お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ナミダフグ

2012年01月31日 | 定置網

 最近は海の透明度が良く、港の中でさえ海底まで綺麗に見える。潜れば気持ち良さそうではあるが寒くてそのような気にはならない。海の透明度が良いと定置網ではカツオ・マグロ類が獲れ、最近の漁獲はマルソウダが主体で小さなクロマグロが混ざるくらい。そのような潮では魚種が少なく、面白い魚がいない。そんな中、今日はナミダフグが1個体獲れる。ここでは珍しい魚ではないが、これだけ魚種が少ないとどうしても手に取ってしまう。ナミダフグは魚ボラはもちろんだが、あちこちからの採集依頼が案外と多い。そういえばあのさかなクンにも絵を描きたいと頼まれて、生きた状態で送ったことがある。今のところ依頼がないが今後必要になるかもしれないので、とりあえずは冷凍しておくかな。
*この個体はシッポウフグと同定されました。
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イレズミミジンベニハゼ

2012年01月18日 | 定置網

 今日は定置網の網替え作業を行なう。いつも魚を揚げる最後の落とし網である。この網は網の目が小さいので汚れるのが早い為、一番多く替える網である。次々と汚れた網を本船に揚げていくと、その網に着いていたイソギンポやニジギンポなども一緒に揚がってくる。その中にオレンジ色の小さな魚を見つける。見ると眼のまわりに放射線状に伸びるラインが確認できる。イレズミミジンベニハゼである。イレズミミジンベニハゼはいつも年に数回しか替えない網を替える時に一緒に船に揚がってきて獲れる魚であるが、今回の網を替える時に見つけるのは初めてである。水中では恐らく網に付着した海藻や貝殻などに隠れていると思われ、その網を船に揚げる時に一緒に揚がってくるものと思われる。今回替えた網は普段は頻繁に替えるので、そのような魚が住み着く時間がないのではと思われる。だが、今回の網は年明け早々に替える予定であったが時化続きで作業ができず、今日に至ってしまったので普段よりも一段と汚れてしまった。その為、イレズミミジンベニハゼが住み着いたのではないだろうか。とりあえず標本用に確保し、作業後ブログ用に撮影。魚の大きさもわかるように指先に乗せて撮影する。だが、うちに帰り撮った画像を見ると、魚よりも荒れた自分の指に目が行ってしまう。
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初撮影 サクヤヒメジ

2012年01月17日 | 日記

 昨日確保したサクヤヒメジ。とりあえず今後何かに利用できるように冷凍保存しておこうかと考えていた。だが、よくよく考えてみたら自分用の納得できる標本写真を撮っていなかった。今までは魚ボラ用に少しでも綺麗な状態で写真が撮れるようにと標本を確保してきたので、良い状態で確保できた個体は全て魚ボラに持ち込んでいた。という事で自分用には撮影していない。今回確保した個体を見ると1個体だけ鱗も残っている綺麗な状態のものがあるので、その個体で撮影をする。考えてみれば今年初撮影となる。偶然にも初撮影がサクヤヒメジとなり自分としてはうれしい感じ。ところが展鰭し撮影用の水槽に入れると頭部が剥げている事がわかる。結局納得できる写真とはならなかった。でもこれでリベンジという事で今後のサクヤヒメジの利用目的ができた。
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メジャーな魚への遠い道のり

2012年01月16日 | 市場

 今日は漁獲が少なく水揚げが早く終わる。水揚げ後、水揚げ中の他の定置網の漁獲物を見に行く。するとカタボシイワシやウルメイワシなど雑魚が多く、養殖魚の餌用として箱に詰められている。するとその箱の中からサクヤヒメジを見つける。箱の上の見える部分だけ探して3個体見つける。箱の中の方まで丁寧に探せば何個体見つかるのだろうか。この前新聞に出ていたサクヤヒメジだと教え、その3個体を頂く。頂いたものの、標本用にはもう必要ない。ただ、そのままにしておけば養殖魚の餌となってしまう。それが嫌で確保する。今後のこの個体の使い道はまだ未定。新聞報道後でもサクヤヒメジは結局は目立たぬ魚で雑魚扱い。食卓に並ぶどころか鮮魚扱いされることもなく、皆に気付かれないまま養殖魚の餌となってしまう運命。せめてうちの定置網に入ってくれれば生きた状態で確保できる可能性もあるのだが。
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ハマトビウオ

2012年01月12日 | 市場

 今日はいつも通り定置網漁へ出るが潮流が速く、網を起こすことができなかった。水揚げする魚も無く帰港。その後、市場内を散策するとトビウオが水揚げされている。とても大きく体の断面が四角く、胸鰭の第一軟条のみ不分岐であるのでハマトビウオと思われる。屋久島ではカクトビと呼ばれているが納得である。ここではトビウオと言えば夏の魚であるが、ここ数年、年明けからこの大きなハマトビウオが水揚げされている。地元では旬ではないと思われてしまいそうであるが、屋久島でもハマトビウオは冬から春にかけて獲られているそうである。まだこの時期のトビウオは食べたことがないが、夏のトビウオは身の中に虫が入っている場合がある(食べても害は無いが見た目に気持ち悪い)ので、今の時期の方がお薦めかもしれない。
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アザハタ

2012年01月11日 | 市場

 今日は水揚げ後、市場を散策すると綺麗なアザハタが1尾水揚げされている。アザハタは色彩の変異が多いがこの個体は真っ赤であり、とても綺麗。口から内臓が飛び出しているので深場から釣り上げられたと思われる。カサゴが深場のものほど色彩が赤いというので、このアザハタも同じ原理だろうか。アザハタは以前は滅多に水揚げることはなかったが、昨年からかアカハタ同様、市場でよく見かけるようになる。自分では標本写真をまだ撮っていない。どうせ撮るならこのように真っ赤な個体を撮りたいのだが、うちの撮影用の水槽には入らなそう。でも水槽に入るサイズを探していたら、いくら個体数が増えてきたとはいってもいつになる事やら。
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辰年ですが

2012年01月06日 | 市場

 あけましておめでとうございます。今年もブログにお付き合いよろしくお願い致します。年も明け、ふとブログの今後を考えたら、自分で気付いていませんでしたが、我がブログも5年目に突入していました。さすがに当初は5年目までは考えていませんでした。よくぞ5年も続いたと自分で感心するも、最近はネタ不足でかなりピンチとなっています。このブログを始めた時は魚に関して広く取り上げようと思い、漁模様や生態、魚ボラに魚食等、自分が日々関わる魚全般を扱おうと思い、ブログ名も「お魚三昧生活」にしました。ところが最近は分類学が殆どとなってしまっています。ネタ不足を解消するために初心に返り、また魚全般を扱っていこうと思います。とは言っても分類寄りになってしまいそうですが。そして年明け一発目ですが辰年という事で定番のタツノオトシゴ類をと思いましたが、そんなに調子良く獲れません。今年の漁は4日からでしたが、4日は生憎時化となり、昨日がうちの定置網は初漁となりました。だが、この日も風が強く、定置網で出漁したのはうちだけ。しかも漁模様は昨年に引き続きマルソウダばかり。そして今日、全てが出漁してようやく市場も活気づく。水揚げされている魚の中で目を引くのがクロマグロ。築地では1本5649万円と報道されているが、こちらは型も小さく10キロ弱。1本で13000円程とかけ離れている。せめて最初くらいはご祝儀相場であってほしい。
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