お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

早くもモジャコ出現

2012年03月08日 | 定置網

 最近オキヒイラギの漁獲が多いのだが、今日は一気に減る。オキヒイラギの数は減ったもののヒメヒイラギの数が増え、選別作業の面倒さは変わらない感じである。そんな中、モジャコを1尾見つける。モジャコとはブリの稚魚である。養殖魚のブリはこの天然のモジャコを獲り、生簀で餌を与え育てたものである。毎年4月の終わりくらいから5月にかけ、この養殖ブリの種苗モジャコを集めるモジャコ漁が行われる。という事はモジャコの出現時期もその頃である。5年前にも3月の終わりに定置網で1尾のみモジャコが獲れたことがある。今回も同じ3月ではあるが2週間程記録更新である。最近定置網で天然ブリが獲れ出し毎日水揚げされている。それでも産卵前のブリである。今日のモジャコがどのような経緯で生まれたのか気になるところではある。
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イシガキフグ

2012年03月07日 | 水族館

 今日は定置網でイシガキフグが1個体獲れる。イシガキフグは以前から水族館用に注文を受けていた魚であったので、生きた状態で確保する。ただ、全長で50センチ以上はありそうで、持ち上げればかなり重い。今回は地元かごしま水族館ではないのでビニール袋の酸素パックでの搬出になる。送ることになるので重量はなるべく抑えたいところである。さらにもう一つ問題点が。腹腔内にエアーが入っていて、水面に背を出して浮いた状態で泳いでいる。普通の魚であれば浮き袋を目指して針を刺し、エアーを抜くことができるのだが、フグ類はそうもいかない。体表の皮は硬い訳ではないが針が刺さり辛い。また浮き袋まで貫通させる事が困難である。標本写真の撮影時も困難で撮影用の水槽に入れても浮いてしまうので、いたるところから針を刺し、やっとの思いでエアーを抜いている。それが生かさなければならないとなるとそんな事はできない。とりあえずこの個体をキープし、イケス網に入れ様子を見ながら、さらに小さな個体が獲れるのを待つことに。
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オキ?ヒメ?ヒイラギ

2012年03月01日 | 定置網

 今日は定置網でオキヒイラギが獲れる。帰港し、またいつものように選別台でオキヒイラギの中に混ざっているヒメヒイラギを取り除く。オキヒイラギとヒメヒイラギの選別は体高が高いか低いかで簡単に見分けることができる。ところが今回どちらだろうと思う個体を見つける。これはブログネタにもなるかと思い、持ち帰る。オキ・ヒメヒイラギの見分け方はこの体高以外にあるのかなと思いながら検索図鑑を開くと頬に鱗があるかないかとなっている。体高とは別にそんなにハッキリとした違いがあったのかとまたひとつ良い勉強となる。頬を調べると鱗は確認できない。という事はオキヒイラギとなる。ところが頬の鱗はどんなものなのかと比較するため持ち帰ったヒメヒイラギの頬を調べると、あるはずの鱗が確認できない。ひょっとしたらこの鱗は剥がれ易いのかもしれない。こうなると鱗が確認できないからといってオキヒイラギとはできない。という事で別の検索キーを探すが見つからない。結局迷宮入りとなる。もちろん魚ボラの標本として確保する。はたして同定結果は。
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