今朝、地元新聞を見るとイトウオニヒラアジCaranx heberi (Bennett,1830)の記事が載っている。これは昨年、うちの定置網で捕れたアジ科魚類の日本初記録種のうちの1種である。そして今月31日に日本動物分類学会の国際学術誌「Species Diversity」に論文が掲載され、そこで標準和名イトウオニヒラアジが提唱されている。このイトウオニヒラアジのイトウとは魚ボラの先生(論文著者)が私にちなんで付けて下さったものである。そういった経緯があり先日既に新聞社の取材を受けていた。そして、新聞に掲載されるのは学会誌が発行されてから(来年)と思っていた。ところが発行前の今日、新聞に掲載され驚いた次第である。論文はレフェリー審査を通過しているので問題ないと思われるのだが、もしも何らかの理由で発行が中止されれば標準和名はまだ確定しない。新聞の記事は新鮮さが命ではあるがこれはフライングではないだろうか?漁師はみんな朝が早いのでまだ新聞を見ていないだろうと思っていたが、今日の水揚げ時に会う人会う人から新聞を見たと声を掛けられた。みんな喜んでくれたので良かったのかな。
今年は最後の最後、年末にこのようなかたちで終えることができ思い出に残る、一生忘れない年となりました。M先生、命名ありがとうございました。今年は狙っていたアジ科魚類の日本初記録種を捕ることはできませんでしたが、来年はアジ科に限らず標本を捕りまくろうと企んでおります。特に標本未登録種を主に狙っていきたいと考えております。来年は何魚種採集できるかな。