お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

謎な行動のサイウオに嬉しいアユ仔魚

2023年01月29日 | 採集
 今日は日曜日で本来なら休みであるが昨日、明日が時化な為、定置網漁を操業。昨日の土曜日は風が強く夜間採集には行けず、明日は時化なので仕事が休みとなり今日夜間採集を決行。港に着き、早速海を覗くと驚くことに目の前でサイウオの仲間を発見。直ぐに採集。すると直ぐにまたサイウオの仲間を発見。サイズが小さくスルーする。更にまたサイウオの仲間である。様子を見ているとあちこちでサイウオの仲間が水面でクルクル回って泳いでいるではないか。こんな光景を目にするのは初めてである。今までは見つけたら逃げられる前にと直ぐに掬っていたのだが、今日はあちこちにいるので焦らずに観察する事に。更には携帯電話で動画も撮る。一応、大きめな個体を3個体だけ確保してあとはひたすら観察。これが普段の姿なのか、それとも何かしているのだろうか。暫く観察するもこの行動は謎のままで終了。また、今日はそのほか嬉しい事にアユの仔魚も確認。今まで見て来た中で一番大きな群れとなっている。この港で毎年確認していたアユの仔魚は4年前から姿を消し(ブログ2019 3.30)、近くの小さな川のアユが絶滅してしまうのではと心配していた。毎年夏に川へ行き、アユの親魚を目視で確認出来てはいたのだが、本当に安心した。沢山いたので今回は1個体だけ確保する。危ない海での生活を早く終え、少しでも早く川へ遡上してもらいたい思いである。

サイウオの仲間

アユの仔魚

アユの仔魚

アユの仔魚

アユの仔魚

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悩ましいナルトビエイを標本登録へ

2023年01月17日 | 魚ボラ
 今朝の定置網で獲れた体表一面にマダラ模様のあるナルトビエイ。今日は仕事が終わるのが遅くなる為、それから大学へ走ると帰りが遅くなってしまうので持ち込むかどうか悩んだのだが、明日は本船の工事が終わっておらず出漁出来ないので出勤時間が遅くなる。それなら帰りが遅くなっても大丈夫なので大学へ持ち込むことにする。仕事が終わり標本を車に積んで急いで家に帰り、大学へ向かうが、それでも家を出る時は既に19時を過ぎている。午前様を覚悟して大学へと走る。大学に到着後、早速学生達が集まり撮影に入る。撮影は意外と困難で体表の光の反射を取り除くのが難しく、何人もの学生が黒い板を使って光が当たるのを抑えながらの撮影となる。私も現地で昼間に撮影した時も体表が光ってしまい、このマダラ模様が一面に広がっている様子がうまく写らなかった。白バック黒バック、背面裏面と撮影を終え終了。期待していた国内未記録種の可能性も魚ボラの先生が調べてくれて、そのような種は存在しない事がわかり、現時点ではナルトビエイと同定される。撮影後に帰路に就くが、思った通り午前様となる。今後、DNA解析などにより別種とならないか期待したいところである。









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悩ましいナルトビエイ

2023年01月17日 | 定置網
 今日の定置網漁で少し大きめなナルトビエイが優雅に泳いでいた。網を絞りそのナルトビエイが揚って来る。すると、そのフォルムからナルトビエイと思っていたが体表一面に黒い斑点が散在しマダラ模様である。今まで沢山のナルトビエイを見て来たが、このような模様のあるナルトビエイは初めてである。これはひょっとして海外産で国内未記録種の可能性があるのではと思う。だが、このサイズは大き過ぎて今日中に大学へ走らなければならないサイズである。今日は船のクレーンの工事があり、仕事が終わるのが遅くなってしまう為大学へ走れるかわからなく、標本用に確保するかどうか悩む。取り敢えず市場までは持ち帰り漁協の冷蔵庫に入れ検討する事に。水揚げが終わり冷蔵庫へその個体を見に行くと沖では普通のナルトビエイの様に黒っぽく見えたのだが、今は茶色っぽく見える。茶色いので大きなトビエイのようにも見える。時間が経つにつれトビエイではないかと疑って来る。トビエイであればこの体表の模様も不思議ではない。だが、確かトビエイは吻が尖らず丸かったと記憶しているが現場では調べることが出来ない。魚ボラの先生に連絡するが電話が繋がらない。学生と連絡を取り、エイ類を研究している学生に見てもらい直接電話が来てナルトビエイと教えてもらう。体表一面ではないがそのような模様が現れる個体もいるそうである。それならば無理して大学へ持ち込む必要もないかと思う。その後、先生からも電話が来てそのような個体も必要との事。幸い船の工事も明日まで掛かるので、明日は出漁しないことになり朝の出勤時間がゆっくりとなる。それならば帰りが遅くなってもいいので大学へ今日持ち込む事にする。
ナルトビエイ




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今年初はヨスジヒメジ

2023年01月14日 | 定置網
 あけましておめでとうございます。今年もお付き合いの程、よろしくお願い致します。
さて、年明けの定置網漁に期待していたのですが面白い魚は見つからず、今日でもう2週間が経過。今日の定置網漁でブログネタを発見。ヨスジヒメジである。漸く標本用に確保すべき魚と出会う。ヨスジヒメジは薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2.25)を刊行するまでに標本用に確保した個体が1個体のみで、その個体は同定のキーとして重要な尾鰭の上葉が欠損しており、図鑑用に綺麗な別個体を確保したいと思っていた。稀な種で諦めていたが、期限ぎりぎりで綺麗な個体を確保(ブログ2021 9.23)出来て図鑑にはその写真を載せることが出来た次第である。昨年も1個体確保しており今回の個体は今までで5個体目となる。年が明けて2週間経ってしまったが、ヨスジヒメジが今年初のブログネタとなり今年も何だか期待出来そうである。
ヨスジヒメジ


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