お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

八王子市場

2018年12月29日 | 市場
 昨日から実家に帰省している。帰省するといつも近くの八王子市場に魚を見に行く。今朝も早くに車を走らせる。今までは仕事が休みに入るのが年末ギリギリで、帰省してから市場に来ても、扱っている魚は非常に少なく、時既に遅しという状況だったが、今回は休みに入るのが早かったため、魚を見るにはまだ間に合いそうである。朝早く八王子市場へ行くが、年末という事で駐車場に入る車は列を成し、渋滞状態。結局1時間近く待たされることになる。中に入るとただでさえ狭い通路が人混みで溢れ、通るのもやっとで写真どころではない。魚もまだ沢山並べられており、迷路の中をひと通り見て回る。年末だからなのか値段も驚くような高値の魚もある。魚の写真だけを撮りたいが、この忙しいところでは怒られそうなので諦める。自分自身も忙しく、直ぐに帰る予定であったが、結局長居してしまう。魚の写真が無い状態で今年のブログを締める形となってしまう。今年も一年私のブログにお付き合い下さり、誠にありがとうございました。毎年心配するブログのネタ切れの心配が無かった年だったように思う。来年も魚の話題が多い年になるように願いたい。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年最後の夜間採集

2018年12月27日 | 採集
 今朝は海上は時化で定置網漁は操業できず、明日は更に大時化の予報。仕事は明日までだが、時化という事で今日が仕事納めとなる。そして、明日の仕事が無くなったので、港へ予定外の夜間採取に行く。定置網漁ができない程の時化なので、当然風が強いのは承知で行う。現場に着くと思っていた以上に風は強く、海も濁っている。あたりを見回すが魚の姿が確認できない。更に着込んできたもののとても寒く、粘れる状況ではない。という事で収穫なしで撤収し、今年最後の夜間採集は終了となる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

驚きのヨコシマサワラ

2018年12月26日 | 市場
 今日は水揚げ終了後、市場内を散策していると、とても大きなヨコシマサワラが目に付く。ヨコシマサワラは定置網でたまに漁獲される程度で更に多くても1日1~2本程度しか入網しない。ヨコシマサワラは普通のサワラの体側の模様が横縞になった魚であり、体型はサワラと変わらず模様のみ違う感じである。ところが今日水揚げされている個体は非常に体高が高く、よく肥えており横幅も厚い。見た感じでは体型がサワラと言うよりもカマスサワラに近い感じである。このような体型のヨコシマサワラは初めて見た。更にこの体型からか8.2キロもあり、このサイズのサワラよりも倍近い重量である。仲買人の話ではヨコシマサワラは普通のサワラよりも脂がよくのっており、「脂サワラ」と呼ばれているらしい。普通の体型のヨコシマサワラでさえ評価が良いので、この体型となれば脂ののりが更に良く、どんなに美味しいことだろうかと食べてみたいものである。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初採集 シラヌイハタ幼魚

2018年12月23日 | 採集
 昨晩、夜間採集で採集したハタ科の幼魚。現場ではチャイロマルハタの幼魚かと思っていたが、体型や頬から腹部に掛けて白い事が気になり、持ち帰り写真を撮り調べてみる。すると更に背鰭軟条や尾鰭、胸鰭の縁辺が白色とわかる。図鑑やネットで調べると、科博のデータベースでチャイロマルハタの幼魚の標本写真を見つける。見ると鰭の縁辺の白色は確認できない。更にチャイロマルハタは体側に横帯があったり、胸鰭にも斑点があったりと、いくつも一致しない個所を見つける。他のハタ類も調べるが今回の個体と同じものが見つからない。という事で日曜日だが一応魚ボラの先生に連絡する。すると運良く電話は繋がり、標本を持って行くことになる。今日は丁度家族で鹿児島に行く予定であった。先生も大学ではなく、かごしま水族館にいるというので水族館の方へと向かい、標本を渡す。その後、夜になりハタ類を研究している学生から連絡があり、同定結果がシラヌイハタとなったことを教えてもらう。シラヌイハタと聞いて驚く。シラヌイハタは11年前に屋久島から得られた標本に基づき、日本初記録種として報告された魚である。更に幼魚は国内ではまだ見つかっていないらしい。報告書も作成する事になり、少し早いがクリスマスプレゼントとなる。



シラヌイハタ幼魚
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夜間採集でハタ科幼魚採集

2018年12月22日 | 採集
 今日は土曜日なので、いつものように夜間採集へ行く。現場に着くと丁度干潮時で潮が非常に低い。ここの港は潮が下げると岸壁からでは採集場所が非常に限られてしまう。魚を探すがいつものメンバーしか見つからない。潮が下げているので、逆に下げている時にしか探すことのできない港の横の浜で、魚類調査時に見つけることが出来なかったミミズハゼを探すことにする。この場所で以前にミミズハゼを採集したことがあり、転石の下を丹念に探す。3回に1度はクモハゼが隠れているものの、目的のミミズハゼは見つからない。するとハタ科の幼魚を見つけ採集。見た感じ体色はグレーで褐色の斑点が散在していてチャイロマルハタの幼魚かなと思うが、体型がちょっと引っ掛かる。結局ミミズハゼは見つけることが出来なかった。でも、このハタ科の幼魚を採集することが出来、満足な夜間採集である。



石の裏にはクモハゼが



採集したハタ科幼魚
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地元魚類調査2日目

2018年12月17日 | 魚ボラ
 鹿児島大学魚類分類学研究室による地元での魚類調査2日目。予報通り海上は時化となる。今日は月曜日なので普通に仕事だが、時化で定置網漁は出漁できず休みとなる。幸い仕事は休みとなり、朝から調査に参加できるのだが、今日は昨日の時点で時化ということで船は出せないので、河口でミミズハゼやヒモハゼを採集する予定であった。しかし、風が強過ぎて河口での採集すら中止となる。風は強いものの河口なら採集はできるだろうと思い、一人で予定通りの場所へ行き採集を試みる。石の裏などを丹念に探していくが何も見つからず、そのうち潮が満ちて来て終了。ほかの学生達はどうしているのかと連絡すると、釣り班は陸から釣れる場所を探して釣り採集を、ダイビング班も陸から海に潜れる場所へ行き採集中との事。夕方戻って来るというので、それに合わせ標本登録作業を行う施設へと向かう。施設に着くと中では別の団体がまだ使用中という事で中には入れず外で待つ。結局、違う団体が今後も施設を使うという事で作業はできず撤収となる。調査は明日までだが、明日も時化で中止となり、1回目の地元魚類調査は終了となる。2回目の調査は年が明けてからである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地元初の魚類調査

2018年12月16日 | 魚ボラ
 鹿児島大学魚類分類学研究室では薩南諸島を含め、鹿児島県内各地で魚類調査を行って来ている。そして今回、遂に我が漁協海域での本格的な魚類調査が行われることになる。今回は当初3日間の予定で組まれたが、天候が荒れる予報となり、今後の調査はどうなるか定かではない。今日はダイビング採集、釣り採集の2班に分かれ、私は釣り採集の班で船の舵を握ることになる。波風は無いものの、雨が降る天気となる。船で沖へ出て、みんなで釣り採集を行う。半日釣りを行い夕方になり終了。釣りでしか手に入らないような魚を期待したが、殆ど定置網で獲れる魚となる。夜は施設に移動し、標本の登録作業を行う。そこでダイビング班の収集した魚を目にする。すると、ダイビングでしか採集できないような魚が多数おり、私も見た事のない魚がいくつもあり、面白い採集結果となる。気温が低く、ダイビング班の学生は寒かっただろうと思うが、海水温は高い為、逆に我々の釣り班の方が合羽は着ているものの、雨に当たりながらの釣りで体が冷え切った感がある。標本登録作業は深夜まで続くのである。


ハマフグ



イトヨリダイ



チダイ




最後にオオモンハタが







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今朝の地元紙から 新種アヤメイズハナダイ

2018年12月14日 | 日記
 今朝、地元紙から。この新種を釣り上げたのは、種子島の私の漁師友達であり、とても嬉しい新聞報道である。採集した友達の名が載れば、更に標本収集に力を注いでくれそうで有難かったのだが、そこはいつものような新聞記事となってしまっている。もう少し採集者を立ててくれれば更に標本も集まると思うのだが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

魚ボラの日

2018年12月12日 | 魚ボラ
 今日は鹿児島大学総合研究博物館での魚類ボランティア、通称「魚ボラ」の日。今後の調査の件で先生と打ち合わせもあり参加する予定であり、更に先日のイタチザメの標本を登録しなければならない。イタチザメは漁協の冷凍庫でカチカチに冷凍されている。サイズが大きい為、クーラーには入らず、そのままの状態で車に積んで走らなければならない。今日は魚ボラのほかに所用で枕崎へも行かなければならない。枕崎へ行き、そのまま鹿児島へ行く予定であったが、この冷凍のイタチザメを保冷できない状態で車に積むとなると、少しでも早く大学へと走りたい。だからといって枕崎で所用を済ませ、再び漁協まで戻るとかなりの時間と燃料のロスとなる。今は冬なので車の中とはいえそこまで暑くはないので、冷凍標本をそのまま積んで枕崎経由で大学まで走ることにする。時間が掛かると思っていた所用も幸いにも意外と早く済み、大学に到着。標本の状態を見ると全く溶けておらず、汚い汁も出ることなく一安心。車の中を汚すことなく無事任務終了。あとは魚ボラ任せとなる。これがもしも真夏だったらどうなっていただろうか。寒いうちにクーラーには入らないような大型の標本を確保しなければと思う次第である。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

待望のイタチザメ

2018年12月10日 | 定置網
 今日は定置網漁で小さなイタチザメが獲れる。イタチザメは年に1~2個体獲れるかどうかで、しかも大体大きく船のクレーンを使わないとデッキに揚げることができなかったりする。今回は標本用にはとてもお手頃なサイズである。更に今イタチザメの標本と画像が必要だった為、とてもタイミングがよく、魚ボラの標本用に確保する。小さな個体ではあるが、デッキに揚げるとかなり暴れまわる。その時はわからないが、後になって暴れた代償に腹部に赤みが現れてきてしまう。小さいとは言えサメであるので家の冷蔵庫にはとてもじゃないけど入らない。だが、今日は所用があり、大学へ走ることはできない。今度の魚ボラの日に行く予定なので、それまで漁協の冷凍庫に入れておく。


イタチザメ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節外れな夜間採集

2018年12月08日 | 採集
 昨日、今日と海上は時化で週末は定置網漁の操業はできずに終わる。海上は時化でも一応夜間採集は今夜も行う。現場は風が強く、今夜も息が白くなるほど寒い。水面を眺めると何故かシイラの幼魚があちこちに確認できる。シイラの幼魚といえば春から初夏にかけて流れ藻と共に現れ、夏の間までいるのだが、今は季節外れで定置網でも見る事は無い。1個体だけとなれば、まぐれで見つかることもあるかもしれないが、かなりの数が確認できる。タモ網で掬うとひと掬いで数個体捕れてしまう位。シイラ幼魚の標本は確保済みであるが、記録という事で数個体確保する。そのほか、これまた夏に見るトビウオの幼魚やアジ類の幼魚など、一体どうなっているのだろうかと思う程で、外は寒いのに夏の魚がたくさん見つかってしまう。最近は例年と比較すると海水温が若干高めではあるが、そこまで高い訳ではない。本当に不思議な夜間採集となる。


シイラ幼魚



トビウオの仲間の稚魚




アジ科稚魚 カンパチ稚魚かな?




リュウキュウヨロイアジ稚魚?




ウナギ目稚魚 アナゴ類かな?



アミモンガラ幼魚




アカ・アオどちらだろうか?



サイウオの仲間まで採集




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

見つけたことに驚き 小さなヨウジウオ

2018年12月06日 | 定置網
 今日は市場で水揚げ作業をしていると、漁協定置網の人から珍しい魚が獲れたとこの魚を差し出される。見るとヨウジウオの仲間の幼魚のようであるが、種まではわからない、というか小さ過ぎてよくわからない。有難く標本用に頂く。持ち帰り写真を撮り、大きくパソコンに映し出し、ようやく全貌が明らかになる。見た目では種がわからず、更に写真を拡大して検索図鑑で調べる。するとホシヨウジに辿り着く。だが、ホシヨウジの特徴である眼状斑は確認できない。結局、同定は魚ボラに任せ諦める。それにしても、この小さなヨウジウオ。沢山の魚でごった返している定置網の漁獲物の中から選別中に見つけたとはとても驚きである。普通の魚の形状をしていないうえ、このサイズ。いるのがわかっていたとしても、沢山の魚の中からではとてもじゃないけど探しても見つけられないだろう。選別作業中で忙しい中、この小さなヨウジウオを見つけてくれ、更に標本用に確保してくれた漁師さんに本当に感謝したい。
*後日、魚ボラでホシヨウジと同定されました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする