今日は定置網の漁獲物の水揚げ後、市場内を散策すると黒ずんだコショウダイが目に付く。クロコショウダイである。クロコショウダイはうちの定置網でも今までに1度だけ獲れた事があり、また市場に水揚げされるのも2~3年に1個体あるかないかというくらいここでは珍しい魚である。探していた魚ではあるがよく肥えていて大変に大きい。魚ボラの標本用にはもっと小さな個体でいいのだが、ここで逃すと今度出会うのはまた何年後かと思われる。また、今日は魚ボラの日では無いが、たまたま用事があり鹿児島へ行かないといけないので、ついでに大学へ持ち込む事はできる。ということで漁協の職員に頼み、魚ボラの標本用に確保する。それにしてもこの個体、大変に肥えていてとても美味しそうである。2ヶ月前に登録したオシャレコショウダイも良く肥えていて美味しそうであった(ブログ 2009 4.3)が、前回に続き今回も標本にするには何とも勿体無い感じである。
今日は定置網の漁獲物の水揚げ後、市場内を散策すると黒ずんだコショウダイが目に付く。クロコショウダイである。クロコショウダイはうちの定置網でも今までに1度だけ獲れた事があり、また市場に水揚げされるのも2~3年に1個体あるかないかというくらいここでは珍しい魚である。探していた魚ではあるがよく肥えていて大変に大きい。魚ボラの標本用にはもっと小さな個体でいいのだが、ここで逃すと今度出会うのはまた何年後かと思われる。また、今日は魚ボラの日では無いが、たまたま用事があり鹿児島へ行かないといけないので、ついでに大学へ持ち込む事はできる。ということで漁協の職員に頼み、魚ボラの標本用に確保する。それにしてもこの個体、大変に肥えていてとても美味しそうである。2ヶ月前に登録したオシャレコショウダイも良く肥えていて美味しそうであった(ブログ 2009 4.3)が、前回に続き今回も標本にするには何とも勿体無い感じである。
今日は定置網を起こし始めると、突然ストップの声が上がる。網が破れているのかと見に行くと、衝撃的な光景が眼に飛び込んでくる。何とリュウグウノツカイが立ち泳ぎをしているではないか。今、丁度水族館にバショウカジキの幼魚を頼まれていて、それを入れる容器を船に積んでいる。その容器を使い、リュウグウノツカイを生け捕りにする。今まで獲れたリュウグウノツカイは全て1メートル以下の幼魚であった。今回の個体も最大長を考えると幼魚ではあるが全長で1.5メートルはある。尾はあるが残念なことに尾鰭が欠落している。港に帰り、これまた水族館の方が準備したバショウカジキ用の円形水槽に入れる。生きている状態で水槽に入れることができたので、テレビに新聞と報道関係に連絡する。その後、テレビ局が来て、ニュース用に撮影。だがその後は急激に弱り、新聞社が来た時には息絶えてしまう。生きていればそのまま水族館となるのだろうが、死んでしまったので魚ボラの標本用にと思っていたら、今週末漁協で行なうイベントで展示するとの事。まだ日にちがあるので冷凍しなければ腐ってしまうが、冷凍すると展示する時に解凍を失敗すると綺麗な長い鰭が切れてしまう恐れがある。という事でアルコールに浸けておこうとなった。だが、アルコールなどはない。ここでアルコールというと焼酎である。という事で漁協から焼酎を持ってきて容器に入れ、そこにこの個体を入れ蓋を閉め、ガムテープで密閉する。中の様子を見る事はできない。いままで魚を焼酎に入れて保存したことがないのでどうなるかはわからない。果たして週末どのような姿になっているだろうか。
今日は仕事終了後、素潜り採集に行く。現場に着くと風が吹いていて、少々ウネリがあるが見た感じ濁りがなさそうなので決行する。だが、海に入ると若干濁りがある。そんな中でも目新しい魚を探す。色々と幼魚が出てきて賑わってきているのだが採集した魚ばかり。時間もあまりないのだが、それよりウネリが大きくなってきたので手っ取り早く採集できる魚を探す。ツマジロモンガラの幼魚が目に付く。追いかけると岩の割れ目に逃げ込むが、狭くて尾鰭が見えている。尾鰭を摘んで引っ張り出そうとすると、小さい体ではあるがグーグーと大きな音を立てる。そのうえ鰭を立てているのか引っ掛かって出てこない。そんな事をしていると少し先にもツマジロモンガラの幼魚がいる。目標をこちらに替え難なく採集。このほか今回はメガネウマヅラハギの幼魚がやたら目に付き採集。そのほかクロハギ属の幼魚など結果的に未採集の魚どころか採集しやすい魚ばかりとなる。
今日は魚ボラの日。海外出張の学生も戻り1ヶ月振りに顔を出す。昨日、アカグツの仲間が港内に浮かんでいたので取り上げた。恐らく現在最盛期のウチワエビの深海刺し網に掛かったものが捨てられていたと思われる。この個体は自分で同定すると腹面の小棘や体背面の帯状の模様などからオキアカグツとなった。この個体を魚ボラに持ち込む。すると学生の同定結果は腹面に小棘があるとの事でアカグツとなる。自分で腹面を触ったらツルツルしている感じがしたのだが、顕微鏡を使うと小棘が確認できるとの事。確かに小棘がある個体、無い個体を触り比べた訳ではないので、ただ一方の感触だけで判断したのは間違いであった。今回の同定は自分ではかなり自信があったのだが、まだまだ勉強あるのみ。
最近は定置網でイワシ類やトビウオ類、時にはバショウカジキなど様々な魚種の幼魚が水面を泳いでいる。今日はダツ類の幼魚と思う魚を見つけたので掬ってみるとトウザヨリの幼魚であった。トウザヨリは定置網で成魚がよく獲れる。また、船を走らせているとトビウオのように海面を飛んで逃げるところをたまに見かける。今回は動きが素早く何度目かでようやく掬う事ができた。トビウオの幼魚を掬う時は小さな体ながら親のように飛んで逃げまわる。ところがトウザヨリの幼魚は飛んで逃げようとはしなかった。確かに成魚もトビウオのように優雅には飛ぶ事ができない。今回幼魚の撮影はもちろん初めて。だが、撮った写真を見ると成魚と何ら変わらない写真となってしまった。だが、今回の個体は全長で10センチ程であるので、成魚では長すぎて無理であった水槽に入れての撮影ができた。
最近は定置網でヤマトカマスの若魚がよく獲れる。今日もヤマトカマスを選別していると、その中に全長が15センチ程の背面が青っぽい個体を見つける。取り上げヤマトカマスと見比べると雰囲気がどこか違う。たまに水揚げされるホソカマスが他のカマス類と比べると体色が青っぽいので、ここの市場ではアオカマスと呼んでいる。この個体にはホソカマスの体側に見られる2本の黄褐色縦帯が確認できないが、ホソカマスの若魚の可能性があるので確保する。持ち帰り検索図鑑で同定すると鰓耙や腹鰭の位置などからホソカマスとなる。ホソカマスの若魚が獲れたのは初めてである。だが、今まで気付かなかった事も考えられる。最近はホソカマスも滅多に水揚げされなく、うちの定置網ではここ何年と獲れていない。そのうち獲れるだろうと思い、魚ボラの標本用にまだ確保していなかった。今回標本用として確保はできたが若魚ではなく、やはり見てホソカマスと分かるような2本の縦帯が確認できる個体を確保せねば。
今日は水揚げ後、市場内を散策するとアジアコショウダイを見つける。アジアコショウダイはここではちょっと珍しく、うちの定置網では獲れた事がなく、年に数えるほどしか水揚げされない。今まで機会に恵まれず、未だに魚ボラの標本として確保していない。今回は時間もあるし、忙しくもない。標本を確保するには絶好のチャンスであるが、この個体は非常に大きい。3キロは越えており確保しても冷凍することができない。このままの状態で大学へ走るしかないが、今、魚ボラの先生や学生は海外出張中。という事で標本用に確保するのを諦める。でも実際に購入した場合、キロ単価が安かったとしても3キロ以上となればそれなりの値段になる。年に何度かは市場で見かけるので、焦って確保しなくてもそのうち標本に適したサイズの個体を見つけることができるだろう。でもいつになるかは分からない。
今日は仕事が午前中で終了。午後の予定がないので今年初の素潜り採集に行く。今年に入って水揚げする為の貝採りでは何度か潜ったが、今回は標本用の魚の収集目的で今年初となる。もう水温も上がり熱帯系の魚がちらほらと確認できる。標本用に何かいないか探していると海底を白いゴミのようなものが漂っている。見ていると何だか動きが不自然なので潜って確かめる。するとベラ科の幼魚のようである。見たことが無いのでとりあえず採集に掛かる。ところが体が小さいうえ案外と素早い。何度もチャレンジするが採集できない。どこか遠くへ逃げてくれれば諦めるのだが、動く範囲は狭い。何度もチャレンジしているとベラがゴミに隠れる。そこをゴミごと掬い採集。小さな魚1個体に時間と体力を使ってしまう。だが、初採集で同定が楽しみ。ウチに帰り早速同定。検索図鑑では分かりそうにないので生態図鑑で似たようなベラを探す。するとそっくりな写真を見つける。するとブチススキベラの幼魚である。ブチススキベラの幼魚はブログでまだ紹介していないが、体側に小白点?が散在する個体は何度も採集している。そう思えば確かに泳ぎ方はそっくりである。初採集と思っていたのでガッカリ。でも違うステージなので良しとしなければ。
以前から作業場前の港を覗くと岸壁にサツキハゼが群れていた。だが、かなり臆病で網を入れようものならすぐに岸壁に付着しているカキ殻などに逃げ込んでしまう。また、釣ろうと糸を垂らしてもやはり逃げてしまい採集できないでいた。そして潮が引くと自然といなくなってしまう。ところが今日、潮が下げた干潮時に岸壁を覗くと、いつもはいなくなっている水深であるのにまだ群れている。これだけ浅ければタモ網で掬えるのではと思いチャレンジ。50尾程は群れていたが1尾のみ採集。やはり逃げ足は速い。あれ程いたのに採集できたのが1尾のみとは・・・。でも今まで採集できなかった魚だけに1尾でも捕れて良かったと思わねば。持ち帰り撮影する為に展鰭するが個体が小さく難しい。思うような写真にならなかった。図鑑を見るとサツキハゼ属はよく似た数種が存在する。でも分布域を考えるとサツキハゼであろう。
今日は漁協定置網の水揚げを見に行くと、これマグロの子と聞かれる。見てみると頭部が非常に大きな幼魚である。マグロ類の幼魚は頭でっかちである。また尾柄部に小離鰭もある。だが、背鰭を見るとマグロ属ではない感じ。パッと見たときは体側の感じがイソマグロのように見えたがイソマグロなら背鰭の形も一致する。ハガツオの幼魚も同じような背鰭を持つが、ハガツオの幼魚の背鰭は黒い。やはり第一印象のイソマグロの幼魚だろうか。家に帰りこのサイズではないが昔撮ったイソマグロの写真を見ると若魚ではあるが背鰭の色が一致する。とりあえず写真を撮り、標本を傷めないように直ぐに魚ボラの標本用に冷凍保存する。その撮った写真から側線を探すがよく分からない。標本を確認したいが既に冷凍中。結局後は魚ボラ任せとなる。
魚ボラでイソマグロGymnosarda unicolor(Rüppell,1838 )と同定されました。
今日は定置網でオレンジ色の小さな玉が浮いているのが目に付く。ある魚の幼魚が思い浮かびタモ網で掬う。見るとやはりシマウミスズメの幼魚である。昔、やはり同じシマウミスズメ幼魚が捕れたのだが種が同定できなかった。ハコフグの仲間で体色がオレンジ色、眼上棘が前方に突出しているとなると、思い当たるハコフグの仲間が見つからなかった。だが、生態図鑑を手にしてそこに掲載されている写真を見て、それがシマウミスズメの幼魚と分かった。シマウミスズメの成魚は体色も体側の模様も異なる。だが、その生態図鑑には各ステージの写真が載っていて、それを見ると体色や体側の模様の移り変わりが分かり、納得する。ところがそれが分かってからは捕れなかった。元々シマウミスズメは素潜り採集時によく確認されるが、定置網では滅多に捕れない魚である。しかも傷付いていたり、肛門から腸が出ていたりする。今回の幼魚も傷こそ無かったがやはり腸が出ている。持ち帰り腸を取り除き撮影し、あとは魚ボラの標本用に冷凍保存する。
今日は平日であるがうちの定置網だけ昨日の日曜日が仕事だった為、振り替え休日となる。朝ゆっくりと起きて水揚げを見に行くがブログネタになるような魚は見つからない。今日は時間がたっぷりとあるのでこのあと素潜りに行く。素潜りは今年2回目。前回はまだ水温が低く魚種が少なかったので貝を採る。今回も小遣い稼ぎに貝採りを行なう。時間があるので欲を出しテトラポットで鮑を探す。テトラを探すといつも目にするのがオニカサゴである。今回もオニカサゴを見つける。貝採り中でもどうしても魚に目が行ってしまう。標本には手頃なサイズだったので採集する。オニカサゴは隠れているつもりなのか近づいても逃げないので簡単に採集できる。体色が黒っぽかったのでイヌカサゴも疑ったが体側に小黒点が確認できる。そういえばテトラに付いているオニカサゴは黒っぽい個体が多い。普段はよく見掛けるのだが今回はこの1個体のみであった。持ち帰り撮影後、魚ボラの標本用に冷凍保存する。