鹿児島県自然愛護協会の会誌「Nature of Kagoshima」VOL.37が発行された。自分では2回目の投稿(1回目は南紀生物誌)。「Nature of Kagoshima」では今回が初めての報告書の投稿となった。今回は昨年11月に市場に水揚げされていたゴマアイゴ(ブログ 2010.11.11)の北限記録更新の報告書である。前回はマテアジの報告書だった為、国内では珍しい種なので参考文献がさほどなかったが、今回のゴマアイゴは報告書完成間近になって次から次へと文献が出てきて、少々パニック。だが、いろいろな人達にご迷惑をお掛けしながらようやく完成へと至った。本当は締め切りに間に合わなかったのだが、締め切り日の延長があり、今回の最新号に間に合った。次号は自分で採集したオニボラの報告書を書く予定。でも参考文献は全て英文だったので、今から頭が痛い。今日は鹿大へ行き、別刷りを受け取った。ところがこの枚数。100部以上もある。今後、どのくらいの人達にこの別刷りを配ることだろう?半分以上は残るのでは。そして、家に帰ると会誌が送られてきていた。今回の会誌は前回のものとするとページ数が倍近い。会員数が増えて投稿数が増えたようである。特に魚類関係、さらに魚ボラ関係の投稿が多く、今後はさらに充実していくであろう。
鹿児島県自然愛護協会の会誌「Nature of Kagoshima」VOL.37が発行された。自分では2回目の投稿(1回目は南紀生物誌)。「Nature of Kagoshima」では今回が初めての報告書の投稿となった。今回は昨年11月に市場に水揚げされていたゴマアイゴ(ブログ 2010.11.11)の北限記録更新の報告書である。前回はマテアジの報告書だった為、国内では珍しい種なので参考文献がさほどなかったが、今回のゴマアイゴは報告書完成間近になって次から次へと文献が出てきて、少々パニック。だが、いろいろな人達にご迷惑をお掛けしながらようやく完成へと至った。本当は締め切りに間に合わなかったのだが、締め切り日の延長があり、今回の最新号に間に合った。次号は自分で採集したオニボラの報告書を書く予定。でも参考文献は全て英文だったので、今から頭が痛い。今日は鹿大へ行き、別刷りを受け取った。ところがこの枚数。100部以上もある。今後、どのくらいの人達にこの別刷りを配ることだろう?半分以上は残るのでは。そして、家に帰ると会誌が送られてきていた。今回の会誌は前回のものとするとページ数が倍近い。会員数が増えて投稿数が増えたようである。特に魚類関係、さらに魚ボラ関係の投稿が多く、今後はさらに充実していくであろう。
今日は時間があったので市場内を散策していると、チョウセンバカマが1個体水揚げされていた。チョウセンバカマは数年前、魚ボラの学生が研究のテーマにしていたので、標本を確保しようと探していた魚であるが、当時は結局1個体も確保できなかった。そこまで珍しい魚ではなかったのだが、当時は水揚げされていなかった。だから今日は久々の対面である。もう必要ないかもしれないが、自分ではチョウセンバカマは市場で数枚写真に収めているだけで、標本写真を撮っていない。大きさも手頃なので確保する。漁協の職員に聞くと定置網での漁獲物との事。チョウセンバカマは日本に広く分布するが、水深200メートル前後の深場に生息しているので、定置網での漁獲と聞いて驚く。当然うちの定置網では獲れた事がない。持ち帰り撮影するために鰭を立てる。すると手頃と思っていたが背鰭棘・腹鰭が長く、撮影用の水槽に入らない。だが、水槽に斜めに入れれば何とか収まり撮影する事ができた。だが、標本タグを付け、冷凍保存しようとするが、その立てた背鰭棘が海水を張ったビニール袋に刺さり、海水が漏れてしまう。展鰭しやすい魚であるが、何かと手間の掛かる魚となってしまった。
ゴールデンウイークど真ん中の今日、悲しい事に予定がないので貝採り(素潜り)に行く。まだ海水温が低いので魚の採集道具は持たずに行う。ところがいざ潜っても目的の貝が見つからない。そうなってくると自然と魚に目が行ってしまう。ところがその魚もニシキベラや普通のチョウチョウウオなどしかいなく、採集しようと思うような魚もいないし、採集道具もない。だが、貝を探している時にやたらとヘビギンポ類が目に付いた。今年はヘビギンポ類が非常に多い。ヘビギンポを採集する時は網目が細かい小さなタモ網を使う。でもそのタモ網は持ってきていない。今持っているのは貝を採る為のタモ網である。この辺はガンガゼが多く、ガンガゼに囲まれた貝を採る時にタモ網を使う。このタモ網も網目は細かい。ヘビギンポ採集には向かないがあまりにも数が多いので試しに使ってみる。するとあっさりと採集。今までは苦労して採集していたものの、その後も面白いように捕れてしまい、標本用に確保する。そんな時、頭部に皮弁を生やしたギンポを見つける。コケギンポの仲間である。魚ボラの学生にコケギンポはいるはずと言われていたが、今まで見つけた事がなかった。こちらも簡単に採集。それからはヘビギンポには目もくれず、コケギンポ探しとなる。その後も別種と思われるコケギンポの仲間を見つけ、採集する。持ち帰り同定を試みるが、眼上皮弁の本数は小さすぎて数えられない。撮影後、画像を拡大しても分岐していてよくわからない。結局、1個体はコケギンポのようであるが定かではなく、自分ではこの両者共に同定できなかったので、魚ボラで顕微鏡を使って精査せねばならない。
後日、ハダカコケギンポNeoclinus nudus (Stephens and Springer,1975) (写真上)、コケギンポNeoclinus bryope (Jordan and snyder,1902 )(写真下)と同定されました。