お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ホウセキカサゴに・・・

2013年05月30日 | 定置網

 昨日の定置網漁で獲れたホウセキカサゴであるが、本船の活け間に活かして置いているが、死んでしまったら水族館用にも標本用にもならなくなってしまう。心配で何度も覗きこむがなにか様子がおかしい事に気付く。ボロカサゴだと体側にたくさん皮弁があるのが当り前であるが、ホウセキカサゴは皮弁が少ない。だが上からよく見るとたくさん皮弁があるように見える。取りあげて見てみると皮弁では無く、イソギンチャクである。なんでイソギンチャクが付いているのか不思議である。よく見るとこのイソギンチャクは船の活け間の周りに付着しているものと同じように思う。となるとこのイソギンチャクがホウセキカサゴに寄生したのだろうか。それともホウセキカサゴが擬態の為に体側にイソギンチャクを吸着させたのだろうか。どちらにせよイソギンチャクが魚に付いているのは初めて見たし聞いたことも無い。しかも1日でこれだけの量のイソギンチャクが付着しているとは。ヤセオコゼがヒドロ虫を体側に付けているように、このような事があるのか文献などを探してみなければ。
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初入網?ホウセキカサゴ

2013年05月29日 | 定置網



 今日は定置網を起こしていると荒い目の所にオレンジ色の魚が引っかかって上がってくる。その魚を取りあげるとなんとホウセキカサゴである。うちの定置網ではボロカサゴは何度も獲れたことがあるが、ホウセキカサゴは初めてである。ホウセキカサゴが引っかかってきた網目の所は普段は砂地に座っている。魚を網から外せたと言う事は外から中へと魚の頭が差していたことになる。となると定置網の通常の通りを通ってきたのでは無く、外から刺し網のように刺さっただけのようである。となると定置網に入網では無く定置網に刺したである。刺し網に魚が刺さればそこが傷になるが、この個体は綺麗な状態で網から外すことができる。状態が良いのでとりあえず活け間に活かして持ち帰る。
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トビウオに寄生?

2013年05月25日 | 定置網



 最近は定置網でトビウオ類が獲れている。そんな中、今日はそのトビウオに寄生しているものを発見する。トビウオ類にはよくウオノエやウオノコバンなどが寄生している。ところが今回はそれらでは無く、エボシガイに良く似たものが寄生している。ウオノエやウオノコバンであれば移動もするだろうが、エボシガイの仲間となると移動はせずにその場に根付くタイプである。今までに魚にエボシガイの仲間が寄生しているところを見たことがなかったが、調べてみると例が見つかる。そういえば昔トビウオに寄生していたウオノコバンにエボシガイの仲間が寄生しているものを見たこともある。漂流物に良くエボシガイは着くが動きの速いトビウオに着く事ではたして餌を摂取できるのだろうか。
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大御所モンガラカワハギ

2013年05月22日 | 市場

 今日は定置網の水揚げをしてると市場の活魚の場所に奇抜な模様の魚が泳いでいる。モンガラカワハギである。活かしてあるところをみると水族館用である。モンガラカワハギの体色は綺麗であり、毒々しい感じであり、奇抜な色彩でとても人気のある魚である。当然水族館でも人気があるので、この魚が獲れれば水族館用に活かして水揚げされる。だが、モンガラハギ科の魚は気が荒く、水槽に入れれば他の魚の鰭をかじったりして水族館側からしたら嫌われ者であり、体色が綺麗ではあるものの水族館からの注文は無い。ところがモンガラカワハギだけは別格で獲れれば水族館から引き取りに来る。気性は荒いものの、この体色はそれよりも上を行くアイテムなのであろう。
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特大のヒシヨロイアジ

2013年05月18日 | 市場

 今日は定置網の水揚げをしていると大きなヒラアジ類が水揚げされていた。見るとヒシヨロイアジである。ヒシヨロイアジはここの市場では幼魚、若魚しか見たことが無く、このサイズは初めて。どこまで大きくなるのか調べると全長で50センチとなっている。間違えなくこれは最大級のサイズである。標本用に確保したい気もあったが、ヒラアジ類は値段が高く、このサイズ。目玉が飛び出るくらいの値段も想定できたので、確保は見送る。味の方も気になるところである。
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シャチブリ標本登録

2013年05月17日 | 魚ボラ



 今日は標本用に頂いたシャチブリの幼魚の標本登録に鹿大へ向かう。透明な体を維持する為に冷やし過ぎず温めず、慎重に冷やしながら標本を持ち込む。自宅から車で1時間。更に所用もあり3時間近くクーラーの中に入れて保存しなければならなかったので海水の量を多めにし、保冷剤の扱いに注意する。いざ大学に到着して、恐る恐る標本の状態を確かめると何とか透明な体は維持されていてホッとする。後は魚ボラの学生に任せ、標本撮影、登録をしてもらう。
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シャ・シャ・シャチブリの幼魚だぁ~

2013年05月17日 | 定置網

 今日は港に戻り水揚げしていると、お隣の定置網の人から「これは凄いんじゃない」と珍しい魚が獲れたと教えてもらう。見に行くと活かして持ち帰ってきたようであるが既に死んでいる。透明な体にオレンジの斑紋。見覚えがある魚だがピンとこない。だが、この顔付きにこの背鰭。シャチブリの幼魚である。その定置の人にシャチブリの幼魚らしいと伝えると種名がわかっているんだとテンションが下がってしまう。だが、逆に自分のテンションは上がる。死んでいるので標本用に頂く。このように体が透明な魚は冷凍すれば体が白くなってしまうし、冷蔵でも冷やし過ぎるとやはり白くなってしまう。これは直ぐに大学へ持ち込まなければと思うが、それまでにいくつか用事もある。とりあえず慎重に冷やしつつ、その時を待つ。
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港の夜間採集

2013年05月11日 | 採集

 今日は土曜日。最近は定置網でも魚がいろいろと出てきたので久しぶりに近くの港に夜間採集に行く。港に着くと条件は良い感じ。早速散策するといろいろと幼魚が目に付く。そんな中、カエルアンコウを見つける。カエルアンコウは動きが鈍いのであっさり採集。その後もカエルアンコウを見つけ、最終的に6個体採集する。そのほかニザダイやフグ類の幼魚などを採集。また、普段は砂の中から顔を出しているアナゴの仲間が珍しく体全体を出して移動中。これも採集する。調べるとホタテウミヘビであった。ホタテウミヘビは夜間採集時に何度も砂の中から顔だけ出しているのを確認はしていたが採集できないでいた。この小さなサイズは初採集となる。
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難しいハタンポ

2013年05月10日 | 定置網



 今日は市場で定置網の水揚げをしていると、別の定置網が水揚げしていてミナミハタンポが水揚げされていた。そんな中、1個体だけ大きなハタンポが撥ねられている。見るからにミナミハタンポとは体色も体形も違う。この個体を漁協職員から標本用に頂く。その場で腹鰭前方の隆起線を調べると触っても指に感触が無く、無い感じ。ということはリュウキュウハタンポになる。だが、リュウキュウハタンポとは何か違う感じがする。最近はハタンポ類も新種が数種発表されている。これは自分では同定できないと思い、あとはいつものように魚ボラの学生に任せるしかない。
後日、魚ボラでミエハタンポと同定されました。
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どデカカワハギ

2013年05月10日 | 定置網

 今日、定置網でカワハギが獲れました。カワハギは毎日のように普通に獲れ、珍しい魚ではない。ところが今回の個体は今まで獲れた中では一番大きなものである。あと数グラムで1キロ。ここの市場ではカワハギは大・中・小に分けられるが、300グラム以上が大である。この個体は文句なく大。小さなウスバハギよりも大きいこのカワハギ、肝もさぞかし大きかったであろう。
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ゴイシウミヘビ

2013年05月06日 | 定置網



 今日は定置網の水揚げ作業をしていると、いつも標本提供してくださる漁師さんが私の所まで来てくれてまた標本を頂く。見るとゴイシウミヘビである。ゴイシウミヘビは定置網でも獲れたことが無く、市場はもちろん素潜り採集時でも見たことがない。採集場所を聞くと一応町内ではあるが、町内の島で本土より75キロも離れた島で獲られたものとの事。このゴイシウミヘビは以前から知っていた魚ではある。以前に水族館で見た時はモヨウモンガラドオシという名で展示されていた。どこが違うのかと調べたことがあり、自分が所有する検索図鑑では体側の斑紋の列数で分かれていたが、ネットで調べるとシノニムとなっていた。今度の検索図鑑ではどのような扱いか気になるところである。
*日本魚類検索第三版ではゴイシウミヘビをモヨウモンガラドオシの大型個体とみなし、新参異名としています。
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