台湾のTVニュースを見ると、連日「武漢肺炎」という文字が躍っている。このブログでは、それに倣って武漢肺炎と記してきた。
ところが、日本のマスメディアは、例外なく「新型コロナウィルス」「新型ウィルス肺炎」「新型肺炎」のどれかを使っている。武漢市で発生した新型コロナウィルスによる肺炎なのだから、「武漢肺炎」が最も的確な表現のはずなのだが…。
この疑問に関して、白川司 氏(月刊誌「Will」編集長)が明確に応えている映像を見つけた。(下記参照)
白川によると、今回の新型肺炎は「武漢肺炎」と呼ぶべきであるのに、NHKをはじめとするマスメディアは、中国への忖度、遠慮のために決してそう呼ばない、とのことだ。(下記映像の7:00前後)
やっぱりね、と私も思う。この国では、モノゴトの核心を衝く言葉を決して使わず、周辺の曖昧な言葉で置き換え、誤魔化す。敗戦を終戦と言い換えたのが、その典型だ。最近では、原発事故を「冷温停止状態」という造語でうやむやにした。
もし、新型肺炎の発症地が台北だったら、NHKはこの病名を何としただろうか? NHKによれば、台湾は「国」ではなく、「中国」の一部である「地域」。だから、「台北肺炎」と名付けるのは、中国サマに失礼だ、と考えるのか。あるいは、蔡英文政権に打撃を与えるために、「台北」「台北」と強調するのか。
この場合、NHKは「台北肺炎」と名付けると私は思う。それがNHKらしさですからね。
【白川 司】武漢発 新型ウイルスで中国共産党は死ぬ【WiLL増刊号 #129】