年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

日本食風景 時代と時期と地域の違い

2020年07月18日 | 宅老のグチ
築地で働いていた時、周囲の人は日本人しか得意先として見ていなかった。その中で漬物の海外供給ということで不採算と知りながら、在留の日本人のために採算度外視して供給していた。
 近年、海外での日本食の普及で日本食が見直されているが、戦前はタクワン貿易と言って懐旧のための食品で多くの海外移住した日本人にとっては故郷を懐かしむための食品であった。そのためブラジルなどの移住先ではそれぞれ独自に日本食が発展した。地域の日本食の発展は人数と現地の食事事情と出身地のこだわりの歴史である。どれが正しいとか違うとかは今の人たちの歴史観で成功するまでの苦闘の歴史が食として残る。途中の敗北した歴史は消えて今は忘れ去られている。
 食は文献に残らないと後世に残ったことが正史となるが多くは稗史になって、レシピがあっても材料の改変で伝わらない。特に伝統の種子は交配で変化してしまう。江戸時代の食の風景があっても前半の徳川幕府成立時期と幕末の時期の食風景は異なる。さらに明治期の食風景も異なる。
 樽という容器に作られた食品が原点である。でも樽は海外であまり見かけない。ワインとかビ-ルの樽は中太りである。

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