お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

今日もヨロイアジ

2017年11月22日 | 定置網
 今日の定置網漁でまたヨロイアジが獲れる。まだ標本が少ないので今回もする魚ボラの標本用に確保する。昨年初めて見つけたヨロイアジであるが、今まで見つかっていないのが不思議なくらい今年は更に頻繁に見つかっている感じである。よほど良い潮が入って来ているのだろうか。これからもまだまだ期待できそうであるが、標本確保の数が増えてくると我が家の冷凍庫のスペースも気になってしまう。
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今年も来ました!ヨロイアジにヒシカイワリ

2017年11月21日 | 定置網
 今日はラクダハコフグだけでも収穫なのだが、学生達が来ているので更に標本になるような魚がいないか市場内を散策する。すると尾鰭の黒いヒラアジ類が2個体目に付く。見るとヨロイアジである。ヨロイアジは昨年の今頃の時期に初入網した魚であり、今年もまたご対面。ヨロイアジは昨年2個体獲れただけなので、標本はまだ少ない。今日は学生も来ているのでこのまま鹿大へ持って行ってもらえるので標本用に確保する。ヨロイアジが2個体かと思っていたら、確保してよく見るともう1個体はヒシカイワリである。黒い尾鰭ばかり気になって顔付をよく見ていなかった。更に標本用に確保したので採集した場所を調べる為に伝票を調べると、驚く事にうちの定置網で獲れたものである。今日は定置網漁での漁獲量が多く、沖でこの魚を見つける事は出来ず、更に帰港したら私は特に漁獲の多かったサワラの選別作業を最後までしていたので、他の魚を見ることなく水揚げが終了した為に気付かなかったみたいである。この2種が来れば今後が非常に楽しみである。

ヨロイアジ



ヒシカイワリ
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ラクダハコフグ

2017年11月21日 | 定置網
 昨日、市場で水揚げしていると、漁協職員から他の定置網で珍しいハコフグが獲れ活魚の場所に入れてあると教えてもらう。見に行くと定置網でたまに獲れるハマフグである。水族館用にという事でもなく、ただ名前を知りたいとの事であったので採集された方に電話で名前を伝える。このハマフグは必要ないとの事なので標本用に頂き、船に泳がせて置く。そして今朝、定置網漁を終え市場に帰港すると魚ボラの学生に宮崎大学の学生が来ている。宮大の学生は以前にも魚類相調査に来ており、今回もその続きという事である。うちの定置網だけでなく他の定置網の水揚げ作業も覗いて標本を集めている。今日集めた標本を鹿大へ持って行ってくれるというので、序でに昨日のハマフグも渡す。船を繋ぎ再び学生に会うと先程渡したハマフグは珍しいラクダハコフグだと教えてもらう。自分で見た時にぱっと見でハマフグだと思い込んでいたみたいでラクダハコフグと聞いて驚く。ラクダハコフグは昨年宮崎で標本に基づく初記録として報告されていた。だが、ラクダハコフグは昔から図鑑に載っており、珍しい魚という認識が無く、昨年この論文を見て驚いたのを思い出す。それからは注意して見ていなければいけなかったはずだが、今回気付かなかったことをとても情けなく思う。このラクダハコフグ、生きたまま学生に渡したが、その時は体側に綺麗に模様が入っていたが、その後ラクダハコフグと知って再び見せてもらった時にはその模様は無くなっている。この模様が表れている状態で標本写真を撮りたいところではあるが、このラクダハコフグの体形は撮影時に体を横にすることが面倒であり難しいので、撮影できるだけで良しとせねばならない。


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サクヤヒメジ メジャー計画の第一歩

2017年11月19日 | 日記
 2005年に初めて見つけ、新種としては6年が経過するサクヤヒメジ。美しい和名を付けてもらったものの、その後に発行された検索図鑑第三版にも載らず、未だに知名度は低く、一般の人は全くその名も知らない状態である。そんなサクヤヒメジではあるが、今日漁協直営店の物産館へ行くと、パックに詰められて店頭に並んでいるのを見つける。頭部は切り落とされてはいるが、尾鰭からサクヤヒメジと直ぐにわかる。でも、品名はサクヤヒメジではなく「ごぜん」と書かれ、煮付・唐揚げ用として売られている。値段からしてまだ雑魚扱いではある。だが、サクヤヒメジが売られているのは初めてではないだろうか。種名や頭が無いものの、一般の人が目に触れるのは恐らくこれが初めてである。これで味さえ良ければ値段と共に知名度も上がり雑魚扱いでは無くなるのだろうけど。今回は売られていた事にも驚いたけど、それよりもこの数である。このパック詰めされている魚は全てサクヤヒメジである。うちの市場ではこれだけの量が一度に揚がった事は無い。ここの漁協の方がうちの海域よりもサクヤヒメジの生息数が多いのだろうか。
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図鑑「鹿児島湾の魚類」

2017年11月06日 | 日記
 今日、仕事から帰ると図鑑「鹿児島湾の魚類」が届いている。この図鑑は枕崎の鹿児島水圏生物博物館と鹿児島大学総合研究博物館が共同で発行したものである。鹿大博物館が発行するものは非売品であるが、この図鑑は販売も行う。今回の図鑑には魚類検索図鑑第三版にも載らなかったサクヤヒメジにアカネヒメジが掲載されている。そのほか、昨年に新種記載されたタスジフグやダイバーの間でサクランボウと呼ばれて人気の鹿児島湾産の赤味掛かったネジリンボウなど、鹿児島湾に生息する魚類のうち、標本に基づき確認された155科336属494種を302ページのオールカラーで紹介。鹿児島湾は干潟があったりアマモ場やサンゴ礁があるかと思えば、水深が230メートルを越える深海域まであり、多様な環境を持ち備えた海域である。その為、多くの魚種が生息しているものと察するのだが、標本収集には欠かせない漁業は盛んに行われているものの、多種多様な魚種が獲れる定置網の統数が非常に少なく、図鑑に掲載された全体種数は一部に過ぎないと思われる。今後の魚類相調査で新たな発見がまだまだ続くであろう。


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