今日は漁港にいるといつも標本を提供してくれる漁師さんが声を掛けて来る。以前に頂いたイズハナダイがまた釣れて標本用に取ってあるとの事。早速受け取りに行くとイズハナダイともう1種、私は初めて見る魚もある。イズハナダイは以前に頂いた個体よりもかなり小さなサイズで有り難い。そして見たこと無い種であるが、この漁師さん曰く、この魚の方がよく釣れる普通種らしい。それならば自分が知らないだけで調べれば種名は直ぐに分かりそうである。帰って調べるとイッテンサクラダイのようである。今回は鮮度があまり良くなく、鰓は真っ白で色彩も薄い感じがする。でもこのようにお金にならない魚を確保してきてくれるのは本当に有り難い。写真にこの魚の色彩が表現できるか不安ではあったが、黒バックで撮影すれば自然と色が浮き上がってくる感じで問題無かった。綺麗に撮れたが鮮度が更に良ければもっと綺麗なのかなとも思うが贅沢は言えない。この魚もイズハナダイと同じ水深180メートルで釣れたそうだが、眼が飛び出て無く、それだけでも良かった。イッテンサクラダイのイッテンとはこの背鰭第3棘先端が黒い(黒バックの写真で分かりにくいが)事だろうか。属は違うが本家サクラダイの雌個体の方が大きなイッテンを持っているような。
ここに掲載されているイズハナダイは2017年7月にPlectranthias sheniキオビイズハナダイ(新称)と提唱されました。