お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

タカノハダイ科魚類幼魚

2016年03月29日 | 定置網
 今日は定置網漁での選別作業中に2種の幼魚を見つける。ミギマキとタカノハダイの幼魚である。両種とも珍しい魚ではなく普通種であり、同じタカノハダイ科魚類ではあるが、なかなか一緒に獲れる事は無い。今回、ミギマキの幼魚を数個体見つけたのち、タカノハダイの幼魚を見つける事が出来、違いが分かるように並べて撮影。だが、欲を言えばここでユウダチタカノハの幼魚も見つける事ができれば日本産のタカノハダイ科魚類がコンプリートとなるのだが、そううまくはいかない。そもそもユウダチタカノハの幼魚は今までに数個体しか出会ったことが無いここでは稀種である。

上:ミギマキ幼魚  下:タカノハダイ幼魚
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ヒメシマガツオ

2016年03月29日 | 定置網
 今日は定置網の水揚げが終わろうかという時に、漁協定置網で珍しい魚が獲れたと持って来てくれる。見るとヒメシマガツオの幼魚である。ヒメシマガツオは幼魚が定置網で獲れる事があり、以前にもこのブログで紹介している。その当時は尾鰭の上葉が長いのでオナガシマガツオの幼魚と思っていたが、魚ボラでの同定結果はヒメシマガツオであり、Nature of Kagoshimaでも報告されている。今日は鹿大へ行く予定であったので、そのまま持ち込み標本登録する。
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稚鮎だらけ

2016年03月26日 | 採集
 最近は定置網や市場で面白い魚を見つける事ができないので今回も土曜日という事で夜間採集である。港に着くといつもいるボラの稚魚やギンイソイワシではない魚があちこちで群れており、動きが早い。掬ってみるとアユの幼魚である。1月にこの場所で採集したアユはまだ仔魚であったが、今回稚鮎として戻って来た感じである。この海でもう少しプランクトンを食べ、川と海の水温が同じくらいになると川に遡上すると言われている。この港では例年4月の半ばくらいまではその姿を見る事ができる。



上:アユ仔魚  下:アユ稚魚
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恐る恐るの夜間採集

2016年03月19日 | 採集
 最近この近辺で不審火が続いており、夜は警察や消防団が車で走り回り警戒している。そんな事で夜にコソコソと怪しい行動をする夜間採集を先週は見送った。今週の火曜日を最後に不審火は一応途絶えている。という事で今晩もコソコソと怪しく夜間採集に行く。というのも3月はこの夜間採集にとっては大事な時期で、過去に珍しい魚種の稚魚を採集している実績のある月であり、逃す訳にはいかなく強行する。だが、大人が夜中の1時頃港に一人でいるところを見つかったら魚を採集していたと伝えたところで信用してもらえる筈はない。という事で周りをキョロキョロと気にしながらいつもよりも更に怪しい行動をしながらの採集となる。港に着くと水面に大きな影が回っている。ライトを当てるとマダラトビエイである。更にその背面にはコバンザメがたくさん張り付いている。外灯の下の明るい場所を何度も旋回しており、しばらくすると沖の方へと行ってしまう。足元にまで泳いで来ていたので採集できなくはないが、この大きさでは対応できない。今回から長いこと消えていた奥の外灯が復活しているので、またこれから採集範囲が広がりそうである。




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ブリヒラ

2016年03月02日 | 市場
 今日は水揚げを終え、市場内を散策していると良く肥えた大きなブリを見つける。だが、近づいてみるとブリではない。見た感じではヒラマサのように見えるがヒラマサは肥えてもこのような体形ではない。世間でブリヒラと呼ばれているブリとヒラマサの交雑種だろうか。だが、ブリヒラと呼ばれている個体も本当に交雑種かどうかも定かではない。さらに定置網では毎年カンパチの若魚が獲れる時期に体色が緑掛かった個体が混ざる事があり、それを青カンパチ通称アオカンと呼んでいる。その個体が成長したらこのような個体になる可能性も考えられる。一度標本として確保してDNAなども含め調べる必要があるのではないだろうか。だが、正体不明のこの魚、標本用に確保したいところではあるが、良く肥えていてブリ、ヒラマサ、カンパチ以上に美味しそうに見え、思った通り高値で取引されている。
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シマフグ

2016年03月02日 | 定置網
 今日は定置網漁で網を絞ると綺麗で鮮やかなフグが上がってくる。シマフグである。シマフグは昔は年に何個体かは獲れていたフグであるが、近年見掛けなくなり珍しく、今日は何年振りか久しぶりの対面となる。見た目には綺麗なフグであるが、それが食べるとなると毒々しい感じがする。だが、身に毒はなく水揚げできるので生きた状態で帰港し水揚げする。ところが本当に久しぶりの水揚げだったからか、その毒々しさから水揚げは拒否されてしまう。水揚げしたとしても安値のフグなので金額に対してのリスクを考え拒否された感じである。ということで一応船の中に生かしておいて水族館が来た時にでも渡そうかと考える。
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