ませ林道に落とした。この間、息の上がった身体はスリップするしよろけるし、「爺爺コロコロ」とはならなかったものの、とんだ材採りになった。どっちにせよ「材を取るところ無からん」では「始まらん」のであって、そして苦労が報われて栄光の、いいえ、曳行の難行が待っていた…。

 「よいとまけ」は、かあちゃんのためだが「よいと曳け」はだれのためだろう。人生は奥が深いものなので「爺爺コロコロ」の時点で「爺爺苦労苦労」のお導きに気が付くべきだった。哀しいかな、なかなか「耳従う」境地には近づけない…。まあ、怪我なく済んだからよいよいとしよう。

  掛かったうえに挟まれる    梢で掛り木になった

                 林道に木落とし ➡  現場へ曳行
  

集水路の補修 1

2016-11-13 | 水辺環境の保全
 猪に法面を崩され狭まった水路の復旧作業をする。当初は上棚からの漏水を集めるための狭い水路だったのだが、絞り水も通年流入する環境なので隣沢からの通水が滞っても干上がる心配がない水路になっていた。
 そのため順次水路幅を広げ幅4尺の集水路ができた。始まりが集水路なので現在も集水路と呼ぶものの、実態は「水生生物リザーブタンク」で「シェルター」である。泥水地やトンボ池が干上がって生物絶滅の局面になっても、ここで繁殖する水生生物種のほとんどは大丈夫だろうと推定している。

 それはともかく、崩された土を法面上部に返し、支障のあるクワの株を除去し法面を成形した。これだけでは簡単に崩されるし自然侵食も起こりうるから二段の段差工で土留めも行う。土留めは丸太材の調達をせねばならないので、久しぶりにチェーンソーを携行し林に入る。
 まだオオスズメバチが飛翔しているから林内は油断がならないけれど、11月初頭の段階でアマガエルは鳴いているしツチガエルの姿もある。とはいっても降霜は近いし12月に入れば凍結が始まるだろうから、それまでに法面の土留め作業を終えたいがどうなるやら…。

  崩された法面 ➡  支障木の除去 ➡  ざっぱに整形

部分最適化に化石層

2016-11-12 | 蝶の食草園
 堤の補強のための採土場所に化石層がある事は承知だったから、化石層の部分は土と混ぜないように掘り出し食草園のキジョランの根元と来春に定植する二本の予定場所に客土した。採土のためにまだ削らなければならないので、次回の採集分は再度の客土と自宅株への客土分にする。

 自宅、フイールドともに各々のキジョランに産卵があり幼虫も視認できた。蔓そのものが生育不良で大きくないから食料の葉数に難があるけれど、化石層を施したことで生育用土がキジョラン向きになるだろうと期待しての事なのだ。
 「キジョランは石灰岩地層帯を好む」なら、この方向性に間違いは無いと独り信じて止まない小生であるが「鰯の頭も信心から」と言うことわざもあるから、正しいかどうかは結果で判る…。

クルミに添わせた産卵株  イボタに添わせた産卵株  来季定植部

 

「機関車トーマス」 A(G)で3号機

2016-11-11 | 何よりの楽しみ
 機関車トーマス1号機は全くの最初ということもあり、まずまずの出来栄えだったのだが、塗装したら陳腐感が出てしまい不満足が募ってしまった。
 そこで制作した2号機は総ヒノキ造り無塗装としてみたら質感は満足できる水準になった。プロトタイプと異なり修正したい部分もはっきりしていたから可能な限り形態を再現してみたのが写真右側である。火室上部に汽笛管を据え、正面スカート部にも腕木状の部品を付けた。ナンバーと窓は下敷きを切り出して貼り付けた。貼り付けてから窓の部分は黄色でないほうが良かったと思ったものの時すでに遅しである。

 3号機は1号機を失ってしまい「シリーズ」の主役が不在では格好がつかないので急きょ制作した物で、3台目ともなると出来上がりは早い。塗装を施したがパーツごとに接着面を除き事前塗装を行ったからプロトタイプのような色の継ぎ目で陳腐感が生じることもなくすっきりした仕上がりだ。
 1号機を失った理由は「恰好を付けた」ことに外ならなく、新築隣家の家族があいさつに来た折、孫と同性同年のお子さんがいて、ついつい玄関の靴箱に並べていたトーマスと象さんのプルトイを手渡してしまった、という「A(G)」をやってしまったと言う次第で偏屈頑固爺でも弱みはあるのだ…。まあ、恰好をつけたから恰好がつかなくなった点は面目ない。

今日のトンボ「耐久戦」

2016-11-10 | 小父のお隣さん
                  

 11月ともなるとトンボの種類はほぼ二種類になって、マユタテアカネとオオアオイトトンボのみと言っても良くなる。写真のマユタテアカネは尾部付属器が良く分かる写真になったが、オオアオイトトンボと思われるイトトンボの尾部末端の膨らみが大きすぎるのに気付いた。今まで撮った写真と比較しても格段に膨らんでいる。理由は分からないが「当たり前の形状」なのかどうか。
 それはともかく、10月後半から日溜りにオオアオイトトンボが見られるようになるのは何時もの事で、今期は林内作業が出来ず、見かける機会も無かったので親近感を感じてしまう。
 例年、この二種でサバイバル戦を競う事になるが、オオアオイトトンボは視認し難い事もあって「最後の勝者」はどっちかなんて実際は不明だ。まあ、個人的愉しみの範疇か…。

 オオアオイトトンボが群がって産卵していたトンボ池のマユミの樹、枯れてしまったから新たな樹を適期に移植せねばならなくなった。予定の樹は樹高1mと小さいものの、この方が活着しやすそうなのである。

     秋津雲空中戦も消え失せて水面影なく飛ばず陽だまり

隣接地への関与

2016-11-09 | 今日は真面目に
 泥水池水系の上流部にあたる隣地の水辺は小生が造成したが管轄権がない。勢力圏のグループで維持管理してくれれば良いのだけれど現実は放任状態だから労務は小生に回ってくるという事になる。
 水系は一連のものだし、維持管理が一本化できれば理想なのだけれど、実態は矛盾だらけだ。夏場は水域内の除草は行ってくれるものの、引き上げた泥や植物体を畦や堤に積み上げたままにするから、ここを狙って猪が好んで掘り返す。結果は畦は崩れる、法面は痩せるという始末で、冬は補修の季節となる。
 立ち枯れ草がそのままだと補修しにくいので、前もって刈り払いをした。刈り草は場外へ集積せねばならないが、乾燥してからにする。今季は猪の掘り起こし被害が多大で、補修せねばならない部分がメジロ押し、メジロを見上げ癒される時間など無さそうな予感大で、目線を下げた作業で目白になるほどの嫌気がしてくる時間の豊かさよ、の気配!
 人生は闇、人生は泥まみれである…。そして小生は泥水池の蓮の葉っぱ。まあ、生きとし生きるものは遠からずそうなる。

  二つ池堤 ➡  

                  継水路両脇  ➡   

これがしんがり…

2016-11-08 | 小父のお隣さん
 庭のジャコウアゲハは10月中旬で蛹化最終だとばかり思って、本ブログにもアップした記憶があるが11月に入っても幼虫がいた。外壁によじ登る数体が見られたので食草を見たらまだ三匹もいる。この分だとなんとか全草食べつくさずに蛹化できそうである。

 既に影響は受けているのだが新築隣家の空調廃熱風でウマノスズクサは縮み枯れ始めた。排風正面に遮蔽板を付けさせても脇からの微風で打撃を受けている。来期までには対策を講じないと繁殖不能となる。
 それはともかくリスクマネジメントのかけらもない「施主に隣家トラブルの永久火種をサービス」となるのは判り切った設計施工をする会社も会社である。名前を明らかにしてもいいのだが、それは今後の事…。

 さて、ジャコウアゲハの蛹化場所は人工物を好むようで、家の外周には新旧入り混じって越冬体や抜け殻が至る所にある。中には数年間も外壁についたままの外殻もあるのだが、これが劣化しないしアリなども食害しない。この成分や材質を研究すれば耐候性高く害虫にも侵されにくい素材が出来そうと思うのだけれど、今からでは既に職業選択の自由は憲法にのっとっても保障してもらえない。

 庭で羽化しているであろう蝶類はヤマトシジミやルリタテハなどが居るけれど、シジミ類は小さすぎて目に留まらず、ルリタテハは蛹は見てもジャコウアゲハ同様に羽化は見た事が無い。キアゲハは三つ葉やフェンネルに幼虫は見るけれど蛹は見た事が無い。蛹にならず羽化するのか…と思いたくなる小生の謎の一つだ。
              外壁登攀中       既に蛹化体勢に入った個体

食痕で明白

2016-11-07 | 小父のお隣さん
 我が家のキジョランに産卵されたけれど蛹化までの食料がない。引っ越し先のフイールドのキジョランは…と確認に行った。昨年の産卵株には産卵がなくきれいなままで、このまま産卵がなければ引っ越し先として十分に思えた。
 食草園の二株の昨季は産卵なしだったが、クルミに沿わせた株には多数の食痕があり、一目でアサギマダラの食痕と分かる特徴的なものだった。ただ食痕の数に比較して確認できた幼虫は5mmほどのものが2匹だけだ。この二匹のうち片方は撮影しようと葉を裏返しにしたら糸を出してダイビング。もう「ヘーっ」である。この幼虫も糸をだすのか…。
 周辺の3株で我が家の飢餓難虫を受け入れてもらえそうで少しはほっとした。
 その一方で昨季産卵越冬蛹化までこぎつけた株は全く産卵なしで、理由はトントわからないが、産後の滋養のため好物のフジバカマを用意しておかねばと老いの背に荷が下りてくる。

  食痕とヨコバイ    食痕と幼虫   糸でブランコした一匹

保全と言うより補修の毎日…

2016-11-06 | 水辺環境の保全
 活動の柱は「森づくり」と「里山保全」なのだけれど、現実は砂糖甘保全とはなってくれない。泥水地の一角、大きな漏水孔が潜在しているため湛水出来ず陸地にしてあるが、周りが水辺で湿り具合が格好なのか猪の耕起が半端でない。シーズンを通して耕作地状態の表土剥きだしだ。
 裸地だと表土流出するし生物層にも影響があるからノアザミを植えつけた。このノアザミは泥水池内の自生株から採種播種養成した苗で、初夏には蝶の蜜源となってくれる。春から夏への移行期には貴重な蜜減植物だと思っているから繁殖定植をするのだが、ポット苗からだと数日を置かずして掘り返されるのが通例だ。

 そこで今回は水決めする時に池の泥水を灌水してカモフラージュしてみた。ただ、これだけでは不安があるのでアセフェート粒剤を振りかけ忌避剤代わりにする。翌日、確認した時点では大丈夫だったが「敵はさる者、ひっかく者」と言う以上に「敵はさる者、掘りだす者」なので補修ばっかしの人生になってしまった気分で、アセフェート臭がある間、つかの間の安息だ…。何故かというと移行性殺虫剤なので、ここでは晩秋、今だけの使用に限られる。
 まあ、ここを荒らさないなら別の場所をあらすから結果は同じなのであるが、精神衛生のためには気付かない振りも大切で、注目してしまうと保全が呆然、いいえ、茫然となる。
             耕起裸地状態    ➡   補植する

フユイチゴ色づく

2016-11-05 | 何よりの楽しみ
  フユイチゴが色づき始めた。色づいても最近は素通りする事が多くなって、シーズン中に摘まむ粒の数はしれたものである。自生を知った頃はシーズンともなれば数時間を掛け数キロ採集しジャムなどを作って楽しんだものだが、そんな興味はトント湧かなくなってしまった。
 クワの実もそうなのだが一粒一粒摘み取るのは手間暇がかかりすぎる。まあ、摘み取る過程に楽しみや喜びが生じないようでは動機として弱くなるのは間違いないだろう。その一方で、あちこち意欲や根気が薄れてきたとしたなら惚けの始まりも懸念されるが、ストロベリーの色気に気が付くようならまだまだ大丈夫か…。せっかくの恵みなので、時折は賞味してみる事にする。

*初霜やアカネ凍てたり粉をまぶし

2016-11-05 | 感じるままの回り道
           霜解て濡れ葉アカネは温だまり

           縄張りも消えしアカネは陽を背負う

           メスは消え終の棲家や日向ぼこ

           神無月マユタテ舞いよ師走まで

           霜滴濡れてヤンマは下がり耐え

 

猪による柿の木の被害

2016-11-04 | 小人閑居して憮然
 摘果により樹冠部にしか実がついていない四つ溝柿、それでも柿が欲しくて柿の木を痛める。どの樹も毎年枝を折られ幹を折られて育つ暇がなく結実年齢に達してしまった。樹形を整えようと剪定したくても枝を失っていては剪定の仕様がない。
 
 収穫の利便性を考慮して盃状樹形にしたくても仕立てる前に破壊されてしまう。もう直幹仕立てで収穫の利便性より、まずは樹を大きくできる条件を考えねばならない。10月に手の届く範囲の摘果をしたのだが手の届かない上部の柿が色づき始めたら上枝まで折られてしまった。折られた高さを考慮すると後ろ足で立ち上がり大人の身長ほどの高さまで被害が及んでいる。これでは直幹仕立てにせねばならなくなった。最初から仕立て直しが必要で、周囲の4本は損傷を受け1m以下になっている。

 青い渋柿でさえも食べてしまう状況だから渋柿といえど色付きすれば更においしいのだろう。柿が黄色になれば養育者は赤信号だ。「負う、毎業徒」と畜生の御業は計り知れない。

         10/16下枝被害   ➡   11/3上枝被害