お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

今年もナマズの子

2010年04月29日 | 定置網




 今日、仕事から帰ると息子がナマズの子を捕って来たと教えてくれる。見せてもらうと全長で2センチ程のナマズの幼魚というより稚魚である。ナマズの幼魚は昨年、やはり息子が近くの田んぼから採集してきて初めて田んぼにいる事を知る(ブログ 2009 5.19)。昨年の個体はもう少し大きく、オタマジャクシをバンバン食べて成長していった。ところが今回の個体はオタマジャクシよりもまだ小さく、餌はまだ田んぼにたくさんいるミジンコを食べているのではといった感じ。今の段階で捕まえてきても、家での飼育は餌が大変そうなのでもう少し成長してからにしてもらいたい。でも息子は言う事を聞かない。やはり目の前に魚がいれば捕ってしまうのが子供である。その後、また捕りに行くというのでカメラを持って一緒に付いて行き、自分は写真にだけ収める。
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今年も獲れ出す フリソデウオ

2010年04月24日 | 定置網

 今日は定置網でフリソデウオの幼魚が獲れる。水面を泳いでいるうちに発見したものの、魚の大群の中に飲み込まれて行き、見失う。帰港し、水揚げ中に選別台の上で発見する。思ったほど傷付いていなかったので標本用に確保する。実は今週定置網で獲れたフリソデウオはこの個体で4個体目。一番最初に獲れた個体は綺麗な状態で生け獲りできたので水族館へ搬出している。今年もまた深海魚のシーズンに突入した感じである。例年だとテンガイハタやリュウグウウノツカイなども混ざるのだが、今年はまだフリソデウオのみである。最近は日本各地でこの手の魚が発見されているらしく、テレビのニュースなどで特集を組んで報道されている。数年前だとフリソデウオなどの深海魚が獲れればその日のうちに大学へ持ち込み撮影し、標本登録していたのだが、標本としてある程度確保できているので、今はそこまでもない。どちらかと言うと毎年確実に獲れているので、ここでは普通種という感じである。今後は標本登録よりも生きた状態で飼育展示できるよう水族館の人に頑張ってもらいたい。
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稀種?珍種?タキフグ

2010年04月20日 | 市場






 今日は水揚げを終え、市場内を散策していると地元料理店の方に変わったフグが水揚げされていると教えてもらう。見に行くと未だ見たことのないフグである。体側の模様が独特なので図鑑で調べれば直ぐに同定できそうであった。既に入札後で教えてくれた料理店の方が買ったそうで、種名・毒性を調べてから料理に使えるようであれば調理するそうである。ところが珍種かもしれないと伝えると標本用として譲ってくれた。御理解頂きとても感謝したい。持ち帰り早速調べるとタキフグとわかる。料理に使えたのか気になり毒性をネットで調べるとタキフグ自体の情報があまりない。ひょっとして稀種かなと思いさらに調べると、某魚のHPでは日本には殆ど分布しないとされている。さらに分布域とは別に観賞魚としての情報がいくつか載っている。日本には分布しないが観賞魚としてはペットショップに入荷しているそうである。何だか怪しい匂いがするがあってはならない状況で無いように願いたい。また、このタキフグ、調べると少々不可解である。タキフグはトラフグ属であり、学名はTakifugu oblongus (Bloch)である。この属名(トラフグ属)に使われる学名はTakifugu (タキフグ)である。この学名、標準和名にどのような経緯があるのか理解に苦しむ。                              
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怪しいが嬉しい初入網 シッポウフグ

2010年04月15日 | 定置網

 今日は定置網で漁獲物を船に積み込んでいると小さなナミダフグを見つける。だが、普段見るナミダフグは体色が黄色っぽいのだが、こちらは少し違い背面が黒っぽい。ひょっとしてと思い取り上げ、体側の縦帯を見ると不連続である。シッポウフグである。シッポウフグは見てみたかったフグなのでちょっと感激。以前から毎年定置網でシッポウフグが獲れていた。ところがそのシッポウフグを鹿大の先生に同定してもらったところナミダフグであった(ブログ 2007 4.11)。ナミダフグは稀種とされていたのでいつも獲れるのはシッポウフグと思い込んでいた。今回シッポウフグが獲れたので初入網となる。だが、昔ナミダフグをシッポウフグと思い込んでいた頃は、自分では両者の区別が付いていなかった。となるとひょっとしたら獲れていた恐れもある。一応自分でシッポウフグと認識した個体として初入網となる。
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セトミノカサゴ再び

2010年04月09日 | 定置網

 今日は定置網を起こし、網を絞るとミノカサゴ類が浮いて来た。胸鰭の色がいつもと違うのですぐに掬い確保する。見るとセトミノカサゴである。セトミノカサゴはここでは稀種であったが、昨年初めて獲れて標本用に確保している(ブログ 2009 11.16)。だがこの時は体表や鰭はスレて状態が良くなかった。今回は他の魚に揉まれる前に掬い、確保できたので前回よりは状態が良い。綺麗な写真が撮りたかったので再び撮影する。昨年標本用に確保してから今回の個体で4個体目である。さらに潰れていて標本として確保しなかった個体などもあり、この半年で何個体も獲れた事になる。今までまったく獲れなかった種だったのに何で急に獲れ出したのだろうか。環境の変化なのか分からないが悪い方向で無いように願いたい。
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ウミドジョウ

2010年04月06日 | 定置網

 今日は水揚げ後、網替の為再び沖へ向かう。港を出ようとすると堤防で網作業をしていた漁協定置網の人が身振り手振りで魚を確保していると伝えてくれる。何か変わった魚が獲れたのだろうと期待しながら沖作業へ向かう。作業を終え帰港し漁協の冷蔵庫の中を探ると見覚えのある魚を見つける。ウミドジョウである。ウミドジョウは5年以上前にうちの定置網で1個体獲れた事があるのだが、それからは獲れないでいた。その時も写真は撮っていたものの、現場で撮ったものしかなく、また撮影したいと思っていた。持ち帰り撮影しようとすると腹鰭が2本ある。昔ウミドジョウを獲った時に腹鰭が1本だったことを覚えていて、昔撮った写真でも確認する。さらに図鑑でも調べるとやはり腹鰭は1軟条となっている。となると別種と思い検索図鑑で調べるとやはりウミドジョウの方向へ進む。ネットでウミドジョウについて調べるといくつか画像が見つかり、それをみると腹鰭が2本確認できるではないか。考えてみれば形質は魚の片側の計数が記載されている。となるとこの個体も1軟条となる。昔撮った写真をもう一度じっくり拡大してみると軟条の間に筋が1本確認できる。この時は気付かなかったが、2軟条が重なって1本に見えたようである。自分で間違えて覚えていた事に気付き、勉強になった。

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夜間採集

2010年04月03日 | 魚ボラ

今日は土曜日なので恒例の夜間採集に行く。現場に着くとプランクトンの量がめちゃくちゃ多い。今までで一番最高と思われる。こんなにプランクトンが多ければこれを餌にしている魚達もお腹いっぱいで浮いてこないのではと思うほど。さらに普段使っている懐中電灯を今流行りのLEDに替えたので、海中が非常によく見えるようになり尚更プランクトンが目に付く。そんな中、ひょろ長い透明な魚が泳いできたのでシラスウナギかと思い掬い上げる。見るとシラスウナギではない事はわかったが、何かの仔魚という事くらいしかわからない。その後、イワシの仲間のような幼魚を捕まえる。見ると脂鰭が確認でき、こちらはアユの幼魚とわかる。今回はその後も同じ種を数個体獲り終了。透明な仔魚が気になるので持ち帰り調べる。すると、この個体も脂鰭が確認できたのでこちらもアユと思われる。一日でアユの仔魚・幼魚を採集する事ができた。タグを付け魚ボラの標本用に冷凍保存する。
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