お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

気になるハゼの仲間

2019年07月31日 | 採集
今日の貝採りに素潜り採集も、始めのうちは貝採りに集中しようと思っていたものの、初確認のサラサハゼの登場で採集を行ってしまう。それにも関わらず目的の貝はある程度採れ、まだ時間があるのでその後は魚の採集に専念する。まだ未採集の魚を探していると見たことのない魚を発見。ハゼの仲間のようであるが、観察しているとその後ろには巣穴らしきものがあり、共生ハゼのような感じであるので、直ぐには採集に取り掛からず更に観察を続ける。すると一向に共生エビは巣穴からは出て来なく、共生ではなく、ただ単にハゼの巣穴のような感じである。採集しようと思うが巣穴に直ぐに逃げられてしまうのがオチである。一応チャレンジしようと網を構えると、その動作だけで巣穴に逃げ込んでしまう。その後もまた出てくるのを待つが、時間ばかりが経つので諦める。家に帰り撮った写真からハゼ図鑑を眺めるが、結局魚種も判明せず。とても気になる存在となってしまう。
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地元でサラサハゼ初確認・初採集

2019年07月31日 | 採集
 今日は仕事が早く終わったので、貝採りをしながら素潜り採集をする。海に入り最初は貝採りに集中しようとするが、直ぐにサラサハゼを見つけてしまう。サラサハゼは定置網や市場では見た事が無く、以前に夜間採集で採集したことがあるものの、遠征した隣町であり、地元で見るのは初めてである。これは記録を残す意味でも採集せねばと早速採集に取り掛かる。見ているとジッとしているものの、サンゴ礁の際におり、網を入れると直ぐにサンゴの中に隠れてしまう。この個体を諦めまた貝を探すとまたサラサハゼを発見。だが同じ結果となる。そのような事をしているうちにサンゴ礁からは離れた場所でも発見。隠れる場所は近くにはなく、あっさりと採集する。これでサラサハゼを地元で初採集となる。今までこの場所でサラサハゼを見たことは無かったが、今回は採集してくれと言わんばかりにあちこちで確認でき、なんとも不思議な感じである。



サラサハゼ
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夜間採集と言うよりは

2019年07月27日 | 採集
 今日は土曜日で夜間採集の日である。今日は以前から採集に同行したいという方が参加。港で待ち合わせて採集の予定。ところがいざお会いして話が弾んでしまい、他には誰もいない暗い港で採集をせずに1時間程過ぎてしまう。その後、採集に取り掛かる。今回はロウニンアジの幼魚を採集。港ではこのサイズのロウニンアジは初採集である。その後も久し振りにカエルアンコウを採集。結局採集を始めた時点で時間もかなり経ってしまい、遅くなってしまうのでメインの採集は30分程で終了する。そして帰り際にまた話。結局、採集メインではなく話に始まり話で終わる。でも、とても充実した時間を過ごした感じである。



ロウニンアジ幼魚



カエルアンコウ
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今朝の地元紙から ヨコヅナマルコバン

2019年07月25日 | 日記
 今朝、新聞を見るとヨコヅナマルコバンの記事が載っている。昨晩に私の所にも新聞社の方から電話が来て、ひと通りの説明をしたのでそのうち載るのだろうと思っていた。著者の学生も地元新聞に初記載される。ところがその記事は白黒ページである。最近はみんなカラーで載っていたので、ちょっと残念である。だが、地元の地名も載ったので良かったと思う。当初はコガネマルコバンと同定されていたので、調べてくれた学生に感謝。
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新顔タツカマスを初確保

2019年07月22日 | 市場
 今日は定置網漁を終え、帰港すると市場に大きなカマスの仲間が水揚げされている。オニカマスだろうかと見に行くと、尾鰭の形状からオニカマスではなさそうで、体側に「く」の字の横帯が並んでいる。横帯が「く」の字となるとオオカマスとなるのだが、「く」の字というよりも曲がっていない横帯のように見える。となると、今年の初めに日本初記録種として報告されたばかりの新顔タツカマスとなる。タツカマスは知り合いの宮崎大の学生が執筆しており、収集依頼も来ていて魚に関しての説明も聞いていた。だが、実際に魚を前にするとオオカマスとの違いが良くわからない。自分ではタツカマスはオニカマスによく似ているのだろうと思っていたので尾鰭を見れば間違えないだろうと考えていたが、オオカマスに似ているとは予想外であった。だが、横帯がやはりオオカマスとは違う感じがしたので魚ボラの学生に連絡する。標本として確保して大学へ走ろうと考えていたが、学生がわざわざ受け取りに来てくれるとの事。取りに来た学生に標本を渡し、夜に連絡を頂くと、報告した宮大の学生にも写真で確認してくれたそうで、タツカマスだろうと返事を頂いた。これでタツカマスを初確保となる。タツカマスは結構前から釣り人らの間でブラックフィンバラクーダーと呼ばれ各地で確認されていた。実はうちの定置網でも以前に入ったことがあり、その時はオニカマスと思って写真だけ撮って水揚げしてしまい、後になってから写真を見て気付いた経緯があり、今回標本を確保出来て正直ホッとした感じである。




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久し振りのジンベエザメ入網

2019年07月22日 | 定置網
 今日は定置網漁で網を起こしていると、クラゲが非常に多い中、更に大きな魚が目に飛び込んでくる。ジンベエザメである。ジンベエザメは久し振りの入網。丁度、ジンベエザメの捕獲をかごしま水族館から依頼されている最中である。現在かごしま水族館で飼育展示されているジンベエザメ「ユウユウ」が大きく成長し、自然下へ再放流される時期が近づいている。だが、まだ入れ替える個体が見つかっておらず、探している最中である。かごしま水族館では全長が5.5メートルになる前にまた海に帰す方式をとっている。うまく入れ替えのタイミングで新しい小さな個体が捕獲できればいいのだが、自然相手なのでそうはいかない時も過去にはあり、一年近く水槽にジンベエザメ不在の時もあった。今回は物凄くタイミングが良い。だが、4メートルまでの個体を依頼されているが、今回入網した個体はサイズが4.5メートルほどあり、入れ替えたとしても直ぐに再放流の時期が来てしまう。一応、水族館の職員に連絡を入れる。すると、やはり今回は遠慮するとの返事であった。結局水揚げできる魚ではないので、そのまま海に再放流となる。今回はタイミング的には良かったが、残念である。何時の日かうちの網に入網したジンベエザメを水族館の水槽に泳がせてみたい想いである。


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予想外の収穫 ネッタイフサカサゴ

2019年07月16日 | 採集
 今日は仕事が午前中で終わったので、午後から貝採りへ行く。時間がないので貝を採ることだけに集中する為、魚の採集道具や水中カメラは持たずに行う。魚には目もくれず貝類を探す。貝を探して岩の隙間を覗き込むと、カサゴのような魚が隠れている。場所的にイソカサゴかと思うが、頭部が丸く見える。採集する気はないが、魚種が何なのか気になる。採集道具は無いのだが、岩の隙間で入口はこちら側だけなので、入口に採った貝を入れる網の口を置き、隙間から追い出し、見事に網の中に追い込む。見るとイソカサゴではなく、まだ採集したことのない、チブルネッタイフサカサゴのように見える。魚は採集しない予定であったが、これは確保せねばと貝と一緒の網の中に入れ、持ち帰る。標本写真を撮り、調べるとチブルネッタイフサカサゴに似てはいるが、以前にネッタイフサカサゴを採集した時に魚ボラの先生に教えてもらった特徴が薄っすらと確認できる。だが、以前採集した個体には頭部に大きな皮弁があったが、この個体には確認できない。こうなったら魚ボラの先生がフサカサゴ科の研究者なので聞くしかないとメールで尋ねる。するとやはりネッタイフサカサゴと同定される。今回は魚を採集しないつもりであったので、予想外の収穫となる。



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初入網 スジアラ

2019年07月16日 | 定置網
 今日は定置網漁でスジアラが1個体獲れる。こちらでも結構な高級魚であり、活魚で水揚げするので船の中に泳がす。帰港し、水揚げする。スジアラはたまに市場に活魚で水揚げされており珍しくはないが、高級魚なうえサイズが大きいので高値な為、魚ボラの標本用としては未だに確保していない。今回も標本用にとは全く考えもしない程である。標本用にはスルーしたが、よくよく考えてみると、うちの定置網ではチャイロマルハタやヤイトハタは獲れるものの、スジアラは今回が初めてではないだろうか。という事は初入網である。たまに市場で見ているので、最初に網の中にいるのを見つけた時はまだうちの定置網で獲れた事がないという感覚はなかった。だが、手が出ない程の高級魚なので、標本用にまだ確保していないという事は忘れもしない。

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日本初記録種に昇格 ヨコヅナマルコバン

2019年07月09日 | 魚ボラ
昨年の11月24日に市場に水揚げされているのを見つけ、魚ボラの標本用に確保し、鹿大に持ち込みコガネマルコバンと同定された魚(ブログ 初確保 コガネマルコバン)ですが、その後、魚ボラの学生が頭部を解剖して精査され、第2肋骨が大きく肥大する、側シ骨と前鋤骨がこぶ状に肥大する、上後頭骨上片は板状、上神経骨第1骨は逆L字状などの内部骨格の形態がコガネマルコバンではなく、国内ではまだ未記録のTrachinotus anak Ogilby, 1909と同定されました。その後、その学生が論文を執筆し、今日魚類学雑誌早期公開版が出版され、ヨコヅナマルコバン(新称)と提唱されました。当時コガネマルコバンと同定された時もとても嬉しかったが、日本初記録種となるとは更なる喜び。当時のブログにも書いているが、魚ボラの先生がコガネマルコバンによく似た頭部の骨格の違う未記録種がいると言うのが良いヒントとなったであろう。コガネマルコバンを日本初記録種として論文を執筆したのが魚ボラの先生なので、この近縁種に関しては特に詳しいと思われる。違う研究機関に持ち込んでいればコガネマルコバンのままだった恐れもあり、運も良かった感じである。だが、良かった反面、今後また新たに標本を手にした場合、毎回解剖、もしくはレントゲンで頭部の骨格を調べないと同定出来ない事となり、厄介な事になってしまった感じでもある。


ヨコヅナマルコバン
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ニタリ胎児

2019年07月09日 | 定置網
 今日は定置網漁を終え帰港すると、市場に尾の長い大きなサメが揚がっている。サイズからマオナガかと思いながら見に行くと、驚くことにニタリである。93キロと張ってあり、こんなに大きなニタリを見たのは初めてである。すると、この個体を水揚げした定置網の人が来て、腸を抜いた時に出て来た子と卵を標本用に取って置いてくれているらしい。冷蔵庫に見に行くとニタリの胎児が1個体と卵が丁寧に氷水の中に入っている。有難く魚ボラの標本用に頂く。親魚の腹を切った時の話を聞くと、胎児は2個体だけであとは全てまだ卵の状態だったそうである。胎児のもう1個体はボロボロで捨てたそうである。恐らくこの胎児が残りの卵も食べ、もう少し成長してから産まれてくるのであろう。標本写真を撮りたいところではあるが、胎児とはいえ、このサイズでは家にある撮影用の水槽には入りそうにない。なので家に帰りなるべく鮮度の良い状態で直ぐに冷凍保存しようかと思ったが、この胎児をよく見ると血管が透けて見えており、とても綺麗であり貴重である。胎児なので体がとても弱そうな状態で、冷凍すると今の状態が保てなくなる恐れがある。だが、今日は大学へ持ち込む時間はないので、水槽に入れないで写真を撮ることにする。一応、水槽に入れてみると、尾鰭を曲げればギリギリ水槽には入った。本来は尾鰭をピンと伸ばした状態で撮りたいのだが、直で撮るよりもやはり水槽に入れて撮った方が綺麗な写真になるので、妥協して尾鰭を曲げた状態で水槽に入れて撮ることにする。尾鰭が下に曲がっておりちょっと不自然ではあるが、水槽に入れて撮影した方がやはり綺麗に撮ることが出来た。家で大きな魚を撮影することは非常に少ないが、やはり大きな撮影用の水槽も準備した方が良いのか悩むところである。


ニタリの胎児



ニタリの卵



今回のニタリ胎児の親魚



ニタリの胎児
コメント (4)
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