お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

イズハナダイ

2011年10月29日 | 市場

 今日は市場を散策していると見たことのない魚が水揚げされていた。見た感じはフサカサゴ科魚類だろうと思っていた。漁協の職員に問い合わせ、採集した漁師さんを聞くとよく標本提供して下さる方で良く知る人であった。それならこの魚のロカリティもわかるだろうと思い、標本用に確保する。その後、その漁師さんを見つけ、話を伺うと水深340mで釣ったとの事。深場の釣りとなると口から内臓が出たり、目が飛び出したりするものだが、幸いこの魚は大丈夫であった。たまには釣れる魚だと聞き、珍しい魚ではないと思い図鑑で調べれば直ぐに種がわかると思っていた。ところが持ち帰り調べるとフサカサゴ科の中に該当する種がいない。これはひょっとしてと思うが一応、他の科を調べる。するとイズハナダイが浮上する。そこでイズハナダイの画像をネットで調べると「イズハナダイの仲間」とか「イズハナダイ属の一種」だとか、これがイズハナダイという画像が見つからない。そこで魚ボラのM先生に電話すると、イズハナダイは再検討されているとの事。この個体の写真を先生にメールで送ると、この個体はイズハナダイとされている種で未記載種の可能性が高いと回答が帰ってくる。魚ボラにある屋久島産の標本写真も送られてきたがまったく同じ種であった。とりあえずは標本登録しておき、種が確定するのを待つ。
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アカハタ

2011年10月14日 | 採集

 今日は悪天候で仕事が午前中で終わる。雨が降るが幸い海の濁りがないので久しぶりに素潜り採集に行く。魚種の多いポイントへ行くが波とうねりがあり入れず、別の場所へ。海に入るとやはり少し濁りがある。前回は魚種があまりにも少なかったが、もう南方系の魚も入ってきているだろうと少しは期待していた。ところが見渡しても色鮮やかな魚が見当たらない。今年は本当に潜っても面白くない年となった。特にチョウチョウウオ類が数種しか見つからない事は今までになかった。せっかく来たのだから何か採集しないとと散策するとアカハタを見つける。アタックするが直ぐに逃げられてしまう。その後も何度となくアカハタを見つける。そういえばここ数年急に増えたオオモンハタが今日はまったく見つからず、普段目にしないアカハタがたくさんいる事に驚く。でもアカハタは素潜りでは採集できないと諦めていた矢先、出口が一か所しかない岩の穴に逃げ込むアカハタを見つける。しかも水深が浅い。これならばとアタックし採集する。アカハタは素潜りでは初採集。持ち帰り撮影。アカハタはその名の通り赤く奇麗な魚で以前から写真を撮りたかった魚種である。ところが撮影した写真を見ると赤い色も薄く、鮮やかさがどこか足りない。確かに捕まえた時もどことなく白い感じであった。自分の理想としていた写真とはかけ離れたものとなってしまう。今回はアカハタがたくさん確認できたので再度チャレンジしたい。でも数は多くても今回の採集は運が良かっただけ。次回も運を味方にできるだろうか。
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ウメイロ

2011年10月13日 | 日記

 今日は水揚げ後倉庫の戻ると、昨日キンギョハナダイの標本を提供して下さった漁師さんが珍しい魚が釣れたと私を訪ねてきた。魚を見ると奇麗なウメイロである。ウメイロは鹿児島では珍しい魚ではなく、中央市場などにはよく水揚げされている。だが、ここでは珍しく、この漁師さんもこの魚の事は知らず、初めて釣ったとの事。その方も珍しい魚だと期待して来られたようであるが、私が魚種名を直ぐに答えるとちょっとがっかりしていた感じであった。今回の個体は若魚であるが成魚と見た目は変わらず、家の撮影用の水槽にもギリギリ入るサイズである。ウメイロはまだ幼魚の標本写真しか撮っていないので自分としてもとてもありがたい標本提供となる。
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キンギョハナダイ

2011年10月12日 | 日記

 今日は水揚げ後倉庫に戻ると、オレンジ色の奇麗な魚が置いてあった。標本をよく提供して下さる一本釣りの漁師さんが私を訪ねて来て、置いて行ったそうである。見るとハナダイの仲間であるというくらいで種名まではわからない。持ち帰るが今日は忙しく種名を調べることなく鹿児島へ出掛け、会議。会議があまりにも早く終わった為、久しぶりに魚ボラに顔を出す。その後、帰宅してから魚を撮影後、同定する。するとキンギョハナダイの雌個体となる。以前にもこの標本を提供して下さった漁師さんからキンギョハナダイを頂いた事があるが、その個体は雄であった。これで標本写真も雌雄両個体が揃う。この種の魚は水揚げされることもなく、定置網でも素潜り採集でも確保できないのでとてもありがたい。
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