お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

活魚のクサアジ

2018年04月30日 | 定置網
今日は市場で水揚げ作業をしていると、漁協定置網の人が来て面白い魚を活かしてきたと教えてくれる。見に行くと驚くことにクサアジが2個体船の中で泳いでいる。クサアジは魚種名は普通種のような感じではあるが珍しい魚であり、たまに定置網に入網する。背鰭臀鰭が大きく、普段は体の中に畳まれて入っおり、鰭を閉じた状態と広げた状態とでは別種と思うくらい見た感じが変わる。これを水族館などで泳いでいる姿を見たいものであるが、この魚、鱗が非常に剥げやすく、活かすことが難しい。うちの定置網でも何度かチャレンジしたが、やはり鱗が剥げてしまい活かすことが出来なかった。今回は1個体は横を向いてしまいダメかと思うが、こう1個体は綺麗に泳いでいる。ダメな方は魚ボラの標本用に頂き、綺麗に泳いでいるもう1個体は地元の水族館へと旅立つことになる。
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巨大なシロシュモクザメ

2018年04月28日 | 定置網
 今日の定置網漁の操業中、海はかなり濁っており海中の様子は伺えないが、大きな白い物体が網の中に確認できる。イルカだろうか小さなクジラだろうかと網を絞っていく。すると独特な頭部の形状を確認。シュモクザメである。網を絞り上げるとシロシュモクザメとわかる。大き過ぎて厄介だと思ったものの、意外と暴れることなく船のデッキ上に揚げることが出来た。そのままにしていても尾を振るので頭部と尾をロープで引っ張り固定する。漁を終え帰港するとサメの息は絶えており、尾をクレーンで吊り上げる。大きなサメ類は内臓が大きく重量があるので水揚げする時は内臓を取り除かなければならない。腹部に包丁を入れると内臓と共に沢山の仔魚が出てくる。仔魚と言っても既に大きくまだ生きている。生きているので急いで海に放すと、普通に泳いで逃げて行った。一応、標本用に数個体は確保する。内臓を除去した状態で量ると106キロであった。



腹部から出てきたシロシュモクザメの仔魚達



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今年もウシサワラ

2018年04月26日 | 定置網
 今日は定置網でウシサワラが1個体獲れる。これで2014年から毎年獲れたことになる。二十数年前は毎年ポツリポツリと獲れていたのだが、その後急に姿を見なくなり、幻の魚となっていた。今後も安定して姿を見たい魚である。そんな魚ではあるが、魚ボラの標本用にはまだ確保していない。だが、今回もサイズが大きく高値の雰囲気であり、自ら手を出すことは控え、いつもの仲買さんに譲る。ところが今日はあまり良い魚が無かったのか、思わぬ高値が付いたみたいでいつもの仲買さんも買うことが出来なかったそうである。一緒に獲れた小さなキハダでさえ驚くような高値となる。となると、このウシサワラ、普通に調理され普通にサワラとして料理となってしまうのだろうか。せめてこれがウシサワラであると認識して味わってもらいたいところである。


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夜間採集

2018年04月14日 | 採集
 今日は土曜日と言う事で夜間採集の日であるが睡魔が襲い、行くか止めるか迷う。最近はあまり収穫がないのだが明日は予定がないので採集を決行する。現場に着き水中を覗き込むと直ぐに魚影があり、タモ網で掬う。するとタカノハダイの幼魚である。その後も何度か掬うがタカノハダイの幼魚やメジナの幼魚といつも見る魚種ばかりである。そんな中、またタカノハダイの幼魚だろうと思い掬うと、メバル属の幼魚であり驚く。メバル属の幼魚は昨年は見つからず今回は全く期待もしていなかった。これで鹿児島では珍しいメバル属の魚が昨年を除き3年前から見つけることが出来た。今回は久し振りの収穫で諦めずに採集に来て正解であった。




メバル属幼魚




タカノハダイ幼魚



イソギンポ



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稀少種 マナガツオ

2018年04月12日 | 市場
 今日は水揚げ後、市場内を散策すると久し振りにマナガツオが1個体水揚げされている。マナガツオは昔、定置網で多くはなかったがたまに数個体ずつ獲れ値段も良く高級魚であった。だが、最近はその姿は見られなくなり、年に1~2度市場で1個体のみで水揚げされているのを見かけるだけとなっている。値段も高いので魚ボラの標本用にはまだ確保していないものの、いずれはどこかで確保せねばと思っていた。今回の個体は珍しくサイズが小さい。値段の高い魚なので少しでも小さな個体が欲しいし、これを逃すとまた今度出会うのはいつになるのかわからないので標本用に確保しようと決める。ところが確保したいと漁協職員に話すと最近では珍しいので相場がわからなく、更に1個体しかないので先取りすると値段をつけることができないと断られてしまう。だが欲しそうにしているとこの値段ならと提示してくれる。その値段が思っていたよりもかなり安かったので、更にこちらからその上の値段を提示すると商談成立。確保することが出来た。マナガツオには近縁種が数種いる。だが、同定は難しいので後は魚ボラの学生に頑張ってもらうことにする。
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シマフグ

2018年04月11日 | 定置網
 今日は定置網漁で小さなシマフグを発見。シマフグは水揚げできるのだが、小さい為に標本用に確保する。シマフグとは久し振りのご対面である。昔は時々獲れ、水揚げしていた。ところが、最近では滅多に獲れる事が無く、市場でも稀にしか見掛けない。今回もうちの定置網では数年振りに獲れたと思われる。更にこのように小さな個体は珍しく初めて獲れたような気がする。自分用に標本写真を撮り、魚ボラの標本用に冷凍保存する。


コメント (2)
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