BS-TBSが「関口宏のもう一度!近現代史」を放送中。あの「サンデーモーニング」で名高い?司会者・関口宏が近現代史を語るというから、からかい半分で見ている。
結論を先に言うと、関口宏は近現代史を採り上げるような知見や能力を持たない、ただのボンクラ爺(ジジイ)だということ。第一次世界大戦を採りあげた前々回では、評論家・保坂正康との掛け合いの中で、関口が「第一次世界大戦に参戦したソビエトは…」と言い出したので、驚愕しそして絶句した。世界大戦直後の混乱があってこそ、ロシア革命が成就したという、それこそ現代史のイロハさえ、この人は理解していないのではないかと思った。
さらに前回の関口は、「第一次世界大戦後、ドイツ帝国は崩壊、民主的なワイマール共和国が生まれた。一方、日本は大日本帝国のまま残ってしまった。だから帝国主義的な政策を続けた」という趣旨の発言。これは、第一次世界大戦で戦勝国になった日本が「大日本帝国」のままだったから、帝国主義を続けて、破滅の道を辿ったという、お定まりの話。極めて皮相的で何の知見も知性も感じられない。「帝国」は古臭く、「帝国主義」は悪い。これが、関口の「歴史認識」なのだろうか。
この関口、立教大学法学部卒だという。立教の法学部と言えば、東大法学部の植民地と言われ続け、今も昔も教授陣だけは優秀だ。関口が「ヨーロッパ政治外交史」てな科目をちゃんと勉強していれば、近現代史の知識もそこそこ豊富になっただろうが、その痕跡は見られない。
戦後日本では、近現代史がきちんと教えられていない。昼行燈(ひるあんどん)のバカぼんが近現代史を語る。これこそ、戦後民主主義の精華なのかもしれない。
「関口宏のもう一度!近現代史」2/15(土)ひる0時は「明治28年~31年 日清戦争後のアジアとロシア南下の脅威」