今日は定置網漁でハマフグの幼魚が獲れる。ハマフグ自体久しぶりのご対面であるが、幼魚となれば更にご無沙汰である。小粒でとても愛嬌のある体つきであるので、生きていれば家の水槽で飼育したいところである。でも小さいが故、たくさんの魚の中から見つけ出すのは至難の技で、生きた状態で捕れる確率は非常に低い。ましてや滅多に入網することが無いので本当に偶然見つけるしか方法は無い。せめてウミスズメの幼魚のようにオレンジ色など目立った体色であれば可能性も広がるのだが。
今日は定置網漁を操業していると、水面を数種のトビウオ類の幼魚がたくさん泳いでいるのが目につく。今の時期トビウオ類の幼魚は定置網によく入る。だが、今日はいつもとは様子が違う。この数種いると思われるトビウオ類幼魚の殆どがいつもとは違いサイズが大きい。これは全て標本用に確保したいと思い、タモ網を準備する。だが、網を絞って行くに従い、網の中に大きなキハダが泳いでいるのがわかる。大きなキハダは高値なので逃がす訳にはいかない。そんな状況の中でトビウオ類の幼魚を確保しようとタモ網を持つ訳にはいかず、仕事優先なので先ずはキハダを取り揚げる事に専念する。結局、キハダは無事に揚げたものの、その後トビウオ類の幼魚は1個体しか見つける事ができない。トビウオ類の幼魚を調べる上では貴重な標本がたくさんいた訳だが、運悪く確保できなく残念である。今後、同じサイズの幼魚が網に入ってくれるだろうか。
今日は定置網で久しぶりにタイワンダイが獲れる。タイワンダイは今までに何度か獲れていて標本用にも確保している。その為、今回は普通に水揚げしようと思っていたが、市場に水揚げしようとする直前で普通に食べられてしまうのは勿体ないと思い、直前で水揚げするのを止め、標本用に確保する。タイワンダイは今までに成魚しか獲れた事が無く、今度は幼魚に出会いたい思いである。