夜間採集は普段は休みの前夜(土曜日夜)に行なっているが、今回は訳あって今日が仕事で明日月曜日が振替休日となったので、日曜の夜に行なう。日曜の夜と言っても日付けは既に月曜日になっていたかも知れないような時間帯。今年は夜間採集での収穫が無く、ネタが無いのでブログに書いてないが、一応は行なっている。今日も「もしかしたら」とついつい思い、期待して足を運んでしまう。港に着くと風が吹いていて、水面が少し波立ち海中が見え難い。今日も駄目かと直ぐに諦めてしまう。懐中電灯で水面を照らすと何かが動いたので掬ってみる。すると透明な魚が1尾捕れる。クロハギ属の幼魚と思われる。クロハギ属の幼魚は定置網でたまに獲れるが夜間採集では初めてである。定置網での採集の場合は選別台の上で見つけることが多く、既に死んでいるうえ冷やされて体も白く濁っている。今回は泳いでいるところを採集したので体は透明で綺麗である。この状態で写真を撮りたいので生かした状態で持ち帰る。体が白く濁らないように氷水で絞めたら直ぐに水から出す。鰭立て作業も体側にホルマリンが付かないように注意する。細心の注意を払いながら撮影する。その後同定となるが、今までに定置網で捕れたクロハギ属の幼魚も同定したことが無い。まだ幼魚なので形質が成魚と異なると思われ今までも同定しなかった。という事で今回も同定は魚ボラに任せる。
魚ボラでオハグロハギAcanthurus thompsoni(Fowler,1923 )と同定されました。