お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

クサウオ

2019年03月31日 | 定置網
 昨日の夕方、小型定置網をしている方から珍しい魚が獲れたと連絡を頂く。船に活かしてあるという事でその方の船まで魚を見に行く。見るとクサウオである。クサウオは温帯域の魚で南限は熊本辺りでギリギリ鹿児島の北部が入るかどうかという事で、ここでは珍しい魚である。だが、今までにうちの定置網でも数個体獲れた事があり、水族館に搬出した覚えがある。今回も生きている為、一応水族館に連絡する。だが、水族館では必要ないと言われ、その事を伝えると必要ないので逃がしてくれと頼まれる。もう夜になってしまったので翌日に標本用に確保することにする。そして今朝、クサウオを魚ボラの標本用に確保する為にその方の船へと向かう。船に乗り蓋を開けるとクサウオは既に死んでしまっている。水族館が必要という事であっても今日受け取りに来る事になったので、逆に必要ないという事で助かる。締める手間も省け、そのまま魚ボラの標本用として確保する。


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夜間採集

2019年03月30日 | 定置網
 数日前の平日に夜間採集を行っているが、今日は土曜日なので何の迷いもなく夜間採集へと港へ行く。海の様子を見る限り、数日前と変わらない感じである。海中を覗くと見覚えのある稚魚を見つけ採集。ムツの稚魚である。今年もムツが出て来たみたいで一安心。今後、例年通り定置網に徐々に入ると思われる。実は毎年必ず現れるアユの稚魚を今年はまだ一度も見ておらず心配している。アユは特に環境の変化に左右されやすい。たまたま見ていないだけであることを願っている。その後もムツの稚魚をあちこちに確認して今日は終了。



ムツ稚魚
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夜間採集 ヒメジ科稚魚

2019年03月27日 | 採集
 明日が突然網元の都合で休みになる。明日が休みならと港へ夜間採集に行く。風もなく絶好の採集日和な感じ。魚を探すと水面を泳ぐ稚魚を発見。たくさんいるボラの稚魚とは少し違う感じなので採集。小さくてわかり難いが定置網にも入るヒメジの仲間の稚魚っぽい。その後も背が光っているボラの稚魚を採集し終了。生かして持ち帰り写真に収める。ヒメジ科の稚魚は今の時点では種がわからないので、今後、水槽で飼育して解明行く予定。


ヒメジ科の稚魚


ボラ科の稚魚
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ボンボリカエルアンコウ?

2019年03月09日 | 採集
 今日は市場でオオクチイケカツオを確保し、昼間は鹿大まで走った。それだけで今日は満足であるが、それでも土曜日という事で夜間採集に行く。雨が降り、諦めようかとも思うが、小雨のようなので決行。小雨が降るものの、海面には影響がなく、海中を見渡すことが出来る。プランクトンが非常に多く、期待が高まる。水面を探すとゴミのような小さな塊があり掬ってみる。するとカエルアンコウの幼魚のようである。更にその後もちょろちょろしている稚魚を見つけ採集。今夜は期待できそうな感じなのでまだまだ粘るものの、その後は何も出ず終了。家に帰り水槽に入れて撮影。その撮った写真を拡大してみると、カエルアンコウはエスカが羽毛状に見え、ボンボリカエルアンコウのように見える。だが、まだ稚魚と言ってもいいくらいの小さなサイズなので、エスカ自体がまだ形成途中の可能性もある。このまま水槽で飼育し、もう少し大きくなるまで待つことにする。もう1個体は見た感じこの辺に沢山いるイソギンポの稚魚のように見える。だが、よく見ると眼の上に棘が確認できる。となるとイソギンポではないのだろうか。迷宮入りとなる。







後日、FBでイソギンポの稚魚であるとご教授頂きました。ありがとうございました。

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遂に オオクチイケカツオ確保

2019年03月09日 | 市場
 今日は定置網漁を終え、市場で水揚げ作業をしていると、お隣の定置網が選別作業をしているその直ぐ横に、ポツンと大きめな魚が1尾入ったカゴに目が行く。ひと目でオオクチイケカツオとわかる。オオクチイケカツオは日本では非常に珍しく、まだ標本に基づく記録は宮崎と富山の2個体のみであり、この個体は国内3個体目のものと思われる。だが、この魚は台湾以南では普通種であり、近いうちに見つけることが出来るのではと思い探していた。そうは思っていたものの、実際目の前にして非常に驚き、更に興奮してしまう。もちろん魚ボラの標本用に確保し、漁協の冷蔵庫に保管する。それから水揚げ作業を終え陸で網の修理をしていても、確保したオオクチイケカツオが気になって仕方ない。今日は土曜日であり、魚ボラの先生、学生と連絡が取れるだろうか。また、誰かが対応してくれたとしても、今日は所用があり、夕方までには戻らなければならず、それまでに標本を渡すことが出来るだろうか。更に魚のサイズが大きいので蓋のある容器がなく、大学へどのように運ぶか。など、色々と不安要素満載である。仕事も終わり直ぐに魚ボラの先生に電話するが、やはり応答はない。だが、何とか一人の学生と連絡が付き、標本の受け入れをしてくれることになる。容器は漁協に魚が入るサイズの桶を借り、魚の上に氷を掛けて、氷が溶けてしまう前までに少しでも早く大学へと急ぐ。大学へは車で1時間掛かるが、途中で氷が解けだしピチャピチャと音がする。借りた桶が浅かったので溶けた水がこぼれそうになり、それからはゆっくりと走らざるを得なくなる。大学に到着すると車の中には少しだけ水がこぼれただけで済む。学生に標本を渡すと直ぐに帰らなければならない時間である。学生は一人しかおらず、標本のサイズも大きく一人では処理が大変そうではあるが、頼れる学生なので後は任せて帰路につく。そして夜にはその学生からメールで標本写真が送られてくる。今日は本当に標本を確保したことよりも一人の学生に助けられ、とても嬉しく感謝で一杯である。







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地元魚類調査2回目

2019年03月06日 | 魚ボラ
 昨年末に行われた地元初の鹿児島大学魚類分類学研究室による魚類調査は、採集はできたものの、時化に泣かされ終了した感じである。そして今回はその2回目の魚類調査である。今回は近畿大学の先生となった魚ボラのOBやその学生、他の研究室の先生とその学生も参加。調査は一昨日から行われており、初日は海上は時化となり、ダイビング班が船を使えず、陸からの調査を行ったのみで終了。そして昨日は海上も風は弱く、私も仕事を終えてから釣り班として船からの釣り採集を行う。今回は魚ボラの学生と別の研究室の学生と行う。前回は雨が降り寒い中での採集となってしまったが、今回は晴れで風もなく絶好の採集日和となる。前回できなかった深場での釣りを試みるが、結局、学生達がマダイやイトヨリダイなどを釣るものの、目新しい魚種は採集できず。釣り採集を終える。そして今日が3日目の最終日。今日も会場は風が強く、釣りはできずダイビング班も早めに戻ってくる。結局今回も時化に泣かされる形となってしまう。だが、この2回の調査で地元での採集魚種も一気に増え、収穫のある魚類調査となった。









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