世間では既にゴールデンウィークに入っているようであるが、うちは5月に入ってからである。だが、今年は漁協の連休中も別の仕事が入っており、息子も連日部活の練習である。今日は仕事が早く終わり、息子も部活が午前中で終わる。子供の日に息子に付き合えないので、本日午後から息子と釣りに出掛ける。生憎、海上は風が吹いて来て海での釣りはできない。という事で近くの川へ釣りに行く。釣りといっても近くの川ではこれといった魚がいないので、ヨシノボリ釣りというか採集となる。まだ川の水は冷たく、ヨシノボリが餌に食いついてくるだろうかとも思ったが、いざ仕掛けを落とすと活発に餌に飛びついてくる。釣り上げると胸鰭基底に三日月状斑が確認できるのでクロヨシノボリと思われる。時間があればあるだけ釣れそうなので1時間程で終了。家の淡水魚用水槽をセット後、川エビしか飼っていなかったので、大きなものを数尾持ち帰り、息子が家で飼育するようである。
世間では既にゴールデンウィークに入っているようであるが、うちは5月に入ってからである。だが、今年は漁協の連休中も別の仕事が入っており、息子も連日部活の練習である。今日は仕事が早く終わり、息子も部活が午前中で終わる。子供の日に息子に付き合えないので、本日午後から息子と釣りに出掛ける。生憎、海上は風が吹いて来て海での釣りはできない。という事で近くの川へ釣りに行く。釣りといっても近くの川ではこれといった魚がいないので、ヨシノボリ釣りというか採集となる。まだ川の水は冷たく、ヨシノボリが餌に食いついてくるだろうかとも思ったが、いざ仕掛けを落とすと活発に餌に飛びついてくる。釣り上げると胸鰭基底に三日月状斑が確認できるのでクロヨシノボリと思われる。時間があればあるだけ釣れそうなので1時間程で終了。家の淡水魚用水槽をセット後、川エビしか飼っていなかったので、大きなものを数尾持ち帰り、息子が家で飼育するようである。
今日は定置網の水揚げ中、活魚を揚げに行くと、そこに刺し網漁の漁師さんが活魚を揚げに来る。揚げに来た魚を見るとなんとカスリハタ。カスリハタはここでも珍しく、今までに数個体しか見たことがない。また昨年、神奈川県博のSさんが来鹿した時に話をしたのだが、カスリハタとタマカイの国内の記録が少ないらしい。ネットを覗いていると釣りなどで捕られたカスリハタなどが載る事があるが、標本に基づいた正式な記録が少ないとの事。これは標本用に確保しないとと思うと同時に高級魚のハタである。量ってみると3.8キロもある。軽く見積もっても1万円超えである。とりあえず魚ボラのM先生に連絡。すると留守電。海外かなと思うが時間をおいて再度電話するとM先生の奥様が出る。やっぱり先生は海外かと思ったら、ちょっとお待ちくださいと、先生に代わってくれてホッとする。値段が高いことも伝えるが確保指令が出る。直ぐに漁協職員に伝え、無事に確保する。標本用の魚としてだけでなく、購入した魚の中では今までの中で1番の高値である。今日は久しぶりに会議も無く予定が無いので大学へ持ち込む。ついでに昨日確保して今晩撮影しようと思っていたホシヤマトミズンも魚ボラに任せる。大学へは行くがM先生の新居でのBBQに誘われ、標本は大学の門で学生に渡し、一人学生を乗せM先生の新居へ向かう。初めて伺うM先生の新居はご夫婦の趣味に徹した造りで羨ましい。
今日は水揚げ中、雑魚の選別作業をしているとイワシを見つけ、手に取る。すると体に丸みがあり硬い。マイワシかと思いきやミズンの仲間のようである。ミズンはあまり獲れないので標本用に確保する。ミズンの仲間も数種いるので調べると体側に1列の暗青色点が確認できるのでホシヤマトミズンのようである。ひょっとして今年初の初採集かなと思い、昔の写真を調べると見つけてしまった。恐らく2個体目。獲れた時期が魚ボラの開始時期と同じくらいなので標本登録してあるかは微妙。自分用の標本写真も撮っていないので持ち帰り撮影したいところではあるが、今週は年度初めで毎晩会議。最終日の今晩は会議が2つ重なり、その後に懇親会も。時間があれば撮影したかったが帰宅はもう少しで午前様。怒涛の会議週間も今日が最後なので明日なら時間がある。撮影は明日に延期し今晩は明日の仕事の為睡眠とする。
最近はサメ類のネタが多いが、今日も市場内を散策していると、水揚げされたメジロザメ類が1トンタンクにたくさん入れられていた。その中に1個体だけ大きなものが混ざっている。見ると各鰭の先端が黒く、他のメジロザメ類とは種も違う感じである。取り出してみると第一背鰭、胸鰭が非常に大きい為か、吻詰まった感じである。吻詰まった感じでも鰭が大きいとカッコ良く見える。メジロザメ類は種類が多く自分は詳しくは無いので、同定のキーとなる鰭の位置や歯などが分かるように写真にだけ収め、家に戻ってから調べることにする。帰宅し、早速検索図鑑で調べてみると、第一・二背鰭間に背中線隆起は確認できない。そこでかなり絞られ、最終的にハナザメにたどり着く。だが、ハナザメはたまに獲れるし、水族館に搬出したこともあり知っているが、自分が知るハナザメとは顔つき、体つきが違うように思う。一応検索図鑑を使っての同定結果であるがどうも信用できない。それか自分が知るハナザメが違う種とも考えられる。今回は標本を確保していないので迷宮入りである。今回のように大きなサメ類を標本用に確保するにはタイミングが重要である。大きい為、海水に浸けての冷凍は不可能である。となるとその日に大学まで持ち込むか、手の空いている学生にここまで引き取りに来てもらうかである。稀少種であればどうにか確保しようとするのだが、そうでもなければ諦めてしまう。先ずは自分の知識を高め、現場で同定できるように努力せねば。
*コメントでカマストガリザメと教えて頂きました。ありがとうございました。
今日は定置網の水揚げ後、市場内を散策するとキントキダイが水揚げされている。そして、その横にはさらに体色の赤味が強いキントキダイが分けて置かれている。取り上げるとホウセキキントキではなく、ミナミキントキである。ミナミキントキは尾鰭が截形で腹鰭の基部に1黒斑がある事でよく似るホウセキキントキとは区別が付く。ところが更に似たアカネキントキという魚がいる。このアカネキントキとミナミキントキは見た目では背鰭第1~第3棘間の鰭膜上に明瞭な黒斑があるか無いかである。この個体は写真では分かり難いが黒斑は確認できるものの、第1棘~第2棘間は明瞭であるが第2~第3棘間ではなんとなく黒いといった感じである。考えてみれば自分としてはアカネキントキの情報はよく知らず、その場での判断ができない。今回は写真だけ撮る。帰宅しアカネキントキの論文を読むと違いが記載され、両種は容易に区別できるとなっている。背鰭、臀鰭の鰭膜に透明感があるので、この個体はやはりミナミキントキと思われる。これがアカネキントキという個体を手に取りじっくりと見てみたい。
先月の10日に定置網の本船をドックし、先月いっぱいは本格的な漁ができなかった。今月初めにドックも終わり、本船を降ろし1か月振りに漁再開と思いきや、久しぶりに定置網を起こすと破断しており、再び網を揚げ修理。そして昨日、本当にようやく漁再開となる。昨日はそこそこ漁があったが、今日はミズクラゲやハナガサクラゲが多く、不漁。それでも高値のチャイロマルハタが1尾にクロマグロが3本。チャイロマルハタは6キロあり、キロ単価も高い。クロマグロは1本8キロ程あるが、そのうちの1尾の頬が変形している。ひょっとして養殖マグロの逃げかもしれない。生簀網で飼育すると網に当たり顔が変形することがある。水族館に泳いでいるクロマグロも生簀での蓄養経験があるので、顔が変形している場合が多い。養殖マグロは全身がトロ状態なので小さいマグロではあるが脂が乗っている。でも本当に美味しいのはやっぱり天然ものかな。
今日は作業を終え、帰ろうと車を走らせると私を手招きしている人がいる。いつも標本提供して下さる漁師さんである。早速話を伺うとその方の息子さん(息子さんも漁師)が見たことのないサメを獲られたとの事。まだ船にあるというので見に行く。船に行き、その息子さんに聞くとカグラザメではないかとの事。既に図鑑を使って調べられたようである。カグラザメといえば全長が5メートルにもなる大型の深海ザメである。テレビで何度かその大きな巨体を見たことがある。だが、今回は全長が60センチ程である。見た感じ体色はよく獲れるサメ類と何も変わらない。でも眼を見ると深海ザメということが分かる。私もこの手のサメはよく知らず、図鑑を見ていないのでこの個体がカグラザメかどうかわからない。最近は全く不漁らしいのだが無償で標本提供してくれる。無償ではなんとも心苦しいが有り難く頂き魚ボラの標本用に確保する。持ち帰り検索図鑑で調べると、漁師さんの言う通りカグラザメのようである。だが、個体が小さいので確信は持てず魚ボラに持ち込み調べてもらう。恐らく今年初の魚ボラである。調べてもらうとカグラザメの幼魚?である。このサイズで生まれて来るらしい。とりあえず久しぶりの標本登録となる。