お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

日本初記録種 カガヤキミゾイサキ

2015年11月30日 | 日記
 昨年の年末に漁協定置網で獲れたミゾイサキ属の日本未記録種Pomadasys kaakan (Cuvier, 1830)の論文が、日本動物分類学会誌に記載され、標準和名カガヤキミゾイサキが提唱される。これは私のブログで昨年の最後に紹介したホシミゾイサキと一緒に定置網で獲れたものである。私はその時ホシミゾイサキも初めて見たので、この今回初記録種となった個体は一緒に獲れたのでそのホシミゾイサキの老成魚かと思っていた。この2個体をその日のうちに鹿大へ持ち込み標本登録したのだが、その時今回の個体が日本未記録種だと初めて認識する。その為、この個体についてはブログなどでの記載禁止となってしまう。今回投稿した雑誌が出版となり、ようやくカガヤキミゾイサキの事をブログで紹介することができた。今年もあと1ヵ月。最後にブログを締めくくるにふさわしい魚と出会うことができるだろうか。

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また、今朝の新聞より

2015年11月29日 | 日記
 今朝も地元の新聞を読むとまた日本初記録種の記事が載っている。今回は9月にもテンジクダイ科の日本初記録種コンゴウテンジクダイを発表して新聞に載った鹿大魚類分類学研究室の吉田君が、今度も同じくテンジクダイ科での日本初記録種が日本魚類学会の魚類学雑誌に記載され標準和名シキナミヤツトゲテンジクダイを提唱する。
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今朝の新聞より

2015年11月18日 | 日記
 今朝、いつものように地元新聞を読むと、鹿大魚類分類研究室の福井さんが発表したベラ科の未記載種キスゲミヤビベラの記事が載っている。そのほか高知で見つかった同じくベラ科の日本未記録種アマナミヤビベラも一緒に載っている。今回、生物分類学の国際誌ZOOTAXAに記載され、共に標準和名も提唱された。
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初採集 ヒトスジギンポ

2015年11月14日 | 採集
 今朝、沖で地震があり、津波注意報が発令。定置網漁も津波到達時間を過ぎるまで待機する。その後出漁するが操業中も津波はわからなかった。結局津波は観測されず注意報も解除となる。という事で仕事終了後、安心して素潜り採集へ行く。今回も目的はオオスジヒメジである。津波の心配は無くなったものの時より雨が降り、厚い雲に覆われ暗く、雨だけならまだしも潜ると水中も結構な濁りがあり、水面から覗いた限りでは鮮やかな魚しか目に付かない。あのオオスジヒメジは背が黄色く目立つものの、この暗さと濁りの中では浅い場所でない限り見つけるのは至難の業である。そのうち風も吹き、波、うねりが出て来て安定して水面に浮いていることができなくなり、最悪なコンディションとなる。仕方なく深場を探すのは諦め、浅場のみを探す。結局今回もオオスジヒメジは諦め、他の魚を探す。すると真っ白な見た事の無いギンポの仲間を見つける。岩の下に隠れたので出て来るのを待っていると、目立つ白色ではなく別な個体が出て来る。それでも見た事ない種な為採集する。採集して気付いたが、この個体が真っ白だったギンポとわかる。興奮すると体色が変化するみたいである。そのほかよく目立つツユベラ幼魚などを採集し、終える。家に帰り採集したギンポを調べるとヒトスジギンポとわかる。ネットで調べるとやはり落ち着いている時の体色は真っ白である。だが、その白い感じで標本写真も撮りたいものの、思うようにはいかないのである。






ヒトスジギンポ



ツユベラ幼魚



フタスジタマガシラ幼魚



サザナミハギ幼魚
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オオスジヒメジを求めて

2015年11月07日 | 採集
 9月の素潜り採集の時に水中撮影した写真にオオスジヒメジが写っていた。そのオオスジヒメジは体側を走る黒色のラインの上に黄色いラインが入っていた。普通のオオスジヒメジではこの黄色のラインが無いらしい。という事でその個体を採集しなければと思い、再び同じ場所へ採集に行く。今回は他の魚には目もくれずオオスジヒメジ一筋で探す。探すこと1時間。ようやく2個体で泳いでいるところを見つける。だが、ちょっと深く、潜って近づくだけで直ぐに逃げてしまう。採集しやすいところに出てくるまで追尾する。だがなかなか出てこなく深場でも何度かアタックするも逃げられてしまう。結局、その後見失い、それから見つけることができなかった。手ぶらで帰るのも勿体ないので、そこから短時間で採集する。結局わからないブダイの幼魚を重点的に採集し、終了。今回はオオスジヒメジを逃したが今期中、この場所にいるうちに採集しないといけない。


目的のオオスジヒメジを見つける



とりあえず写真だけでも撮影





ニジハギ幼魚



ブダイ科幼魚



ブダイ科幼魚



ブダイ科幼魚


イナズマベラ
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今年もまた

2015年11月05日 | 日記
 今日は出漁前に突然いつも標本を提供してくれる漁師さんが魚を持って来てくれる。見るとアナゴのようなウミヘビのような感じで見覚えがあり、モヨウモンガラドオシである。このモヨウモンガラドオシは今年のNature of Kagoshimaに投稿した魚である。しかもその標本を同じ漁師さんに頂いている。この魚を見て思い出したのだが、この投稿した文献の別刷りを受け取ってからまだこの漁師さんに渡すのを忘れていた。車の中に置いたままで、急いでその別刷りを探し、漁師さんに渡す。忘れていたが、その別刷りを読むと採集場所も今回頂いた個体と全く同じ場所である。今回の標本に漁師さんへ別刷りを渡していない事を教えてもらった感じとなる。

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