お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ついにチョウハン

2009年07月18日 | 採集

今日は素潜り採集でもう1種、チョウハンの幼魚を採集。チョウハンは定置網では獲れた事がなく、素潜り採集時にも年に成魚を数個体しか見る事ができず未採集種である。。チョウハン・チョウチョウウオ・ツキチョウチョウウオの幼魚は非常によく似ている。チョウチョウウオの幼魚はたくさんいるが、ツキチョウチョウウオの幼魚を見たことがない。というか成魚は定置網で獲れるので見ていても区別できていないだけかもしれない。今までもチョウハンの幼魚と思って採集した個体が、持ち帰って調べたら普通のチョウチョウウオの幼魚だったということもある。3者共に形態もよく似ており、違っていたとしても泳いでいる個体から鰭条を読み取ることは不可能である。今回も半信半疑で採集する。持ち帰りとりあえず写真を撮る。すると採集した時は気付かなかったが胸鰭上方にチョウハンの特徴でもある暗色斜帯が薄っすらと確認できる。これで確信する。あとはチョウハン成魚と生息しているのか分からないがツキチョウチョウウオの幼魚を採集したい。
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素潜り採集 ハゲブダイ幼魚

2009年07月18日 | 採集

最近は忙しく潜りに行けないでいた。今日の午後、丁度満潮ではあるが久しぶりに時間があるので素潜り採集に行く。普段はチョウチョウウオ類がたくさんいる場所へ行く。ところが潜ってみるとチョウチョウウオ類どころか魚の種類が普段よりも少ない。まだ採集していないベラの仲間を見つけたので採集を試みる。だが、動きが素早く逃げられてしまう。そんな時、目の前を見たことのない?ブダイ類の幼魚が通りかかる。ブダイ類の幼魚は同定が非常に難しいので普段なら採集するか悩むところであるが、体色は黒っぽいが尾柄部が白く、尾鰭の基部に黒斑が確認できる。これだけはっきりとした特徴があれば同定できるだろうと思い、採集する。採集を終え、帰ろうと捕った魚を容器に移そうとすると、あれだけはっきりと現れていたブダイ幼魚の尾柄部の白色は消え、微かに黒斑が確認できるだけである。これでは特徴を捉えた写真を撮る事ができない。ところが個体を氷水に入れるとまたその特徴が現れホッとする。その特徴で同定するとハゲブダイの幼魚となった。ハゲブダイは今まで素潜り採集で見たことが無かったが、調べてみるとそれほど珍しい種ではないようである。写真を撮るがやはり水中で見た体色とはかなり違い、暗い感じとなる。
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クサビフグ

2009年07月11日 | 定置網

最近の漁模様は連日マルソウダばかりで面白い魚がいなく、ブログネタに困っている。そんな状況の中、今日は定置網の漁を終え帰港しようとすると、乗組員の人に面白い魚がいたから掬っておいたと言われる。どんな魚かと聞くと尾が無かったとの事。そう聞いてピンとくる魚がいる。その魚を見に行くと思ったとおりである。クサビフグである。クサビフグはマンボウ科でありマンボウと同じように尾を切ったような姿である。うちの定置網で獲れたのは2個体目であるが、最初に獲れた個体は既に死んでいたうえ、腐って骨格のみとなっていた。それでも珍しい魚なのでそのような状態でも持ち帰り写真には収めていた。本来なら今回が初入網となるのだろうか。魚ボラへは3年程前に漁協の定置網で獲れた個体を標本として既に登録済みである。クサビフグの口は丸くぽっかりと穴が空いて漏斗状になっている。さらに面白いのはこの口が他の魚とは違い、縦に閉じるそうだ。今日はたまたま近くにいたかごしま水族館の職員にクサビフグが獲れた事を教えると見に来る。既に底に横たわり死にそうであるがまだ生きているので、水族館の職員がその口が本当に縦に閉じるのかを触って調べてみるがわからなかった。この個体も魚ボラの標本用として冷凍保存する。
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