先ほど、昼のNHKニュース(7月7日)を見ていたら、東京湾で見つかった遺体の身元が分かったと伝えていた。ニュースの詳細は、下記の「毎日新聞」記事のとおりで、そこでは遺体の名前を「楊梅」と伝えている。NHKニュースで私が驚いたのは、「東京湾の死体遺棄事件の被害者は中国人女性、杨梅さんと判明」と、その氏名を「簡体字」表記で伝えたところだ。
言うまでもなく、「杨」は「楊」の簡体字表記。
漢字を使う日中両国の放送協定では、当該国の漢字表記が原則。日本では「楊」と表記されなければならない。実は、NHKはこれが初めてではない。以前、「劉」を簡体字表記である「刘」として報道したのを見たことがあるから、こうした簡体字使用はもはや普通のことになっているのかも知れない。
万が一、NHKが「人名は例外で、簡体字で表記されるのが普通の中国人であれば、簡体字で表記している」とか強弁するのなら、いずれ、毛沢東を「毛泽东」としなければ、つじつまが合わないことになる。中国大陸では、毛沢東は「毛泽东」であるけれども、香港・台湾では「毛澤東」なのであるから、この三つの違いをどう説明するつもりなのか。
NHKニュースのテロップを作成する担当者が、「簡体字」は日本語の漢字に直して表記する、という原則を知らないのか、あるいはあえて無視しているのか?後者だとすれば、CCTV(中国中央TV)から派遣されてきた「工作員」かもと思えてくる。
いずれにしてもNHKの報道は、全く信用できません…ね。
<京浜運河女性遺体>職業不詳の34歳中国女性と判明
毎日新聞 7月7日(木)11時35分配信
女性の遺体が入ったスーツケースが見つかった運河の現場付近=東京都品川区で2016年6月27日、宮武祐希撮影
東京都品川区の京浜運河でスーツケースに入った女性の遺体が見つかった事件で、警視庁捜査1課は7日、遺体は中国籍で住所、職業がいずれも不詳の楊梅(よう・ばい)さん(34)と発表した。入国管理局に登録された指紋で判明した。同課は死亡した経緯などを調べる。
同課によると、楊さんは2013年9月に技能実習生として入国し、京都府内の自動車部品製造会社に勤務していた。勤務先が14年3月、「会社の寮からいなくなった」と京都府警に届け出た。
遺体が入ったスーツケースは6月27日、品川区東品川2の京浜運河で見つかった。司法解剖で死因は特定できなかったが、死亡から1週間ほど経過していた。目立った外傷はなかった。
スーツケース内には重りとみられる大きな石も入っており、同課は遺棄した人物が発覚を免れるために入れたとみている。【神保圭作、深津誠、春増翔太】