75歳になると、それまでの違う健康保険に入る。後期高齢者健康保険制度である。実際75歳になる寸前から、今まで病気らしきものから無縁だったが、腸閉塞、帯状疱疹、眼瞼下垂と病気が連発した。特に帯状疱疹は免疫力が落ちて、体内に潜む病原菌が動き出した結果であるという。最近のがん研究では人は毎日数百以上のガン化細胞が発生し、それを免疫システムで駆逐していて、駆逐システムから漏れた癌細胞が継続的に分裂するという。
しかし老化すると細胞の活性化も老化するので若い時ほど癌細胞の分裂が少ないので中々死に至らないと感じる。
75歳になると社会の金融関係の扱いが60歳以下と異なることを知った。今は生命保険の終わりの年齢の設定が伸びて、85歳位までとなっているようだが最近のテレビで傷害保険の宣伝ではずっと一生は入れますという言葉があった。何かいかがわしさを感じたので細かい字の所を読むと、これでは保険金を受け取る人は少ないと感じる。加入者の年齢制限がない保険で良く見ると障害保険で被害者となった時の保険で、単独の転倒では見舞金しか出ないような設計だった。多くの金額が出る広告だったが、普通は加害者が支払ってくれるので保険金の受領で雑収入になる恐れもある。これでは手続きの煩雑さを考えると貯金の方が融通が利く気がする。さらに掛金は30代くらいの年齢の人の金額を大きい字で書いてあって、高齢の80代とかになると30代の倍以上の掛け金となる。これはギャンブルと思う。運の良い人だけが得をする。何もしない人の方が良いように思える。デフレからインフレに転換する時代になってこの手の勧誘が増えると思う。
新生児が生まれる前に、産科医で母子手帳の作成となる。75歳の後期高齢者健康保険は行政からの出生届のようなもので、75歳の前に来る案内は母子手帳のような老人の心構えの通告と感じた。あなたは健康を保持して、医療費を節約して下さい。その方法と具体的に教えてくれる。
多くの高齢者本は上から目線の本で何もしなくても100歳まで生きていることも出来る。日本の行政で一番おかしいのは75歳になったら自己責任でタバコ・酒等の乱れを指図する必要性が無いと感じる。問題は今の死の認定システムで多くの高齢者を収容する介護施設でも死の認定のため病院へ運ばれる。母が特養で老衰による低体温になって、それでも施設は救急車を呼び、コロナで受け入れの病院探しが遅れ、到着して間もなく老衰で死去した。
徐々に介護施設での死亡が増えているが、後の問題を避けるため主流は病院行きとなるようだ。統計の数字だけで全体を見ることは出来ない。
日本の財政の無計画放漫体制から先が見える。まず後期高齢者の医者にかかった時の負担が二区分から三区分となり、二割負担者が増えた。直に1割負担者の割合が減り、2割が増え、さらに3割負担者へは介護保険料の値上げが始まる。その上介護保険の負担がドンドン割合が増える。もう現役の労働者からの負担の増額は期待できない。
唯一税収から逃れている所から徴収するしかない。それは消費税の割合を増やすしかない。そうすれば日本国内で物を動かしている所は消費税の対象となるし、宗教法人でも仕事をすればどこかで消費税を支払う。つまり税の徴収人も日本にいる限り逃れられない。